塩数の子そのまま食べるのはOK?塩抜き方法は?すぐ食べたい?時短は?

おせちの縁起物食材である塩数の子ですが、皆さんはこのお正月の間にお召し上がりになりましたか?

食べると美味しい塩数の子ですが、調理には実は一工夫が必要な食材なのです。

そこで今回は…

  • 塩数の子はそのまま食べて大丈夫?
  • 塩数の子の塩抜きのやり方
  • 塩数の子の食べ方・保存方法 

塩数の子の食べ方や調理法について知って頂けたらと思います。

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塩数の子はそのまま食べて大丈夫?

塩数の子とはどのような食材なのでしょうか?

塩数の子とお正月の繋がり

既にご存知の方も多いと思いますが、数の子はニシンの卵です。そのニシンの卵を塩漬けしたものが塩数の子で、ニシンの卵は非常に多くの卵を持つことから、「たくさんの子に恵まれますように」「我が家が代々栄えますように」「夫婦が円満でいられますように」という願いが込められており、お正月のおせちには欠かせない食材のひとつです。

昨今は世界的なヘルシー志向や、流通・保存技術の発達、さらには新たな国際競争により、日本が他の国に魚を「買い負け」することが増えてきました。しかし数の子は、他の国々で食べる習慣がほとんどなく、今でも日本が世界一の消費国で比較的安定供給されています。

塩数の子はそのまま食べられる?

塩数の子をそのまま食べることは、味も衛生上も問題ありませんが、非常に塩辛いと感じると思います。数の子そのものに味はなく、塩数の子は本来塩抜き後に鰹節や醤油などで味付けして食べるのが一般的です。

我々日本人は見た目を気にすることが多いあまりに市販されている塩数の子の中には漂白されている商品もあります。なので召し上がる前には一度水洗いした方が安心です。

さらに塩数の子は薄皮に包まれているので、取ってから食べることで口当たりも良くなるのでおすすめです。

食べ過ぎるとどうなる?

【良い点】

・数の子に含まれるコレステロールは、他の魚卵や鶏卵よりも少ない

・数の子はEPAとDHAが青魚よりも含有率が多い

・数の子にはプリン体がごく僅かにしか入っていません

【悪い点】

・塩数の子は塩漬けしているため塩分含有量が高い

・摂りすぎは塩分過多で高血圧のリスクが上がります

「魚卵を食べ過ぎるとコレステロールやプリン体の過剰摂取で痛風になる」という漠然としたイメージをお持ちではないでしょうか?

しかし数の子は他の魚卵に比べコレステロールやプリン体の含有率が低い上に、青魚に多く含まれ、血栓ができるのを防いで血液の流れを改善する効果や、中性脂肪やコレステロールを下げる効果などがあるとされているEPAやDHAが青魚よりも多くなっています。

なので良い点だけに焦点を当てれば数の子は栄養成分豊富で、健康にも良い食品と言えるでしょう。

しかし塩数の子は名前の通り塩で漬けた数の子です。塩分含有率が高いため食べ過ぎると塩分過多で体には毒となってしまいます。高血圧を気にしている人は注意が必要です。

数の子(塩蔵・水戻し)を塩抜きをした後の状態の数値で100g当たり食塩1.2gです。日本人の1日の食塩摂取量の目標は、男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満、高血圧の予防・治療のためには6グラム未満となっているため数の子1本50gと考えると1日1本、多くても2本ぐらいが食べるには良い量かと思います。

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塩数の子の塩抜きのやり方

塩数の子はそのまま食べることは難しいので塩抜きをしましょう!

用意するもの

塩数の子・ボウル・水・塩

塩抜きの手順

塩数の子の塩抜き手順
  1. 水1000ccに対して小さじ1杯(約5g)の食塩を入れて薄い食塩水をつくります
  2. 数の子300gを3〜4時間浸します
  3. 同じ要領で1の食塩水をつくり、もう一度3〜4時間浸します
  4. 3を行った後、更にもう一度同じ要領で1の食塩水をつくり、6〜8時間浸します
  5. 数の子の大きさ等で塩分の抜け具合が異なりますので塩加減をこまめにご確認ください、お好みの塩加減になったら塩抜き完了です

塩抜きのポイント

  • 塩抜きする前にうす皮を剥くと塩分が抜けやすくなります
  • うす皮を剥くと口当たりがよくなります
  • 真水での塩抜きは水っぽい仕上がりになりますので必ず塩水で行いましょう
  • 数の子は塩分を抜き過ぎますと苦みが生じますので抜きすぎに注意が必要です
  • 塩を抜きすぎた場合は上記の「塩抜き手順1」より濃い目の食塩水に1~2時間浸すと苦みが無くなります
  • 塩抜き後の数の子はあまり日持ちはしませんのでお早めにお召し上がりください

時短できる?

