アニサキスは加熱すると何色?加熱後は食べても大丈夫?加熱温度・時間は?

アニサキスは食べると食中毒になる寄生虫として知らてていますが、その”色”について知っていますか?生きたアニサキス・加熱したアニサキスはそれぞれ何色をしているのでしょうか?今回は、

  • アニサキスは加熱すると何色になる?
  • アニサキスの殺し方・見つけ方
  • 食べたらどうなる?自然治癒は可能?

これらのテーマについて紹介いたします。

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アニサキスは元々何色の寄生虫?

アニサキスは魚など魚介類の体内に寄生して生き続ける寄生虫ですが、その色は半透明の白色をしています。魚の体液や血液をエサとして生きているため、それを吸った後は体が赤色や赤茶色になっていることもあります。

アニサキスの大きさ

アニサキスの大きさは、幼虫で長さ2~3cm・幅0.5~1mmくらいの小さな糸状です。成虫になるとメスは6〜10cm・オスは3〜9cmにまで成長します。

普段私たちが食用とする魚に寄生しているアニサキスは幼虫で、非常に細いので気付かずに食べてしまうことがあります。

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アニサキスは加熱すると何色になる?

アニサキス

アニサキスは生きた状態だと半透明の白色ですが、加熱すると真っ白く変化します。イカと同じような感覚です。

加熱後は食べても大丈夫?

加熱するとアニサキスは死滅しますが、そのまま魚の体内にいる場合は食べることとなります。 加熱後のアニサキスの死骸は食べても害がなく、食中毒などの症状は起こりません。  中には稀にアニサキスアレルギーの人がいて、その場合はアニサキスの死骸でも蕁麻疹や呼吸困難といったアレルギー症状を起こすことがあります。アレルギー以外の場合は加熱したアニサキスの死骸は食べても大丈夫なので、安心しましょう◎

加熱で死なない時は?

魚を加熱したけれどアニサキスが死んでいない場合は、加熱温度や加熱時間が足りなかった可能性が高いです。アニサキスを死滅させるには、ある決まった温度で決まった時間加熱する必要があります。

アニサキスの殺し方

アニサキスの殺し方には、“加熱処理”“冷凍処理”の2パターンがあります。いずれの場合も温度と時間に条件があります。

加熱時間と加熱温度

アニサキスを加熱死滅させる際は、 60度以上で1分間以上 加熱することで、完全に危険性をなくすことができます。また、70度以上であれば1分かけずともアニサキスは死滅します。

アニサキスのいる可能性のある魚を加熱する際のポイントは、加熱温度が重要です。電子レンジ加熱だと温度が死滅温度に達しず、また加熱ムラも出るためオススメしません。しっかり火を通し熱処理するには、フライパンや魚焼きグリル・オーブンなど高温で加熱できる方法が良いでしょう。

注意

流行りの低温調理は温度が足りずアニサキスが死滅しないので注意!

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冷凍時間と冷凍温度

アニサキスを冷凍死滅させる際は、 マイナス20度で24時間以上 冷凍することで完全に危険性をなくすことができます。

注意

家庭用の冷蔵庫・冷凍庫ではアニサキスが死ぬくらいの温度にならないので死滅しない

家庭用の冷凍庫の設定温度は、だいたい-18度となっています。-18度だとアニサキスの死滅温度としては足りないため、24時間以上冷凍しても完全に死なないことがあるので要注意です。

アニサキスの見つけ方

目視で確認できる  

アニサキスは半透明の白色なので見にくいですが、大きさは幼虫でも長さ2〜3cmなので目視で確認することはできます。白身魚の場合は色が同化しているので発見しにくいですが、赤身魚であれば目に付くことが多いです。

また、アニサキスが魚の体液や血液を吸っている場合、赤色に変色しています。アニサキスは白っぽいか赤いかどちらです。

切って確認する  

アニサキスは魚の筋肉部分に入り込んでいきます。切って断面を確認すればニョロニョロとしたアニサキスを発見できることもあります。ですが、魚のどの部位にいるかはアニサキス次第です。偶然切った箇所にいれば取り除くことができますが、切っていない部分に入り込んでいる可能性は大ですので完全には取りきれない見つけ方と言えます。

ブラックライトを照らす

アニサキスはブラックライトで照らすと白く光る性質があります。ブラックライトはなかなか家庭にないものかもしれませんが、光らせると見つけやすくなるので、ある場合は活用してみてください。

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アニサキスを食べてしまったらどうなる?

アニサキスによる食中毒症状は、主に激しい腹痛・吐き気・下痢です。アニサキスが消化器官の粘膜に刺入することで痛みを伴い、刺入した場所によって「胃アニサキス症」「腸アニサキス症」に分かれます。

“胃アニサキス症”とは、生きたまま体内に入ったアニサキスが胃の粘膜に潜り込むことで激しい胃痛や吐き気・腹痛を伴う症状です。アニサキスは胃や腸の粘膜に刺入する寄生虫ですが、腸よりも胃に刺入するケースが多いです。

“腸アニサキス症”とは、アニサキスが腸内まで到達して腸内の粘膜に潜り込むことで激しい腹痛や下痢を起こす症状です。腸アニサキス症が重症化すると、稀に腸閉塞となることもあります。アニサキスにより腸閉塞を起こした場合は、外科的処置をすることで治療されます。

ちなみに、腸アニサキス症のケースは稀で、アニサキスによる食中毒全体の5%以下となっています。

アニサキス症状は自然治癒できる?

アニサキスが死滅すれば症状はなくなるので、その寿命である4〜5日の痛みを我慢し続ければ症状は自然治癒することができます。しかし、かなりの激痛を伴うので病院に行かず数日耐えるというのは難しいかもしれません。病院に行くと、胃カメラなど内視鏡で確認しながらアニサキスを摘出する処置を受けることができます。 

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アニサキス治療にアルコール・熱いお茶は効く?

“アニサキスには熱いお茶が効く”と言われることがありますが、生きたアニサキスを食べてしまった場合、熱いお茶を飲んでも食中毒症状を改善することはできません。加熱によるアニサキスの死滅温度は60度以上であり、飲める温度の熱いお茶を飲んでも効果はありません。

“アニサキスにはアルコールが効く”と言われることがありますが、こちらも効果はありません。アニサキスはアルコールに強く、2.5〜10%濃度のアルコール飲料内で 5 日間生存、14〜25%アルコール飲料内でも平均 5.6 時間生存します。

あくまでも温度の決まった冷凍処理か加熱処理でしか死滅させることができないので、それ以外の方法は効かないので注意しましょう。

まとめ

この記事をまとめると

  • アニサキスの色は半透明の白色!加熱後は真っ白く変化する
  • 魚の体液や血液を吸っている場合は、赤や赤茶色い
  • 殺し方は①加熱:60度以上で1分 ②冷凍:-20度で24時間以上

アニサキスの色は、生きた状態は半透明の白色か赤色、加熱後は白と色々なので、魚の状態によって色は様々ということを覚えておきましょう。見つけることができなくても、加熱や冷凍によって殺すことができるので下処理はしっかり行いましょう!

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