冷凍庫に常備されている必須の冷凍野菜にほうれん草という方は多いのではないでしょうか。しかし、お浸しなどで食べる時にべちゃべちゃになってしまったという失敗談をよく耳にします。そこで今回は…
- ほうれん草(生)の栄養は?
- ほうれん草(生)の効能は?
- 冷凍ほうれん草について
- 冷凍ほうれん草は水っぽい?
- 買ったほうれん草を冷凍する場合は?
上記についてまとめてみました。最後までご覧頂けますと幸いです。
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目次
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ほうれん草(生)の栄養は?
冷凍ほうれん草も元々は生のほうれん草です。生のほうれん草は栄養価が高いことで知られていますがどのような栄養が含まれているのでしょうか。
ほうれん草(生)の栄養
ほうれん草(生・通年平均)100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。
- エネルギー:18kcal
- たんぱく質:2.2g
- 脂質:0.4g
- 食物繊維総量:2.8g
- 炭水化物:3.1g
- 葉酸:210μg
- カリウム:690mg
- カルシウム:49mg
- マグネシウム:69mg
- 鉄分:2.0mg
- β−カロテン当量:4200μg
- ビタミンC:35mg
引用:八訂日本食品標準成分表
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ほうれん草(生)の効能は?
実はほうれん草(生)は効能の固まりなのです!
貧血予防効果
ほうれん草はヘモグロビンの材料となる鉄に加え、鉄の吸収を高めるビタミンCや、鉄と協力してヘモグロビンを形成する葉酸を豊富に含んでいるため、貧血の予防に最適な野菜であるといわれています。
卵など動物性のたんぱく質と一緒に摂ると、鉄の吸収や働きがさらに良くなるといわれています。
高血圧を予防する効果
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、体内のカリウム平衡を維持するために適正と考えられる値を目安量として設定しており、18歳以上男性では1日2,500㎎、女性では2,000㎎です。
また、生活習慣病の予防を目的とした1日当たりの摂取量の目標量として、18歳以上の男性では3,000㎎、18歳以上の女性では2,600㎎と設定されています。
世界保健機構(WHO)が2012年に提案した高血圧予防のために望ましい摂取量は成人で1日に3,510㎎とされています。
カリウムには体液の水分を一定に保つ働きがあり、浸透圧を調整する役割があります。また余分なナトリウムを体外に排出する働きがあるため、血圧を下げ高血圧を予防する効果が期待されます。ほうれん草は100g当たりカリウム690mgほど有しており、目安量の約1/3~1/4が摂取出来ます。
動脈硬化を予防する効果
ほうれん草には100g当たりβ−カロテンが4200μgと大量に含まれており、β-カロテンは体内の活性酸素を除去する働きがあります。血中の脂質の酸化を防ぐことによって血管を若々しく保ってくれるため、動脈硬化の改善や予防に効果を発揮するといわれています。
また、ほうれん草の緑色の色素成分であるクロロフィルは血液中の悪玉(LDL)コレステロールを強力に低下させ、同時に善玉(HDL)コレステロールを増やすため血液がサラサラになり、動脈硬化の予防に効果的です。
豊富に含まれるビタミンAによる効果
β-カロテンから変換されたビタミンAは夜盲症や眼精疲労の予防、皮膚やのどなどの粘膜を正常に保つ働き、皮膚や粘膜を丈夫に保ってくれる働きがあり、肌のカサつきや肌荒れの改善に期待されています。
骨を丈夫にする効果
昔から骨を強くするには牛乳かほうれん草を摂れと言われますが、ほうれん草には、骨の材料となるカルシウムに加え、骨の形成に必要とされるマンガンや丈夫な骨づくりのサポートをするビタミンCも含まれています。そう言われるにはちゃんとした理由があるのですね。
便秘予防効果
ほうれん草には良質な食物繊維に加え、食物繊維の働きを高めてくれるビタミンCも含まれます。食物繊維によって便秘解消&整腸作用に繋がるので腸内が整うのです。
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冷凍ほうれん草について
生のほうれん草のことが分かったところで、冷凍ほうれん草についてみていきましょう。
冷凍しても栄養はあまり変わらない
市販の冷凍ほうれん草は一度加熱してから冷凍しています。その加工の過程で水溶性のビタミンCやカリウムなどは流れ出てしまい、栄養素の量は減ってしまいます。しかし、現在は急速冷凍技術が進み、急速冷凍することで栄養素は以前より失われにくくなりました。
環境問題に配慮されている
冷凍のほうれん草はすでにカットされておりゴミが出ません。アク抜きなど下処理の手間がかからなくなりましたので節水にもなり、食事にも簡単に使えるようになりました。
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冷凍ほうれん草は水っぽい?
