アメリカにおけるとうもろこしの生産現状は?

夏野菜の一つである「とうもろこし」は、世界の様々な国でも栽培・生産されています。私たち日本人は野菜として食べていますが、とうもろこしを主食をして普段から食べている国もあります。

以前、外国への旅行番組で、とうもろこしの粉を水と混ぜ、薄いパンのように焼いて食べている光景を見たことがありますが、とうもろこしを主食としている国でした、

日本では国内生産もしていますが、とうもろこし使用料の大部分をアメリカからの輸入に頼っています。今回は、そのアメリカにおけるとうもろこしの生産状況について着目したいと思います

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生産高・売上高ともにアメリカ最大の農作物

アメリカは、とうもろこしの生産量・消費量・輸出量のいずれも世界第1位を誇っており、世界的にとうもろこし経済の鍵を握っています。

それに対し日本で消費されるとうもろこしのほとんどは、輸入モノに頼っています。日本が輸入しているとうもろこしは主に家畜の飼料としてのとうもろこしです。輸入先はほぼアメリカなので、アメリカでの生産量が日本の輸入状況に直結しています。

アメリカ産のとうもろこしには、いくつかの種類があり、デント種・フリント種・爆裂種・スイート種など聞きなれないものもあるのですが、一番の生産量を占めるのがデント種です。

では、大量に生産そして輸出されるとうもろこしは、どのような用途で使われているのでしょうか?

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使用用途

ここで、人の食用以外としてのとうもろこしの役割について4つご紹介します。これまで知らなかった用途はあるでしょうか?

家畜飼料

1つめは「家畜飼料」としてのとうもろこしです。家畜の飼料は「粗飼料」と「濃厚飼料」に分かれます。粗飼料とは牧草のことを指し、濃厚飼料はとうもろこしや大豆などが原料になっているものを指します。

動物によっても与え方が異なっており、牛の場合は蒸したものを圧ぺんし、豚や鶏には乾燥したとうもろこしを細かく砕いたものを与えています。

日本では年々家畜を育てる方が減ってきているものの、外国での家畜にもとうもろこしを使った飼料が与えられているので、大きな需要であると言えます。

食品加工

2つめに「食品加工」としてのとうもろこしです。家庭で茹でたり蒸したりして食べるほかに、食品の原料として加工されるものもあります。

コーンフレーク・スナック菓子・コーンスターチ、甘味料など様々です。特に日本以外の国では食品加工物が多く、パン・トルティーヤ・コーンケーキ・ドーナツ・ホットケーキミックスの原料としても利用されています。

工業製品

3つめに「工業製品」としてのとうもろこしです。とうもろこしは豊富にでんぷんが含まれており、高純度のでんぷんを効率良く抽出できることを活かして工業製品にも利用されています。

具体的には、接着剤・化粧品・紙・糊などがあります。これまで何気なく食べていたとうもろこしが、接着剤や化粧品にまで使われているというのは意外に感じたかもしれません。

バイオ燃料

最後に「燃料」としてのとうもろこしです。再生可能燃料として注目されており、地球温暖化防止対策や石油に代わる燃料として使われています。

従来の燃料は環境に悪い二酸化炭素が発生するとして問題になっていました。しかし、このバイオ燃料が放出する二酸化炭素は、もともと植物が成長中に吸収したものなので環境に悪影響は無く、地球温暖化対策になるというわけです。

また、バイオ燃料として使うことで、ガソリンの消費量を減らすため原油高の緩和効果など、経済効果も期待できるとも言われているのです。

バイオ燃料生産量増加のため、価格高騰が進む

食用以外にも燃料として使うことのできるとうもろこしは、環境問題に貢献している良い燃料ではあるのですが、バイオ燃料が普及してきたおかげで年々その価格が高騰しています。

アメリカのとうもろこし全体の40%がエタノール製造に用いられており、食用や飼料としてのとうもろこしが減ってきています。

アメリカでとうもろこしは世界最大の生産高・売上高です。輸出されるとうもろこしの20%は輸出用で、世界各国が輸入しています。

そんなとうもろこしの輸入源となっているアメリカでバイオ燃料の推進が進んでいるため、他国に輸出できる量が減り、価格が高騰しているのです。

とうもろこしのバイオ燃料を初使用した航空機会社がある

世界でバイオ燃料の推進が進む中、世界で初めてバイオ燃料を使って飛行機を飛ばした航空会社があります。

イギリスのヴァージン・アトランティック航空は、アメリカと締結し2011年から研究を進めてきました。そして世界で初めてバイオ燃料の利用に成功し、なんとフライト中に排出するCO2の70%の削減を達成しました。

その後バイオ燃料を使った飛行機は徐々に増え、現在では世界で15万便が空を飛んでいます。

まとめ

とうもろこしを使った燃料「バイオ燃料」とアメリカにおける生産状況についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

私たちが普段食べているとうもろこしが燃料となり、更にはその燃料が飛行機のガソリンとして貢献しているというのは壮大ですよね。

需要が増え生産量をもっと上げていくために、環境に配慮しながら更に研究していくことが重要になりそうです。

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