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イギリスの伝統料理のひとつである「ローストビーフ」。最近では、家で作る人も多いようですが、気を付けたいのが食中毒です。美味しいローストビーフを作るために、生焼けの見分け方についてまとめてみました。
- 生焼けのローストビーフの見分け方
- ローストビーフの生焼けは食べて大丈夫?
- ローストビーフが生焼けだった場合の対処法
- ローストビーフの失敗しない作り方
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目次
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生焼けのローストビーフの見分け方
生焼けのローストビーフの見た目
ローストビーフの中心部分は「ロゼ」の状態が理想です。ロゼ=バラ色という意味で、中心まで火が通っています。ロゼのローストビーフは、しっとりとしていてツヤはあまりありません。一方、生焼けの肉は、真っ赤な色をして中心部分がツヤツヤしています。生焼けの肉は、なかなか嚙み切ることができません。
竹串で刺してみる
焼きたてのローストビーフの真ん中に竹串を刺して「肉汁の色」を確認してみましょう。透明~薄い赤色の肉汁が出たら火が通っている証拠です。赤い血のような肉汁が出たら、生焼けの状態です。
ちなみに、金属の串を使う場合は、肉の真ん中に刺して10秒ほど待って抜きます。金串を唇に当て、温かいと感じたら加熱完了です。冷たかったりぬるかったりしたら生焼けです。金串を使う際は、やけどに注意して行ってください。もっと正確に肉の中心部が焼けているかどうかを知りたい方は、次の方法がおすすめです。
温度計を使う
一番確実な方法として、調理用温度計を使う方法が挙げられます。温度計の針を肉の厚い部分に刺して、温度を測ります。中心部分の温度が50℃以下なら生焼け、60℃以上なら焼き過ぎです。ローストビーフの最適な温度は、中心部分が54℃~57℃だと言われています。この温度がロゼの状態です。
赤い汁は大丈夫?
ローストビーフをスライスしたとき、赤い汁が「血」に見えることがあります。実は、スライスしたときの赤い汁は、「ミオグロビン」というタンパク質の一種が水分と一緒に出たものです。肉の中心部分が54℃~57℃であれば、食べても問題ありません。
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ローストビーフの生焼けは食べて大丈夫?
生焼けでも食べて大丈夫?
農林水産省・安全局発行の『牛肉の生産衛生管理ハンドブック』によると、
鶏肉や豚肉と違って、牛肉は、人間に害を及ぼすような寄生虫や細菌が存在する可能性は低いとされています。ローストビーフのように牛ブロックを使う場合、細菌が付いているのは肉の表面。つまり、肉の表面部分をしっかり焼いていれば、中身は生焼けでも食べられるというわけです。 肉の食中毒菌が死滅する温度・時間の目安は、以下の通りです。 75℃:一瞬 70℃:1分 65℃:5分 60℃:35分
食中毒菌が死ぬ温度
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ローストビーフが生焼けだった場合の対処法
余熱を使って再加熱
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- 温めたフライパンに少量の油を入れる
- 肉を入れ蓋を閉め弱火で5~10分ほど蒸し焼きにする
- フライパンから出して冷めるまで常温で放置する
レンジで再加熱
少し難易度が高い方法ですが、レンジを使う方法もあります。
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- ローストビーフをラップに包んでレンジにいれる
- 500wで20秒加熱する
- 加熱が足りない場合は、さらに10秒追加する
・レンジのワット数を変更できる場合は、200wで2分加熱でもOK ・追加で加熱する際は、10秒ずつ追加して様子をみる
湯煎で再加熱
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- 牛ブロックをラップで2重に包み、密閉袋に入れて、空気が入らないように閉める
- 大きめの鍋にお湯を沸かして沸騰したらお湯を止める
- 肉全体がお湯に浸かるように入れて蓋をして15分~20分ほど放置する
- 鍋から肉を出し、冷めるまで常温で放置する
・鍋の中で肉が浮いてくる場合は、お皿をのせて固定する
・火を止めてから肉を入れる
・袋の中にお湯が入らないよう、しっかり口を閉める
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ローストビーフの失敗しない作り方
調理温度・調理時間の目安
有名シェフの発信を見ると、52℃で2時間の加熱がしっとりと仕上がるようです。しかし、低温調理する場合は、食中毒に気を付けなければなりません。ちなみに、ロゼの中心温度は54℃~57℃と言われています。では、湯煎で作る場合は、どのくらい時間をかけたらいいのでしょうか?
湯煎で作る方法
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- 牛肉を冷蔵庫から出し、常温で1時間置く
- 肉に塩コショウ・ニンニクをすり込んで10分置き、フライパンで全面を焼く
- 粗熱が取れたら、牛ブロックをラップで2重に包み、さらにジッパー付きの密閉袋に入れて空気が入らないように閉める
- 大きめの鍋にお湯を沸かして沸騰したらお湯を止める
- 肉全体がお湯に浸かるように入れて蓋をする(お皿を重し代わりにしてもOK)
- お湯の温度は60℃をキープし、湯煎する(※下記参照※肉の大きさにより加熱時間を調整してください)
- アルミホイルで巻いて1時間ほど休ませたら完成
※60℃で湯煎する場合※
2㎝:1時間20分
3㎝:2時間
4㎝:3時間
5㎝:4時間
オーブンで作る方法
材料
- 牛モモブロック…500g
- ニンニク(すりおろし)…1かけ
- 塩…小さじ1と½
- オリーブオイル…小さじ2
- 牛肉を冷蔵庫から出し、常温で1時間置く
- 肉に塩コショウ・ニンニクをすり込んで10分置く
- フライパンで全面を焼く
- 焼いたら、肉を休ませる(余熱で中まで加熱する)
- 140℃に温めたオーブンの上段に4を入れ、30~35分焼く
- 竹串や温度計で肉の中心まで火が通っているかチェックする
- 肉をアルミホイルに包んで、粗熱が取れるまで常温でしばらく置く
- 粗熱がとれてからスライスする
炊飯器で作る方法
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- 常温に戻した牛肉に、塩コショウ・ニンニクで下味を付ける
- フライパンに火をつけ強火で肉の全面を焼く
- 炊飯器で「保温モード」を選択して90℃のお湯を入れる
- 炊飯器の中に密閉袋に入れた肉を入れ、40分保温する
- 袋ごと肉を出し、常温で粗熱を取る
- 粗熱が取れたらスライスして完成
調理後の保存方法
冷蔵保存で4~5日もちます。保存する際に、肉が空気に触れないようラップに包んで保存袋やタッパーに入れましょう。
冷凍保存した場合、賞味期限は2週間~1ヶ月ほどです。長く保存すると冷凍焼けをおこして風味が損なわれることがあります。できるだけ早めに食べきりましょう。
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まとめ
今回は、ローストビーフの生焼けの見分け方についてまとめてみました。
この記事をまとめると
- ローストビーフの最適な温度は、中心部分が54℃~57℃(ロゼ)
- 60℃の湯煎:3㎝のブロック肉→2時間が目安
- 再加熱は蒸し焼きや湯煎で「余熱」を使うのがおすすめ(電子レンジは10秒ずつ加熱)
- 冷蔵保存で4~5日、冷凍保存で2週間~1ヶ月
ローストビーフを美味しく作るポイントは温度管理です。食中毒に気を付けて、こまめに肉の状態をみながら作ってみてくださいね。
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