冷凍ほうれん草を使う時、べちゃべちゃになったことはありませんか?なぜべちゃべちゃになってしまうのでしょうか。
レンジや自然解凍だとべちゃべちゃに
冷凍ほうれん草はすでに下茹で済の状態で冷凍されている上、冷凍されることによって表面は霜が付いています。その霜をそのままに自然解凍やレンジ解凍しますとべちゃべちゃな仕上がりになってしまうのです。
加熱して水分を飛ばす
くっつきにくいフライパンに冷凍野菜を凍ったまま投入し弱火でフライパンごと温め、温まってきたら弱火のまま菜箸で炒め続け解凍します。水分が飛んで来たらボウルに移し、冷水を入れた別のボウルに重ねて冷やすと、余熱でやわらかくなり過ぎるのを防げます。粗熱が取れたら完成です。
凍ったまま弁当は危険
冷凍ほうれん草をお弁当にそのまま入れ自然解凍してしまうと、水っぽくなるだけではなく、出た水分によって菌が繫殖しやすくなってしまいます。そしてその菌が原因で腐る可能性が高くなるためとても危険です。
特に夏場に冷凍ほうれん草を使用する際は、上記のように炒め水分を飛ばすか、解凍後キッチンペーパー等でしっかりと水分を取ってから使用するようにしてください。
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買ったほうれん草を冷凍する場合は?
当然のことですが、冷凍ほうれん草は自分でも作れます。
茹でずに冷凍する方法
生のほうれん草の根元を洗い、根を切り、ペーパータオルでしっかりと水気を拭き取り、食べやすくカットして、食べる分を小分けにし、冷凍用保存袋に入れるだけで出来上がりです。汁物やサラダ、煮もの、炒めものまで生のほうれん草とほぼ同じように使えます。
茹でてから冷凍する方法
上記のように根元を水で洗い、かために下ゆでして、氷水にとって色止めします。水気をしっかりと絞り、3~4cmの長さに切り、小分けにしてラップで包み、空気を抜いて、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。使う時は炒めものやスープなどは凍ったまま加熱調理。おひたしや和え物などは冷蔵庫で3時間〜半日ほど解凍してから味付けします。
まとめ
この記事をまとめると
- ほうれん草には生活習慣と関連する病気に属する高血圧や動脈硬化、貧血などを予防する効果が含まれています
- ほうれん草には体の維持する上で欠かせないビタミン類やミネラル、食物繊維が多く含まれており、骨づくりのサポートや便秘解消など内側から手助けしてくれます
- 急速冷凍技術が進み、下処理されたほうれん草を急速冷凍することで栄養素は以前より失われにくくなりました
- レンジや自然解凍は水っぽい仕上がりになりますが、炒めるなどの加熱調理をすることで水分を飛ばすことができ、水っぽさは解消します
- 冷凍ほうれん草をお弁当にそのまま入れ自然解凍してしまうと、水っぽくなるだけではなく、出た水分によって菌が繫殖しやすくなってしまい、その菌が原因で腐る可能性が高くなるためとても危険です
- 購入したほうれん草を冷凍保存する場合は生のままでも、下茹でしてからでも冷凍が可能です、用途に合わせて加工してください
冷凍ほうれん草はとても調理のしやすい使い勝手の良い野菜です。栄養価も高いので是非食事に取り入れて頂きたく思います。最後までお読み頂きましてありがとうございました。
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