輪紋の意味・由来とは?脇坂安治の使った「輪違い紋」も解説

家紋の中でも様々なモチーフと組み合わせて使用された「輪紋」は、シンプルでありながら中のモチーフを強調させ、デザインにもメリハリを付けてくれる万能な紋です。

輪紋と言っても単に丸型を描いた「輪っか」だけではなく、輪の太さに違いがあったり、デザイン性のある華やかな輪があったり、種類の展開は豊富にあります。

代表的な使用者である脇坂安治が使用した「輪紋」の意味や由来・種類について詳しくご紹介します。

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輪紋の意味・由来とは?

読み方 わもん
家紋の分類 幾何紋
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<<

輪紋はその名の通り「輪の形」をした紋で、幾何学的なデザインの幾何紋に分類されます。輪と言えど、輪の太さや輪の数、輪の形に様々な種類があり、輪紋単独で用いられることは少なく、たいてい他の紋を輪の中に入れ組み合わせることにより家紋を構成しています。

他の紋を中に入れることで、より一層中のモチーフを強調する効果や、本家と分家を見分ける効果、また見た目としてバランスを良くするために輪紋が用いられていました。そのような紋は、「輪に◯◯」や「丸に◯◯」と言った名前が付けられ、多彩なバリエーションを持っています。

では、輪紋にはどのような種類が存在するのか見てみましょう。

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輪紋の種類解説

陰輪

三重輪

唐草輪

梅輪

竹輪

波輪に陰千鳥

源氏輪に並び矢

月輪

様々な輪紋の中からいくつかピックアップしてみました。オーソドックスな輪は「黒の円形」ですが、輪紋にはこのようにアレンジされたものも複数存在しています。

家紋では白く描かれたものを「陰(かげ)」と呼ぶため、白抜きの輪紋は「陰紋」と言います。そして三本の輪を描いた「三重輪」や、単なる輪でなはく模様によって円形を描いたものもあります。

「松竹梅」はかつてから縁起の良いものとされてきたため、家紋にも用いられてきました。輪紋の中では「梅輪」「竹輪」があり、竹輪に関しては竹が強い繁殖力を持つため、その強さを好んで竹輪を用いた者も多いようです。梅輪は可愛らしい印象ですね。


波輪の中に千鳥を入れた「波輪に陰千鳥」がありますが、このように輪の中に他のモチーフを入れ組み合わせたものも多数あります。千鳥が家紋に用いられるようになったのは徳川時代頃とされているので、この紋は輪紋の中では比較的新しいものと思われます。

源氏輪」は、かつて運搬などで使用してい牛車の車輪をデザイン化したものです。中に2本の矢を入れた「源氏輪に並び矢」がありますが、矢は武士にとって重要な武器であったため、武士の間でよく使用されたモチーフでした。

輪紋には他にも菊や藤などの植物をモチーフにしたものや、月や扇をモチーフにしたものなど、豊富にバリエーションがあります。

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輪違い紋を使った「脇坂安治」

脇坂安治の家紋は長谷寺に由来?石田三成を裏切った関ケ原で裏切った戦国武将に迫る

脇坂安治は、安土桃山時代から江戸時代にかけての武将・大名です。2つの輪を知恵の輪のように絡めた「輪違い紋」を使用していました。

 <輪違い紋>

輪違い紋は、輪が連鎖して繋がっていく様子が「めでたく縁起の良いもの」として家紋に用いられるようになりました。

画像のように輪を横に並べたものや、斜めに並べた「寄せ掛け輪違い」、4つの輪を絡め花形のようにした「四つ輪違い」など種類は様々です。

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まとめ

色々なモチーフを囲む「輪紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?輪紋で囲むことで本家と分家を区別する役割や、紋のバランスを整える役割があった輪紋には、「単純な輪」以外に豊富なバリエーションがあることがわかりました。

唐草や花などを用いて輪紋にしていたのは、現代からするとお洒落ですよね。現代で輪紋を使用するとしたら、あなたはどんな輪紋にしますか?そんなことを考えてみるのも紋の面白いところです。

中のモチーフだけではなく、それを囲んでいる「輪紋」にも是非着目してみてください。

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