ハヤシライスで食中毒になると…死亡事例も!?ウェルシュ菌とは

集団食中毒などでニュースでウェルシュ菌の名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?コロナも収まってきて様々なイベントが開催されている今だからこそ食中毒には注意が必要です。そこで今回は、

  • ハヤシライスで食中毒に…
  • ハヤシライスは腐ったらどうなる?
  • 他にウェルシュ菌が発生する料理は?
こちらをテーマに解説していきます。

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ハヤシライスで食中毒に…

ウェルシュ菌とは

ウェルシュ菌は、土や水の中、健康な人や動物の腸内など自然界に幅広く生息している細菌です。特に牛・鶏・魚が保菌していることが多く、どんな調理をする際にも注意が必要です。

ウェルシュ菌は空気が嫌いな細菌のため、粘性の高い煮込み料理を寸胴鍋で作ると、鍋底の酸素濃度が低くなるため状態はウェルシュ菌が増殖しやすくなるので注意が必要です。

菌の特徴
・酸素(空気)がないところでも増殖する

・100℃、6時間の加熱にも耐える「芽胞」を形成する。

食べてどれくらいで発症する?症状は?

潜伏期間は6~18 時間で平均10時間経過したあとに、腹痛や下痢等の症状を起こ発熱や嘔吐の症状が見られます。もしも、学校給食や仕事で配布されたお弁当で他の人に症状が出た場合は症状が軽くても保健所や医療機関に報告したほうが二次被害を防げるかと思います。

症状が治まるまでにどれくらい?

多くの場合、発症後 1~2 日で回復するとされていますが、高齢者や基礎疾患をもったお子さんなどでは重症化する恐れもあるので症状が軽くても医療機関に相談することをおすすめします。

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ハヤシライスは腐ったらどうなる?

ウェルシュ菌の危険性についてご説明しましたが、熱くなってきたこの季節ハヤシライスの腐ったサインは何なのでしょうか?腐敗してしまったときの特徴をご紹介いたします。

見た目

  • カビが生えている
  • 糸を引いている
  • 白や緑の斑点が浮いている
  • 表面に白い膜が張っている

ハヤシライスの見た目で傷んでしまっている場合は、ほとんどの原因がカビによるものですね。カレーやハヤシライスは一晩寝かした方がおいしいからと常温保存するのは危険です。また、牛肉や生クリーム加えると傷みやすくなりますので注意が必要です。

  • 少し味見をした段階で普通とは違う味がする
  • 酸っぱい味がする
  • ピリピリと舌が痺れる
  • 納豆やチーズのような発酵した味わいになる

カレーをしっかり煮込んだから大丈夫と安心していませんか?熱いまま、蓋をすると粗熱によって蓋の裏側についた水滴がハヤシライスの傷む原因になったりします。粗熱がとれたら冷蔵庫、もしくは小分けにして早めに冷凍庫に保存することをおすすめします。

匂い

  • 腐敗臭がする
  • 酸っぱいにおいがする
  • ツンとくるにおいがする
  • アルコール臭がする

食中毒を予防するうえで口に入れる前に判断することはとても大切になります。常日頃から料理の味見と一緒に香りを嗅ぐ癖をつけておけば比較することができ傷んでる食材の早期発見に繋がります。

ウェルシュ菌も判別できる?

残念ながら、ウェルシュ菌は無味無臭という特徴を持っています。腐敗の確認だけでは判断するのは難しいです。ほとんどの最近は加熱により殺菌できますが、ウェルシュ菌は一度「芽胞」を作ってしまうと加熱しても死滅しません。

酸素に弱いという特徴がありますので調理中はよくかき混ぜ鍋底にも空気を送りながら加熱しましょう。それと、ウェルシュ菌が増殖してしまう温度を短くするために氷水などでさまして早めに冷蔵保存することも効果的です。

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他にウェルシュ菌が発生する料理は?

細菌,ウィルス,風邪

ウェルシュ菌が発生するのは大量調理に多い?

ハヤシライスの他には、カレー、シチュー、スープなどの煮込み料理があげられます。その共通点は、濃度の高い煮込み料理により酸素の少ない鍋底近くでは増殖します。

大量調理で大きな寸胴などを使うとなべ底の酸素濃度が低下して温度がゆっくり下がるのでウェルシュ菌が増殖してしまいます。12~50℃・至適温度:43~45℃の時間が長くなってしまうからです。ウェルシュ菌は別名で給食菌とも呼ばれており、学校給食や老人ホームでの症例が数多く報告されています。

一度、発症してしまうと大勢の人に症状が見られ集団食中毒になる可能性があります。学校行事や町内のイベントで、普段は自宅でしか料理したことがないけれど大量調理をするときは特に注意が必要です。

ウェルシュ菌の発生を防ぐには?

ウェルシュ菌は自然界のいたるところに存在しているので完全に除去することは難しいです。また、芽胞に包まれているために熱にも非常に耐性があり100℃以上で加熱しても6時間ほど死滅しません。衛生管理で大切なつけない、増やさない、やっつけるの中からウェルシュ菌は予防するためには、増やさないを徹底することが大切です。

具体的には、調理中になべ底までしっかり混ぜる。鍋の温度管理が難しい場合はできたものを容器に小分けにして空気に触れさせて、温度も覚ましやすくするなど工夫が必要です。

まとめ

この記事をまとめると

  • ウェルシュ菌は大きな寸胴などの酸素が薄いなべ底で増殖する
  • ウェルシュ菌は12~50℃・至適温度:43~45℃で増殖しやすいので調理したら氷水などで急速に冷やして冷蔵するのがおすすめ
  • ハヤシライスだけではなく大量調理の煮込み料理や缶詰めにも注意が必要です

いかがでしたでしょうか?ウェルシュ菌の発症例が一番多いのは、熱くなり始めた5.6月が多いので食材の管理にはお気を付けください。

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