妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“カニ”は妊婦さんにもオススメの魚介類なんです!その理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- カニが妊娠中にオススメな理由
- カニが含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- 赤ちゃんが甲殻類アレルギーになる?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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カニってどんな食べ物?
英名 | Crab |
別名・和名 | 蟹 |
エネルギー(100gあたり) | 64kcal |
糖質量(100gあたり) | 0.1g |
カニ(蟹)は、高級食材として扱われる甲殻類の一つです。日本では鳥取県での収穫が盛んで、全国生産量の45%を占めています。
世界には8,400種類のカニが存在し、そのうち日本に生息しているのは1,600種類と言われています。有名なものは、「ズワイガニ」「毛ガニ」「タラバガニ」「花咲ガニ」「紅タラバガニ」などがあります。
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カニは妊娠中にオススメ食材!
カニは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、カニに含まれる“タンパク質”や、“亜鉛“があります。
妊娠中期以降はタンパク質量を増やして
タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。
- 妊娠前の成人女性…50g/1日
- 妊娠初期…50g/1日
- 妊娠中期…60g/1日
- 妊娠後期…75g/1日
妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。
亜鉛不足でつわりが重くなる
カニに多く含まれる亜鉛は、不足するとつわりが重くなると言われています。亜鉛は体内で作ることができないミネラルで、食べ物から摂る必要があります。また、DNAやたんぱく質の合成などに作用するため、体の成長に大きく関わる栄養素です。
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カニに多く含まれる主な5つの栄養素
カニには、甲殻類によく含まれているアスタキサンチンという天然の赤い色素が含まれています。これには悪玉コレステロールを抑制する効果があり、アンチエイジング効果も期待できます。
また、野菜や果物からは摂ることのできないビタミンB12や、ナイアシンといったビタミン類も含んでおり、栄養豊富な食材です。
- アスタキサンチン:アスタキサンチンは甲殻類含めた海洋生物の動物に多く含まれている赤い色素です。過酸化脂質の生成を抑制する、悪玉コレステロールを抑制する効果があります。加えて免疫力を上げる効果やアンチエイジングにも期待されている成分です。
- 亜鉛:亜鉛は、酵素の材料だけではなく、タンパク質や核酸の代謝に大きく関わるミネラルです。細胞分裂に関わるため舌や髪の毛の維持に多く使われます。皮膚や粘膜の維持にも欠かせないため、不足しがちなミネラルの一つです。
- 銅:銅はヘモグロビンを合成する時に不可欠なミネラルです。抗酸化作用も強く、体内の老化の抑制の働きもあります。体内酵素の働きを維持し、骨の形成にも関わるミネラルです。体の代謝や血液生成に関わるため、体の不調解消効果が高いのが特徴です。
- ナイアシン:ナイアシンは、糖代謝、脂質代謝の補酵素としての働きで、エネルギー生成のサポートします。ナイアシン一つで複数の代謝工程をサポートするのが大きな特徴です。他にも肝臓におけるアルコール代謝の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解を助けます。
- ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。
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妊娠中でも安全おいしいカニのおススメレシピ
妊娠中にカニを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのカニレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩
パスタ
カニから旨味が出るので、パスタソースに絡めて調理するのもオススメです。トマトソースやオイルベースなど、お好みのパスタに混ぜて使ってみましょう。
鍋
なかなか豪華な食べ方ですが、カニ鍋にすると野菜も一緒に摂ることができるのでオススメです◎
カニのお刺身は食べても大丈夫?
カニはお刺身にしても美味しい魚介類ですが、残念ながら妊娠中に生魚は控えた方が良いとされています。お刺身やお寿司などの生魚介類には、“腸炎ビブリオ菌”や“ノロウイルス”、“病原性大腸菌”による食中毒リスクがあるからです。
これらの食中毒により繰り返し下痢を起こすと、子宮収縮を起こし胎児へ影響が出ることも考えられます。また、本来であれば飲める薬も妊娠中には限られるため、食中毒になった時に満足な治療ができないこともあります。
いつもなら問題なく食べていた食材でも、妊娠中にはあたる可能性が高くなるため、食中毒・感染症リスクのあるお刺身の摂取は控えるようにしましょう。
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妊娠中にカニを食べるとアレルギーになる?
“妊娠中にカニを食べると、赤ちゃんが甲殻類アレルギーになる?”と言われることがありますが、これらに科学的根拠はありません。 エビは妊娠中でも安心して飲むことができます◎ お腹の赤ちゃんへの影響を考えて妊娠中にアレルギー食品を食べるのを控える方もいるようですが、妊娠期に控えてもアレルギーの発症を防ぐことには繋がりません。
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- カニは妊娠中でも食べられる魚介類!
- カニに含まれる亜鉛:不足するとつわりが重くなると言われている
- カニに含まれるタンパク質:妊娠中にはより多く摂る必要がある栄養素
- カニのお刺身は食中毒リスクがあるので妊娠中は控える!
カニにはタンパク質をはじめ、疲労回復効果のあるタウリンも多く含まれているのでオススメ食材です。妊娠中は様々な栄養素がバランスよく必要なので、ぜひ食事に取り入れてみてくださいね。
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