皆さんはサワラという魚をご存知ですか?魚へんに冬と書いてサワラと読む日本中で食べることのできるお魚です。サワラはかなりデリケートな身体を持っており、鮮度の劣化が早い魚として有名です。そんな扱いの難しいサワラですが、旬の時期になると脂が乗ってとても美味しいと言われています。今回はサワラを食べた後に出る、アレルギー反応のような症状について紹介していきたいと思います。
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目次
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魚を食べた後に出る蕁麻疹?
皆さんは魚を食べた後に体中に赤い斑点が出来たり、全身に蕁麻疹などが出たことはありませんか?食物アレルギーを持っていないのにアレルギー反応のような症状が出た場合は、もしかしたら魚に含まれるヒスタミンという化学物質による食中毒かもしれません。
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ヒスタミンによる食中毒って何?
原因となるものはヒスチジンというアミノ酸が多く含まれる赤身魚やその加工品がほとんどと言われています。平成10年から平成25年までに起きた症例では「カジキマグロ」を食べた後にヒスタミンによる食中毒が起きた症例が一番多いです。その他にもマグロ、ぶり、サバ、サンマ、イワシ、シイラなど様々な魚を食べた後にヒスタミンによる食中毒が生じた報告があります。サワラはサバ科の魚なので、ヒスタミンによる食中毒が起きる場合があります。
どんな症状が出るの?
多くの場合は食べた直後から1時間以内に顔面や全身に蕁麻疹が出たり、頭痛や嘔吐、下痢などの症状が出ると言われています。重症の場合だと呼吸困難や意識不明になることもあるようですが、今のところ死亡事例はありません。
なぜ赤身魚が原因になるの?
マグロ、ブリ、サンマ、サバなどの赤身の魚にはヒスチジンと言う成分が多く含まれています。ヒスチジンはヒスタミン生産菌が産生する酵素の働きでヒスタミンに変化します。ヒスタミン生産菌がいなければ、ヒスチジンはヒスタミンに変化することはありません。しかし海水の中にヒスタミン産生菌が存在している場合が多く、水揚げされた時に魚に付着している可能性が高いのです。
アレルギー体質の人だけ注意しなければならないの?
ヒスタミンの食中毒に関してはアレルギー体質の人やアレルギー反応を起こしたことがない人どちらも食中毒を引き起こす場合があるので、一概にアレルギー体質の人だけ気をつければ良いということではありません。
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ヒスタミン食中毒予防のポイントとは?
ヒスタミンによる食中毒を防ぐためにはいくつかポイントがあります。簡単に説明していきますね。
- ①ヒスタミンが大量にできている魚を食べた時は舌がピリピリする感覚があるので、食べた時に舌が痺れるようであれば食べるのをやめよう。
- ②生の赤身の魚は常温で放置するとヒスタミンの量が増える傾向にあるため、冷蔵で保存するか出来る限り早く食べるようにしましょう。
- ③赤身魚の干物や加工品であっても常温で保存するとヒスタミン量が増えるので、冷蔵保存しよう!
- ④赤身魚の冷凍と冷蔵の繰り返しは避けよう!
このポイントでわかるように、ヒスタミンは長期間の保存で量が増えてしまう傾向にあります。時間が経てば経つほどヒスタミン生産菌がヒスチジンをヒスタミンに変えてしまうのでなるべく早く食べるようにしましょう。
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まとめ
この記事をまとめると
- サワラを食べて1時間以内に顔や全身に蕁麻疹や赤み、頭痛や嘔吐などの症状が出たらヒスタミンによる食中毒を疑おう!
- 赤身魚は出来るだけ早めに食べよう!
- アレルギー体質に関わらず、全ての人がヒスタミンによる食中毒を引き起こす可能性がある!
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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