【家紋】丁子紋(ちょうじ)の意味・由来を解説!植物紋の一種

丁子」という香辛料をご存知ですか?現代ではブームでもあるスパイスカレーに使われる「クローブ」を指します。

かつてはカレーなどありませんでしたので、独特な香りを活かして匂い袋などに使用されていました。粒としては小さな丁子は、どのような家紋だったのでしょうか?

今回は、「丁子紋」の由来・意味・種類や、関連するデザインの紋についてご紹介いたします。

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丁子紋の意味・由来とは?

読み方 ちょうじもん
家紋の分類 植物紋
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丁子は「クローブ」とも言い、現在ではスパイスカレーにも使用される香辛料の一つです。

独特な香りが特徴ですが、江戸時代には香料として匂い袋の中に使用され、また時にとしても扱われていました。ヨーロッパから胡椒と共に伝来しました。

仏教では丁子は宝物の一つとされ、瑞祥的な意味も込められていたため家紋に使用する家が増えたと言われています。 丁子紋にはいくつかの種類がありますが、中でも公家の三条西家が使う「八つ丁子」が有名です。 その他には、藤崎氏、望月氏、松平氏が家紋に使用していました。

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丁子の家紋の種類解説

丸に一つ丁子

丸に並び丁子

陰違い丁子

三つ割丁子

糸輪に三つ剣丁子

折れ丁子

丁子枝丸

変わり丁子車

丁子紋は一つから複数の丁子を描いたもので、一見大根のような野菜にも見えるデザインです。

ご覧のようにアレンジの仕方は様々で、丸の中に入れた「丸に一つ丁子」「丸に並び丁子」「糸輪に三つ剣丁子」や、丁子そのもので円形を描いた「三つ割丁子」「変わり丁子車」などの種類があります。

また、珍しいデザインのものには「折れ丁子」「丁子枝丸」があります。折れ枝丸、どちらも他の紋で見られるものですが、枝丸についてもご紹介したいと思います。

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植物紋の「枝丸」シリーズ

丁子紋には「丁子枝丸」デザインが多数ありますが、この「枝丸」は他の植物紋にも見られるデザインで繊細でお洒落な印象の家紋です。

他の植物紋ではどのように描かれているのか、いくつかご紹介したいと思います。

梶枝丸

撫子枝丸

桐枝丸

牡丹枝丸

百合枝丸

桜枝丸

いかがでしょうか?どれも異なる植物のモチーフを使用していますが、「枝丸」という共通のデザインになっています。

モチーフをそのまま描き、強調したデザインのものが多い中、このように細かく描かれたもありました。

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「八つ丁子」を家紋とした三条西家とは?

丁子紋を使用した家の中でも有名な三条西家が家紋に用いていたのは、「八つ丁子」でした。

三条西家とは、藤原北家閑院流嫡流の三条家の分家である現在の嵯峨家のそのまた分家で、大臣家の家格を持つ公家の一つです。

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まとめ

現代ではクローブとしてスパイスカレーに使われる丁子をモチーフとした「丁子紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

小さな粒をした香辛料が、家のイメージにも繋がる家紋に使用されたのは面白いですよね。当時は薬としても使用されていたので、その効果にあやかる意味合いなどがあったのでしょう。

家紋には「そんなものを家紋に?」という珍しいモチーフを使ったものがあるので、調べてみると面白いですよ。是非いろいろな家紋を見てみてくださいね。

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