おからとは、豆腐を作る過程で大豆から豆乳を搾った後に残る“搾りかす”のことです。 おからの食物繊維は、セルロースという水に溶けないタイプの食物繊維 です。セルロースは、腸の動きを促してくれる働きをするため、便秘の解消に効果があり大腸がんの予防にもつながります。
おからは100%大豆からできていますので、大豆アレルギーを持つ人は、言うまでもなくおからにも注意が必要です。
スポンサードリンク
今回は、「おからアレルギー」について以下のテーマでご紹介します。
目次
|
|
おからアレルギーの症状は?
大豆アレルギーを持つ人がおからを食べてしまったら、どのような症状があらわれるのでしょうか?
症状
たいていの場合(約90%の確率)は、かゆみ・じんましん・むくみ・湿疹・赤くなるなどの皮膚症状 があらわれます。それに次いで、30%の確率でくしゃみ・鼻水・鼻づまり・咳・息苦しさ・ぜんめい(ゼーゼー、ヒューヒュー)などの呼吸器症状があらわれます。その他、下痢・吐き気・嘔吐・血便などの消化器症状や、頭痛・元気がなくなる・意識もうろうになるなどの神経症状、血圧低下や血の気がなくなるなどの循環器症状などがあらわれることもあります。
発症するまでの時間
食べた直後から2時間以内に発症することが多いです。
スポンサードリンク
大豆アレルギーについて
大豆アレルギーは子供に多いと言われます。3歳までには半数が、そして小学校就学までに7~8割の人が治ると言われていますので、 大きくなるにつれて自然に治ることが多いのが特徴 です。
大豆アレルギーを発症する可能性のある食品
大豆アレルギーと診断されたら、 大豆や枝豆・大豆もやしはもちろんのこと、豆腐・納豆・きな粉・豆乳・ゆば・おから・油揚げ・厚揚げ・がんもどきなどの大豆加工食品 やそれらを使った製品を食べることができません。また、 添加物である乳化剤(レシチン)にも注意 が必要です。
長期間発酵した食品ではアレルゲン活性がかなり低下するため、大豆アレルギーを持つ人でも 通常醤油や味噌は食べることができます。 また、大豆油も精製され大豆タンパク質がほとんど残っていないため、通常食べることができます。
大豆は、アレルギー表示が推奨されている「特定原材料に準ずるもの」の21品目に入っているため、製品の原材料に表示されないことがあるので注意が必要です。(食品表示法で表示が義務付けられている「特定原材料」の7品目には入っていません。)
大豆アレルギーでも通常他の豆を食べることはできます。
大豆を触っただけでもアレルギーが起こることがありますので、子供が参加する豆まきなどの行事にも注意をする必要があります。
豆乳アレルギーについて
豆乳を飲む人が増加するのにともなって、豆乳で強いアレルギー反応を起こす人が増えています。 豆乳には抗原(アレルギーの原因)が多く残っており 、また液体のため口の中やのどの粘膜に接する時間が長くなり、豆乳を飲んでアナフィラキシー(急に複数の臓器に症状があらわれること)が起こった例もあります。
ある種の 花粉にアレルギー反応を起こしたことがある人が豆乳を飲むと、大豆アレルギーではないのにアレルギー反応 を起こす場合があります。これは、アレルギーの原因となるタンパク質の構造が似ているために起こる反応で、交差反応と呼ばれています。シラカバやハンノキの花粉症の人が豆乳を飲んで交差反応を起こした例が報告されています。
スポンサードリンク
大豆アレルギーが出た場合の対処法
体の一部のかゆみが出るなどの軽い症状には、抗ヒスタミン薬を飲むと効果があるようです。
アレルギー症状が出た時の応急処置
まず、口の中に原因の食べ物が残っているのを避けるために、うがいをしましょう。その後抗ヒスタミン薬を飲んで様子を見ますが、悪化するようならすぐに医療機関に連絡をしてください。
おさまるまでの時間
通常は、症状があらわれてから30分から1時間でピークに達し、重症でなければ症状は半日以内になくなります。
スポンサードリンク
まとめ
「おからアレルギーと大豆アレルギー」についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- おからは100%大豆からできている
- 大豆は原材料表示に含まれないことがある
- 大豆アレルギーは子供に多い
- 豆腐・納豆・きな粉・豆乳・ゆば・おから・油揚げ・厚揚げ・がんもどきなどは大豆加工食品
- 添加物である乳化剤(レシチン)にも注意
おからは安価で繊維がたっぷりなので、料理やお菓子作りに利用している人も多いのではないでしょうか。でも、大豆アレルギーを持つ人が周りにいる場合には、十分に気をつけてくださいね。
スポンサードリンク