鳥をモチーフとした家紋にはいくつか種類がありますが、その中でも有名な武将たちに用いられていたのが「雀紋」です。
伊達家と上杉家に使用されており、各家の様々な武将たちに用いられていました。
今回は、「雀紋」の由来・意味・種類や、家紋に用いた伊達家・上杉家の戦国武将たちについてご紹介いたします。
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目次
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雀紋の意味・由来とは?
読み方 | すずめもん |
家紋の分類 | 動物紋 |
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雀は、日本人にとって古くから馴染みのある鳥でした。四国や和歌山県では、雀のことを「イタクラ」とも呼び、巫女(イタコ)と同じように予言する小鳥(クラ)を意味しています。
家紋としては雀と竹や稲補を合わせたものが多く、特に神奈川や東京、埼玉、京都で使用されました。
家紋として用いるのは珍しかったようですが、主に伊達家、上杉家の戦国武将に用いられていました。
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雀紋の種類いろいろまとめて解説
では、雀紋の中でも有名なものを2つご紹介いたします。冒頭でもお話ししたように、雀紋は「竹」を組み合わせて用いることが多くありました。
竹に雀
「竹に雀」は伊達家に使用されていた雀紋です。竹が輪のように組まれ、その周りを「笹」が囲んでいます。
「仙台笹」や「伊達笹」と呼ばれるもので、中心には2羽の雀の姿が描かれています。
この「竹に雀」の前進となる紋は、もともと越後の上杉家が所有していたものでした。この家紋を伊達家が所有することになった経緯には、成実の父・伊達実元が大きく関わっています。
竹に二羽飛び雀
「竹に二羽飛び雀」は上杉家に使用されていた雀紋です。これは上杉家が「婚姻の証」として伊達家に譲った家紋です。
正確には伊達家では上杉家に家紋を譲ってもらった後に改良を加えて今の形にしていますが、発祥は上杉家なのです。
なぜそのようなことになったのか、経緯は次でご紹介いたします。
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上杉家と伊達家が武に雀を使う理由は?
雀紋はもともと上杉家の家紋だったのですが、上杉家が「伊達実元を養子に欲しい」と伊達家に申し出、実元と上杉家の娘を婚姻させる約束をしました。
そしてその婚姻の証として「竹に二羽飛び雀紋」を送ったことで、雀紋が伊達家の家紋に加わったというわけです。
雀紋を使った戦国武将
それでは「雀紋」を使用していた戦国武将についてご紹介いたします。主に伊達家、そして上杉家によって使用されていました。
それぞれの武将について見てみましょう!
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伊達成実の家紋「竹に雀」と「竹に二羽飛び雀」
伊達成実と父・実元と伊達家の家紋の深い話|上杉家の「竹に二羽飛び雀」と伊達家の「竹に雀」伊達政宗の家臣と言えば、片倉景綱こと片倉小十郎ですが、もう一人「腹心」と呼ばれた家臣が伊達成実です。
伊達家は「竹に雀」をしていましたが、上杉家の紋でもある「竹に二羽飛び雀」も使用していました。
伊達政宗の家紋「竹に雀」
伊達政宗の家紋の由来を画像付きで解説!8つの家紋使い分けた意味とは?伊達家は「竹に雀」をしていましたが、政宗はなんと8つもの家紋を使用していました。雀紋の他には、このような家紋を用いていたと言います。
三つ引き両紋 | 九曜紋 | 五七桐紋 | 牡丹紋 |
他の紋や政宗の歴史については、上記の記事でまとめていますので合わせて見てみましょう!
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上杉謙信の家紋「竹に二羽飛び雀」
上杉謙信の家紋「竹に二羽飛び雀」の由来を画像付きで解説!上杉笹のルーツに迫る上杉謙信は、上杉家の家臣である「長尾為景」の子として産まれました。謙信は上杉家ではなく長尾家の四男として生まれたのです。
複雑な家庭環境でしたが、家紋には上杉家の象徴である「竹に二羽飛び雀」を使用しています。
上杉景勝の家紋「竹に二羽飛び雀」
上杉景勝の家紋「竹に雀」と生涯|「越後の名称」と呼ばれた上杉謙信の後継者武田信玄のライバルとして知られ、かつ「越後の名称」とも呼ばれる偉大な上杉謙信の子が上杉景勝です。
家紋にはもちろん、「竹に二羽飛び雀」を用いていました。
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柳生宗矩の家紋「地楡に雀」
柳生宗矩の家紋「地楡に雀」(吾亦紅に雀)の由来とは|戦国時代に活躍した剣豪柳生但馬守宗矩 (むねのり)は、戦国時代において「優れた剣豪」として活躍した武将です。
使っていた家紋の中で特に有名なものが「地楡(ちゆ)に雀」という家紋です。
「地楡」というのは、バラ科の植物の一種で「吾亦紅(われもこう)」とも呼ばれています。あまりに可憐で可愛らしい花なので、「われもこうありたい」という言葉からその名が付いたと言われています。
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まとめ
主に伊達家と上杉家の家紋として使用されていた「雀紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
雀は小さな鳥ですが、家紋では力強く描かれていたり、また竹との組み合わせがポピュラーであることがわかりました。
伊達家・上杉家それぞれの登場人物の歴史については各記事でご紹介していますので、是非そちらも合わせてチェックしてみてくださいね。
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