笹と言えば竹とセットのイメージですが、家紋にはそれぞれ「笹紋」と「竹紋」があります。今回は「笹紋」にフォーカスしてご紹介していきたいと思います。
笹紋は武士と公家、両者に人気のあった家紋です。一体どのような特徴があるのでしょうか?
今回は、「笹紋」の由来や意味・種類や、笹紋を使用していた戦国武将「竹中半兵衛」と新撰組「斉藤一」についてご紹介いたします。
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笹紋の意味・由来とは?
読み方 | ささもん |
家紋の分類 | 植物紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
笹は縁起が良いとされ、神事に使われることの多い植物でした。地鎮祭や七夕がその例です。
文様としては「源氏物語」の絵巻物などで古くから用いられてきましたが、家紋として用いられるようになったのは室町時代以降です。
はじめは公家の家紋となり、厳冬や積雪にも耐える強い植物の象徴として家紋に採用する家が増えました。
中でも有名なのは、上杉家の「竹に雀」や上杉家から贈られた紋を少し変化させた「仙台笹」です。今でも馴染みあるものとして、笹型をした仙台名物の笹かまぼこは、この家紋を由来に誕生しました。
他の使用家には、武家では伊達氏、鳥居氏、竹中半兵衛、公家では冷泉家などがあります。
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笹の家紋の種類解説
三枚笹 |
五枚笹 |
六枚笹 |
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五瓜に九枚笹 |
丸に切り竹笹 |
枝笹 |
熊笹 |
笹紋の中からいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
上段は枚数の異なる笹をモチーフとしたものです。「三枚笹」「五枚笹」「六枚笹」「九枚笹車」などがあり、そのまま描いたもの、円形状にしたもの、放射状にしたものなど配置は様々です。
下段では、「瓜紋」と掛け合わせた「五瓜に九枚笹」、「輪紋」と掛け合わせた「丸に切り竹笹」があります。
他の紋と組み合わせるのも紋によく見るパターンで、笹紋では輪紋と合わせたものが多く存在します。
描かれる笹のタイプも様々で、「枝笹」のように細くシュッと描かれたものもあれば、「熊笹」のように丸みを帯びて描かれたものもあります。
ちなみに、「丸に切り竹笹」は「竹」も描かれていますが、笹紋とは別に独立した「竹紋」も存在しています。「松竹梅」はそれぞれ縁起が良いとされ、家紋として人気がありました。
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笹紋を使った人物を解説します!
ここで、笹紋を使用していた歴史上の人物をご紹介します。それぞれ別の記事で詳しくご紹介していますので、是非チェックしてみましょう。
新選組!斉藤一の家紋「丸に九枚笹」
斎藤一の家紋「丸に九枚笹」と生涯|沖田総司と並ぶ新選組の剣の使い手<丸に九枚笹>
新撰組三番隊組長の斉藤一は、「丸に九枚笹紋」を使用していましたが、具体的な由来などは判明していません。
戦国武将!竹中半兵衛の家紋「九枚笹」
竹中半兵衛が使った2つの家紋の由来と人物像に迫る<九枚笹>
豊臣秀吉に腕を認められ従うようになった竹中半兵衛は、「九枚笹」を家紋としていました。上記の「丸に九枚笹」から、外側の輪紋を取ったものがこちらです。
<黒餅紋>
また、竹中半兵衛は笹紋の他に「黒餅紋」も使用していました。黒餅とは食材の餅を表したもので、かつて餅は日持ちする武士の食糧でもあったことから家紋に用いられるようになりました。
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まとめ
現代でも風情ある植物として見られる笹をモチーフとした「笹紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
戦国武将にも用いられた笹紋は、吉祥を意味する縁起の良い家紋です。その縁起の良さにあやかろうと、家紋に使用した家はたくさんあったようです。
縁起の良さが重んじられる昔の考えは非常に面白いので、是非他の紋についてもチェックしてみてくださいね。
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