「桃」は夏に旬を迎える甘くてみずみずしいフルーツですが、その桃をそのまま描いた「桃紋」があることをご存知ですか?
桃は美味しい食べ物ですが、古来では魔除けの意味もあったそうなのです。現代に生きる私たちからすると意外な桃の一面ですよね。
今回は、可愛らしい「桃紋」の意味や由来・種類などについてご紹介いたします。
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桃紋の意味・由来とは?
読み方 | もももん |
家紋の分類 | 植物紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
桃は古来、実を食べると魔除けになるとされていました。3月の季節行事でもある桃の節句は、もともとは魔除けや邪気祓いの意味で始まったものです。
家紋には梅紋や桜紋など、同じ春に花を咲かせるものがありますが、桃紋が梅紋や桜紋と異なるところは、「花」ではなく「実」をモチーフにしているところです。
梅にも桜にも実がありますが、桃だけが花ではなく実を描いているのです。
実の真ん中に線の入ったデザインで、ふっくらとした滴のような形をしています。
邪気祓いなどの信仰的な意味から家紋に用いられたと言われていますが、神社の神紋として用いられた他、家紋として使用したのは少数と言われています。
名字にちなんだ桃井氏や桃岡氏、神尾氏、野中氏が使用しました。
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桃の家紋の種類解説
丸に一つ桃 |
丸に葉付き桃 |
葉付き三つ桃 |
鐶輪に桃 |
丸に剣三つ桃 |
枝抱き桃 |
丸に三つ盛り桃 |
割り桃 |
では、桃紋の種類について見てみましょう。先ほども触れたと通り、桃紋は花ではなく実をモチーフにしています。
<桃紋×輪紋> 輪紋には色々な種類がありますが、桃紋では「丸」と呼ばれる基本的な輪紋が多く取り入れられています。
「丸に一つ桃」「丸に葉付き桃」「丸に剣三つ桃」「丸に三つ盛り桃」はその例です。
また、「鐶輪に桃」で使用されているのは「鐶紋」という別の紋で、タンスなどの引き出しの持ち手となる金具をデザイン化したものです。
このように、桃紋は共通して円形を描いたものが多く、桃自体はシンプルでありながら様々なバリエーションを持っています。
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和歌山県の神社の神紋に桃
<丸に葉敷き桃>
神社にはそれぞれ神紋と呼ばれる紋が付いていますが、和歌山県の須佐神社(すさ神社)や伊久比売神社(いくひめ神社)では、桃紋が神紋となっています。
どちらも「丸に葉敷き桃紋」を用いており、瓦に桃の彫刻や桃の銅像などがあります。
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まとめ
可愛らしい桃をそのままモチーフにした「桃紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
桃は古来より魔除けや邪気祓いの意味が込められたために、家紋に用いられた植物の一つでした。桃の節句にもそのような意味があったとは、現代人からすると驚きですよね。
どれも桃のふっくらとした様子が描かれているので、親しみやすい紋でもあります。どこか神社を訪れた際は、どんな神紋が使われているか見てみてくださいね。
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