緑が欲しいな、そんな食卓の悩みを解決してくれる野菜といえは、ほうれんそうです。おひたしや和え物など、作り置きしておけば、お弁当の彩りにも便利なほか、お鍋やパスタといったメイン料理にも使うことができます。
カロテンやビタミンなど栄養価も高いのでいろいろなお料理で積極的に摂取したい緑黄色野菜です。しかし、気になることが1つ。それは、ほうれんそうに多く含まれている「シュウ酸」です。
今回は、えぐみや渋味の原因であるシュウ酸を除去する方法や、食べ過ぎてしまった場合の影響について調べてみました。
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目次
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ほうれんそうのえぐみの原因
栄養豊富でヘルシーな万能食材、ほうれんそうですが、1つ注意しなければならないことがあります。それは「シュウ酸」を多く含んでいることです。
シュウ酸は、いわゆるアクと呼ばれるものの1つで、えぐみや渋味の原因となります。そのため料理の味を損なわないように、アク抜きと言われる下処理をしてから調理することが一般的です。
毒と言われる「シュウ酸」というアク成分
ほうれんそうが生煮えだったり、生で食べたりすると独特のえぐみや苦味を感じることがありますが、そのもととなっているのがシュウ酸です。
シュウ酸を摂取すると体内でカルシウムや鉄分と結合して、それらの栄養分を体の外に排出してしまうことから、カルシウム不足を招いたり、結石を作り出したりすることにつながります。
それを「からだに毒だ」という意味で「シュウ酸は毒」だと表現されています。体にいいから、とたくさん食べれば良いというわけではなく、健康のことを考えながら食べなくてはいけませんね。
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食べてすぐに危険があるわけではない
それでは、ほうれんそうを食べてすぐに危険、ということがあるのでしょうか?大量に食べないように、と言われてはいるものの、実際のところ摂取量の上限や目安ははっきりと決まっていません。そこまで意識することはく、きちんと下処理したほうれんそうなら、そこまで神経質になることはないでしょう。
シュウ酸のデメリット
それでは、シュウ酸を摂取したときには、どのようなデメリットがあるのでしょうか?4つあげて説明します。
栄養分を体の外へ排出してしまう
シュウ酸は体内のカルシウムと結合し、排出してしまうことからカルシウム不足を及ぼすことがあります。カルシウムは健康な骨や歯を作るためにも欠かせない栄養素です。
さらに、成長期を過ぎてしまうと体に溜めるのが難しいだけでなく、とくに妊娠・出産・授乳をしている女性はカルシウムを喪失する機会も多く、十分に摂る必要があります。もともと我々日本人はカルシウムの摂取が低いほうなので意識しておきたいですね。
結石・尿路結石になる危険性
シュウ酸が体内に入ると、カルシウムと結合し排出されるのですが、シュウ酸の摂取量が多いと結合できなかったシュウ酸が尿中でカルシウムと結合します。カルシウムと結合すると石のように固くなり、腎臓や尿管に負担をかけます。これを結石といい、尿管に詰まると「尿路結石」と呼ばれ、血尿や強い痛みが出る原因となります。
独特のえぐみや苦味
ほうれんそうを食べると、独特のえぐみを感じることがありいます。これは、シュウ酸が唾液に含まれるカルシウムと結合し「シュウ酸カルシウム」に変化することで生じる現象です。とても厄介な成分で、口の中でえぐみとなるのです。
口の中の不快感
シュウ酸が口の中に入ると、唾液に含まれるカルシウムと結びつきえぐみとなります。そうすることにより、口の中がキシキシとするような感覚になります。このシュウ酸とカルシウムが結合した不溶性のシュウ酸カルシウムが歯にこびりつくと歯石になりますので、注意が必要です。
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シュウ酸は簡単に除去できる!
それでは、シュウ酸を摂取しないために除去することはできないのでしょうか?シュウ酸の特性を利用した簡単な除去方法について紹介します。
シュウ酸は水溶性の物質
この問題のシュウ酸は「水溶性」の物質なので、水に溶けだすという性質があります。その性質を使い、食べる前に除去してしまいましょう。
下茹で(アク抜き)して除去しよう
水溶性であるシュウ酸は、茹でる・水にさらす、といった方法で8割方減らすことができ、適量を食べる分には問題はないとされています。
沸騰したお湯に根っこから入れて、1分ほど茹で、流水にさらしましょう。茹ですぎるとビタミンCも一緒に流れでてしまうので、注意しましょう。
まとめ
ほうれんそうのえぐみの原因、シュウ酸の正体と除去の仕方について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?体に必要な栄養素がぎっしり詰まったほうれんそうは、毎日の食生活に取り入れたい緑黄色野菜のひとつです。
ただ、苦味やえぐみがあることで、苦手だと感じる人も多いようです。今回紹介した除去方法を参考して、ぜひ、美味しく健康的にほうれんそうを食べてみませんか?
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