すらっとした茎に小ぶりな花を咲かせる「水仙」は、家紋にも取り入れられた花の一つです。いろいろな花紋がある中で、今回は「水仙紋」に着目してみたいと思います。
家紋としては登場が遅かったようなのですが、どのような紋なのでしょうか?それでは早速、「水仙紋」意味や由来、可愛らしい種類についてご紹介いたします。
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水仙紋の意味・由来とは?
読み方 | すいせんもん |
家紋の分類 | 植物紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
水仙はヒガンバナ科の多年草で、白や黄色の花を咲かせる植物です。中国の「水仙」を音読みしたものが「すいせん」だったため、この名が付きました。
水仙は西洋では神話にも登場する花で、海外では「希望の象徴」とされています。そのため、ガン患者のための募金活動でも水仙をモチーフにしている団体が多くあります。
古くに家紋として用いられた記録は無く、明治時代以降に水仙紋が登場したと言われています。
明治時代以降に確認された主な使用家には、河津氏や足利氏がありますが、 家紋の中ではあまりポピュラーではありません。
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水仙の家紋の種類解説
抱き水仙 | 五つ水仙車 |
葉敷き向こう水仙 |
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抱き水仙に三つ鱗 |
変わり水仙の花 |
水仙紋は、花だけを描いたものや茎と葉を描いたものがあります。ノーマルなものは「抱き水仙」で、2つの水仙が向き合うように配置され円形を構成したものです。
よく見ると「抱き水仙」は一番内側の葉がクロスするように折れており、凝ったデザインをしていますね。
この「抱き水仙」の中に鱗を入れた「抱き水仙に三つ鱗」がありますが、鱗は弥生時代の土器にも残されている古くから用いられてきた文様です。
花の正面をそのまま描いたものには、「水仙の花」「代わり水仙の花」があります。抱き水仙と比較すると全体的に黒いので、同じ花という印象はあまりないですよね。
そして、複数の花や茎で描いたものには、「五つ水仙車」「葉敷き向こう水仙」があります。家紋では、複数のモチーフで円形を構成したものを「◯◯車」という風習があります。
「葉敷き向こう水仙」は、一つの花を幾何学的な茎で囲むことで中心が強調され、とてもバランスの良いデザインをしています。
このように、水仙紋にはどれも花の華麗さや繊細さが描かれたものが使用されていました。
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水仙紋以外の花の家紋は何がある?
花をモチーフにした家紋は他にも沢山あります。代表的なものだと藤紋、葵紋、桔梗紋、菊紋、桜紋、梅紋、など。他にも色々あるので以下のページにてチェックしてみましょう。
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まとめ
華奢で可愛らしい印象の水仙をモチーフとした「水仙紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
花を用いた家紋は沢山ありますが、水仙紋の登場は明治時代以降と遅かったことがわかりました。使用者はいたものの種類も多くはないため、あまりポピュラーなものではなかったのだと思われます。
しかし水仙紋はどれも可愛いデザインなので、現代でも家紋を用いることになったら人気の紋になるのではないでしょうか。そんなことを考えて見るのも面白いですよ。
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