ハムは体に悪い?ウィンナー等の加工肉は毎日食べるとどうなる?

ハム・ソーセージは、ヨーロッパの伝統的な保存食です。今では日本の食卓にも欠かせない存在となりました。このハム・ソーセージに使用している添加物を気にする人も、最近増えてきていて食べ続けても大丈夫かと心配な方もいらっしゃるかと思います。そこで今回は、

  • ハムは体に悪い?
  • ハムやウィンナー等を毎日食べるとどうなる?
  • おすすめの朝食は?

こちらをテーマに解説していきます。

スポンサードリンク

ハムは体に悪い?

生の肉類が大丈夫なのに何故加工肉になると発がん性が高くなるの?と、疑問に思われる方も多いと思います。その正体はハム・ソーセージの添加物としてよく取り上げられる発色剤の「亜硝酸ナトリウム」です。

発がん性がある?

WHO2015年に出した「加工肉を毎日食べた場合、50gごとに大腸がんを患う確率が18%上昇する」という記事が日本経済新聞で発表されたのをきっかけに日本でも添加物の危険性について議論されるようになってきましたね。

近年、フランスデンマークなどの欧州では法により亜硝酸塩を含まないハムと塩漬け肉を推進していく動きが活発になってきましたが、亜硝酸ナトリウムとはいったいどういったものなのでしょうか?

添加物の影響は?

その名前から色を付けのようなイメージがありますが「着色」と「発色」は意味合いが違います。

発色剤を肉に添加することでたんぱく質の結合により、肉が持っている赤い色素を固定させる効果があります。目に見えるこの効果から、「発色剤」と呼ばれるようになりました。

生の肉を加熱すると褐色になり、これが豚肉を加熱した時の色です。重要なのは、味や衛生面での効果です。獣肉特有の肉臭さを取り、熟成による風味を作り出したり、食中毒菌であるボツリヌス菌の増殖を抑制させます。

塩分は?

ヨーロッパでのハムづくりにおいて、昔から亜硝酸ナトリウムが保存のために使われていたわけではありません。岩塩をハム・ソーセージ作りに使用すると、おいしそうな色になり、風味がよく、食中毒が起こらないことが経験的に発見され、近年の研究により岩塩の不純物の中に「硝酸塩」食肉中で亜硝酸塩になり色を保ち保存面でも効果的なのがわかり食品添加物として亜硝酸塩が使われるようになったのです。

添加物を加えず岩塩を使えばいいと思う方もいると思いますが、天然の成分では保存性が安定しませんので、安定した出来上がりにするために亜硝酸ナトリウムが必要なのです。

スポンサードリンク

 

ハムやウィンナー等を毎日食べるとどうなる?

動物性たんぱく質を摂りすぎるデメリット

動物性たんぱく質は植物性のものと比べて発がん性が高いというだけではなくカロリーが高いというデメリットもあります。 動物性タンパク質ばかり摂りすぎるとカロリーオーバーとなり、皮下脂肪として蓄積されることになり、太る原因にもなります。

バランスの良い食事を心がければ大丈夫

 

フィトケミカルを大きく分類すると、ポリフェノール、含硫化合物、カロテノイド、テルペン類、多糖類の5種類があります。ハムなどの肉の加工品も発がん性があるからと言って全てが体の害になるわけではなく豚肉はビタミンB1を豊富に含んでいて。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える大切な役割を担っています。

フェトケミカルとは
野菜、果物、豆類、いも類、海藻などの植物に含まれる化学成分のことで、具体的には、植物が紫外線や有害物質、害虫などの害から身を守るために作り出した色素や香り、アク、辛味などの成分です。

一日の適量は?

亜硝酸ナトリウムは食肉に含まれるアミンという物質と結びついて、ニトロソアミン類という発がん性物質に変化することによって、摂取し続けると、がんになる可能性が高まると言われています。

亜硝酸ナトリウムの1日摂取許容量
0.06㎎以下×体重(kg)/日

ハムやソーセージなどの加工食品には1kgあたり最大70㎎の亜硝酸ナトリウムを使用しても大丈夫ということになっているので、体重が30kgの子どもであれば一日1.8㎎で摂取許容量を超えてしまいます。

それでは、ハムやソーセージを毎日食べた人が全員癌になっているのでしょうか?遺伝的になりやすい体質の方もいるかもしれませんが食べ合わせなどで癌になりにくい身体を作っていけるかもしれません。そちらを解説していきます。

スポンサードリンク

おすすめの朝食は?

卵、味噌、豆腐などの大豆製品を食べる

大豆や卵に含まれるレシチンは老化予防医学において基礎となる栄養素です。直接、癌を倒してくれるわけではないですが、常に新しい細胞を作り続けるために大切な役割を果たしてくれます。

レシチンとは
別名ホスファチジルコリンとも呼ばれ、リン脂質と呼ばれる脂質の一種です。脳や神経組織などに多く含まれ、細胞膜の主要な構成成分です。体内ではあらゆる細胞の膜に含まれてます。神経伝達物質のアセチルコリンをつくる際にも必要とされ学習や記憶、睡眠、脂質の代謝でも大切な役割があり、肝臓を守る働きもあります。

野菜と炭水化物も一緒にとる

先ほどお話したフェトケミカルの食事を心がけるといいかもしれませんね。ヨーロッパの方は日常的にワインを飲みポリフェノールを摂取してますし、イタリアスペインではトマトを毎日のように食べリコピンをたくさん取り入れています。

フェトケミカル食材に共通するのは抗酸化作用があり、活性酸素を除去してくれる役割をしているということです。近年、水素による活性酸素の除去が話題に上がりましたね。大切なのはストレスを抱えず、食べたいものを食べて健康で病気になりにくい身体で過ごすことなのかもしれませんね。

まとめ

この記事をまとめると

  • ハムやソーセージが発がん性があると言われる理由は亜硝酸ナトリウムが理由の一つです
  • 亜硝酸ナトリウムは発がん性以外に、獣肉特有の肉臭さを取り、熟成による風味を作り出したり、食中毒菌であるボツリヌス菌の増殖を抑制させる効果もあります
  • 癌になりにくい身体を作るためには抗酸化作用があるフェトケミカルな食事がおすすめです

いかがでしたでしょうか?ハムなどのシャルキュトリーは豚の食材を余すことなくすべて食べるために生まれた伝統的な保存食の技術であり、熟成によって食材をさらにおいしく食べるための先人の知恵です。それも含めて食事を楽しんでいただけたら生産者の方も嬉しいと思います!



スポンサードリンク