ニガクリタケとなめこの見分け方・特徴は?毒性があるキノコに注意!

秋はキノコを採りに山へ入る人が多いかと思います。しかし毎年山の事故や、毒キノコによる食中毒が後を絶えません。中でもなめことニガクリタケの採り違いによる事故は多いです。

そこで今回はなめことニガクリタケを採り間違えないためにこちらをお読み頂きたく思います。

  • ニガクリタケとは
  • なめことは
  • 毒きのこを食べた時の対処法

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ニガクリタケとは

ニガクリタケとはどのようなキノコなのでしょうか?

概要

ニガクリタケ(苦栗茸)はハラタケ目モエギタケ科モエギタケ亜科クリタケ属のキノコで、有毒で毒性が強く、多くの死亡例がある恐ろしいキノコです。東北地方で「ニガコ」、青森県では「スズメタケ」などの地方名で呼ばれることがあります。

ニガクリタケは針葉樹および広葉樹の木材や切り株などに発生し、傘の直径が2~5cm程度で大型のものと小型のものの2つのタイプがあり、ほぼ一年中発生します。

見た目の特徴

傘の直径が2~5cm程度で傘の色は鮮黄色から淡褐色、まんじゅう形からほぼ平らに開きます。幼菌時の皮膜の名残が傘の縁や柄にありますが、育ってくると消失しやすい傾向にあります。

ニガクリタケに見た目が似ていて、食べられるキノコには、なめこやナラタケ、クリタケなどがありますが中には簡単に見分けられないものもあるので注意が必要です。

「ニガクリタケ」という名前の通り、生のものはとても苦く飲み込まずに味見をすることでニガクリタケかどうかを区別できるほどです。加熱すると苦みは消えますが、毒性はそのまま残ります!

毒性は?

熱に対して強く、焼いたり煮たりしても毒性が失われたり軽減されることはありません。

ニガクリタケの毒成分はファシキュロール類などです。ファシキュロール類は細胞における代謝の阻害や神経伝達の阻害を引きおこす可能性のある毒素の種類が特定されているものの、致死性を示すような強力な毒性を持った毒素の種類の特定については、いまだ未解明のままとなっています。

食後3時間程度で症状が現れはじめ、消化器系の症状が中心で強い腹痛、激しい嘔吐、下痢、悪寒などが起こります。重症の場合は、脱水症状、アシドーシス、痙攣、ショック、手足の麻痺などを経て神経麻痺、肝障害などを引き起こし、最悪の場合死に至ってしまう恐ろしいキノコです。

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なめことは

日本人にはとても馴染み深いきのこであるなめこについて改めてみてみましょう。

概要

なめこ(滑子)は、モエギタケ科スギタケ属のキノコの1種で日本、台湾などに分布する食用キノコです。

見た目の特徴

ニガクリタケと同じモエギタケ科なので似ているのも間違えてしまうのも納得です。主に秋頃にブナやナラなどの枯れ木や切り株などに単独または群生しています。

湿時はおびただしいゼラチン質の粘性物質のムチレージが分泌しており、このことからナメタケやヌメリタケと呼ぶ地域もあるほどです。

茶褐色の傘と白色又は茶色の茎、ゼラチン質で茶色のひだを持ちます。

ニガクリタケとの見分け方

ニガクリタケとなめこ・クリタケなどをパッと見分けるのは素人には正直難しいです。なめこには多少のぬめりなどがありますのでわかりやすい方かもしれませんがニガクリタケとクリタケは本~当に見分けるのが難しいです。

そこで、あまりおすすめはできませんが、確実な方法はニガクリタケを微量口に含み味を確かめる方法です。

ニガクリタケは名前に付けられるほどとても苦みがあるキノコです。味見する際は安全のため爪楊枝の頭ぐらいの少量にとどめてください。苦味や辛味は少し遅れてくることがあり、噛んだら少しだけ待って、必ず吐き出してください!キノコによっては、それでも舌先にしばらく痺れなどが残ることがありますが、飲み込まなければ重篤な中毒症状が出るまでにはなりません。

少し噛んで苦味がないことを確認する方法が確実でしょう。

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毒きのこを食べた時の対処法

いくら気を付けていても、キノコ狩りに毒キノコのリスクは付きまといます。そうならないために毒キノコを食べてしまった時の対処法をしっかり覚えておいてください。

中毒症状

食べた種類や量にもよりますが、早いと食後10~30分で胃が重くなり、胃のむかつき、腹痛、下痢、嘔吐、神経障害などが出現し始めます。キノコによる食中毒は、意識がなくなるなどの意識障害、不整脈などの循環器障害、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器障害などが起こりますので中毒かどうかの判断が急がれます。

対処法

応急処置として、指を口の中に深く入れ、食べたものを全部吐き出しましょう。苦しいかもしれませんが、中毒症状は軽く済みます。その後早急に医師の診察を受けてください。

過信しないこと

厚生労働省のページに毒キノコに関する注意喚起があります。

『食用キノコにそっくりな毒キノコがあります。「自分は大丈夫」と思わず、必ず確認しましょう!』

『まちがいなく食用だと判断できないキノコは採らない!食べない!売らない!人にあげない!』

全くもってその通りだと思います。キノコ一つで命に関わることもあります。キノコ狩りは楽しいかもしれませんが決して自分を過信せず油断せず安全にキノコ狩りに行って頂きたいです。

引用:厚生労働省

まとめ

この記事をまとめると

  • ニガクリタケ(苦栗茸)はハラタケ目モエギタケ科モエギタケ亜科クリタケ属のきのこで、有毒で毒性が強く、多くの死亡例がある恐ろしいキノコです
  • ニガクリタケは針葉樹および広葉樹の木材や切り株などに発生し、ほぼ一年中生えています
  • 「ニガクリタケ」という名前の通り、生のものはとても苦いです
  • ニガクリタケは加熱すると苦みは消えますが、毒性はそのまま残ります!
  • ニガクリタケの毒は熱に対して強く、焼いたり煮たりしても毒性が失われたり軽減されることはありません!
  • なめこ(滑子)は、モエギタケ科スギタケ属のキノコの1種で日本、台湾などに分布する食用キノコです
  • なめこは主に秋頃にブナやナラなどの枯れ木や切り株などに単独または群生しています
  • ニガクリタケの見分け方はあまりおすすめできませんがニガクリタケを微量(爪楊枝の頭ぐらいの少量)口に含み苦味があるかどうかを確かめる方法です
  • 食用キノコにそっくりな毒キノコがあります。「自分は大丈夫」と思わず、必ず確認しましょう!
  • まちがいなく食用だと判断できないキノコは採らない!食べない!売らない!人にあげない!

いかがでしたでしょうか。毒キノコは怖いですが、やはり自分で採ったキノコは美味しいものです。安全に美味しく秋の味覚を楽しんで頂きたいと思います。

最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。

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