通常の塩抜きは2~3度、塩水を取り換えながら何時間もかけて塩抜きしていきますが、ササッと済ませたいという方もいるかもしれません。

そんな時は約40度のお湯に塩分濃度0.5%になるよう塩を入れて塩水を作ります(お湯の量が500ccの場合、塩は2.5gです) 出来上がった薄い塩水に数の子を入れ、1時間ほどおきます。

その後、塩水濃度0.5%の冷水に移して、3時間ほど冷蔵庫で置いておけば塩抜き完了です。計4時間で塩抜きが終わります。

上記の方法で大きく時短することが可能です。しかし、プチプチとした食感や魚卵らしい独特の香りは、時間をかけたほうが出やすいです。今回のような時短の方法は、醤油漬けにする場合や魚卵の香りが苦手な人が食べやすくなる作り方にもなっていますので加工用としてお試しください。

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塩数の子の食べ方・保存方法

塩抜きが終わった塩数の子、そのままでも美味しいですが是非ひと手間加えてみてください。

美味しい味付け一例

  • 醤油かけ
  • 鰹節和え
  • 出汁醤油漬け
  • 松前漬け

シンプルに味わいたいなら醤油を少しかけてお召し上がりください。鰹節和えや出汁醤油漬けでも美味しいですし、少し手間はかかりますが松前漬けも絶品です。

保存方法と保存期間

【塩抜き前の場合】

塩抜き前(塩漬け状態)の数の子は、冷蔵庫で長期保存ができます。

保存期間の目安:約2~3ヵ月

【塩抜き後の場合】

塩抜き後の数の子は、冷蔵庫で保存してください。塩抜きをすると長期保存ができなくなるので、早めに食べるようにしましょう。

保存期間の目安:約3~4日

【味付け後の場合】

味付けした数の子も、基本的には冷蔵庫で保存します。

松前漬けやちらし寿司など、小さく刻んで使う料理に入れる場合は、冷凍保存も可能です。冷凍した数の子を使う時は、冷蔵庫に移し1日ほどかけてゆっくり解凍してください。

保存期間の目安:冷蔵庫で約3~4日、冷凍庫で約3ヵ月

まとめ

この記事をまとめると

  • 数の子はニシンの卵で、ニシンの卵は非常に多くの卵を持つことから「たくさんの子に恵まれますように」「夫婦円満」など縁起の良いお正月食材です
  • 塩数の子をそのまま食べることは、味も衛生上も問題ありませんが、非常に塩辛いと感じるかと思います
  • 数の子は他の魚卵に比べコレステロールやプリン体の含有率が低い上に、青魚に多く含まれ、血栓ができるのを防いで血液の流れを改善する効果や、中性脂肪やコレステロールを下げる効果などがあるとされているEPAやDHAが青魚よりも多くなっています
  • 塩数の子は塩漬け数の子ですので塩分含有量が多く、数の子1本50gと考えると1日1本、多くても2本ぐらいが食べるには良い量かと思います
  • 塩抜きは真水で行うと水っぽい仕上がりになりますので必ず塩水で行いましょう
  • 塩抜きを時短した場合は約40度のお湯に塩分濃度0.5%になるよう塩を入れて塩水を作り1時間ほど置き、次に塩水濃度0.5%の冷水に移して、3時間ほど冷蔵庫で置いておけば塩抜き完了です
  • プチプチとした食感や魚卵らしい独特の香りは時短塩抜きでは出ませんが、松前漬けなどの加工用としてお試しください
  • 塩数の子の保存は基本冷蔵保存です、味付け数の子は冷凍保存が可能です

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