お寿司のネタとして「ウニ」が好きな方も多いですね。そこで気になるのが、私たちが食べているオレンジの部分は何でしょうか?
ウニってどの部分を食べているか知っている人は少ないかもしれません。そこで、今回は
- ウニの食べる部分はどこ?
- ウニによる食中毒の危険性は?
- ウニを食べる国はどこ?
- ウニの旬はいつ?
についてご紹介します。
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目次
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ウニの食べる部分はどこ?
一般的に私たちが食べているオレンジの部分はどこなのでしょうか?あの部分は「熟成していない生殖巣」です。
生殖巣とは精巣と卵巣のことです。ウニは産卵の1~2ヶ月が栄養を蓄える時期になるので大きく、美味しさも詰まっています。
精巣と卵巣の違いは?
ウニの食べられる部分は精巣と卵巣の部分で一般的には繁殖巣と言われる部分です。完熟前は両方ともオレンジ色をしているので精巣の卵巣を区別するのも難しいです。
産卵期になりウニを開けてみると色の違いを確認することができます。
産卵期になったウニの卵巣は恋オレンジ色でトロッとしていて、精巣は黄色で卵巣よりも濃厚な味だと言われています。
ウニにも性別がある
ウニは一部を除き雌雄異体で性別があります。ウニは外見だけではオスとメスを判断することは難しいです。
オスとメスを区別する簡単な方法は産卵期に生殖巣の色を確認することです。オスは濃い黄色、メスは濃いオレンジ色をしています。
産卵期のみに色の変化がおき、産卵期前はオスとメスも同じ色をしています。中を見ないとオスとメスを確認出来ない訳じゃありません。
産卵期のウニを軽く叩いてみるとオスは乳白色の白い液体を出します。メスは白い糸のような卵を出します。海の中でしか確認できない方法ですが、ウニには性別があります。
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ウニによる食中毒の危険性は?
ウニに限らず、魚などにはアニサキスなど寄生虫がいる可能性がありますが、ウニにもアニサキスが寄生されているのでしょうか。
ウニにはアニサキスの寄生の心配はありませんが食中毒菌がついていることがあります。
食中毒菌
ウニには「腸炎ビブリオ」という食中毒菌がついている可能性があります。そのまま食べれば食中毒症状を起こす可能性があります。
この菌は好塩菌の一種で、沿岸の海水中や海泥中にいます。水温が 15℃以上になると活発に活動します。このため、海水温度が高く、海水中に腸炎ビブリオが多い時期に獲れた魚介類には、腸炎ビブリオが付着しており、漁獲後や流通過程、調理中などの不適切な取扱いにより増殖し、食中毒の原因となります。
また、まな板や調理器具を介した二次汚染による食中毒も発生しています。
引用:東京都福祉保健局
適切な処理をしないとまな板や調理器具から二次汚染する可能性もあります。
ウニを殻付きで購入することは珍しいとは思いますが、自分で処理をする場合には適切に処理をしないと腸炎ビブリオが原因で食中毒になる可能性もあります。
主な食中毒症状
腸炎ビブリオが原因で様々な症状がでます。
- 激しい腹痛
- 下痢
- 発熱
- 吐き気
- 嘔吐
潜伏時間は8時間から24時間(短い場合で2、3時間)で、激しい腹痛、下痢などが主症状です。発熱、はき気、おう吐を起こす人もいます。
引用:東京都福祉保健局
高齢者に関しては低血圧や心電異常がみられることもあるそうです。
対処法
ウニを安全に食べるためには腸炎ビブリオを対処しましょう。
- ウニは調理前に水道水で良く洗う
- 4℃以下で冷蔵保存する
- 加熱処理する時にはしっかり加熱する
腸炎ビブリオは食べる前に流水で良く洗うことで菌を殺すことができます。また、ウニを生で食べる時には冷蔵保存がおすすめです。
わずかな時間でも4℃以下で保存することで腸炎ビブリオを殺すことができます。また、加熱する時にはしっかり火を通すことでも対処できます。
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ウニを食べる国はどこ?
ウニを食べるのは日本だけじゃありません。
- チリ
- ニュージーランド
- フィリピン
- フランス
- 韓国
日本以外でもウニは食べられていて、韓国ではムラサキウニ、バフンウニ、アカウニ、エゾバフンウニの4種類が商業捕獲されていて、内40%は日本へ輸出されています。
チリではチリウニの種苗生産が行われていて、世界のウニの捕獲量の半分以上を占めています。
世界で消費量が多い国
ウニの消費量が一番多い国は日本です。日本の消費量は6万トンとも言われていて圧倒的に消費量が多いです。続いて消費量が多いのはフランスです。年間消費量は1千トンと日本とかなりの差がついています。
フランスではウニをソースなどアレンジ料理に使うことも多く、日本と同じように生ウニも食べます。さしみとしてではなく、生ウニをパンに乗せて楽しむそうです。
ウニはいつから食べられていた?
縄文時代の遺跡や貝塚からウニの殻が沢山発見されたこともあり、縄文時代から食べられていたのではないかと言われています。
また、青森県の三内丸山遺跡からもウニの一部が出土されていて、奈良や平安時代の頃にもアワビやタイ、ウニが食卓に並んでいたのではないかと言われています。
ウニは産卵期の前は熟成され栄養満点なので「ごちそう」のひとつだったかもしれませんね。
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ウニの旬はいつ?
美味しいウニを食べたいのなら旬はいつなのか知りたいですね。一般的なウニのシュンは8月頃です。
ですが、ウニの旬は産地やウニの種類でも違ってきますので注意して下さいね。
日本の生産地
ウニには種類があり、産地も違います。産地によりウニの旬も変わります。
種類 | 産地 | 旬の時期 |
バフンウニ | 日本海沿岸 | 3~4月頃 |
エゾバフンウニ | 北海道、福島県の太平洋側、山形県の日本海側 | 7~8月頃 |
アカウニ | 長崎、佐賀 | 9~10月頃 |
ムラサキウニ | 青森よりも南の日本海側、茨城よりも南の太平洋 | 6月~8月頃 |
キタムラサキウニ | 太平洋 | 9~11月 |
ウニの旬は産地によっても細かく旬の時期が変わります。様々な条件で数か月、旬の時期がずれることがあるので、購入する際には確認してからの方が確実に美味しいウニを食べることができます。
美味しい食べ方
生ウニをそのまま食べるのも美味しいですが、さらに美味しく食べる方法があります。それは「塩ウニ」です。
ウニに塩を振るだけなのですが、余分な水分や臭みが抜けて甘みやコクがアップします。
- 生ウニ一箱(約100g)
- 塩 大さじ2/3
ペーパータオルの上のウニを並べて、塩をまんべんなく振ります。ラップをかけて15分ほど放置すると完成です。
塩を振ると余計な水分が出てくるので必ずペーパータオルの上に並べてくださいね。冷蔵庫から出したウニは保存瓶に入れておけば冷蔵保存で1週間保存可能です。
塩ウニは臭みもなく濃厚で口の中でトロッと溶けて美味しいです!
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まとめ
「ウニを食べる部分はどこ?日本以外に食べる国」についてご紹介しました。
この記事をまとめると
- ウニの食べる部分は「精巣」と「卵巣」
- 腸炎ビブリオという食中毒菌の心配がある
- 日本以外にも食べる国は「フランス」、「チリ」、「ニュージーランド」、「フィリピン」、「韓国」
- ウニの旬は産地や種類によって変わる
私たちが食べているウニの部分は精巣と卵巣です。産卵期の頃は栄養を蓄えているので濃厚で美味しいです。
生でも美味しいですが「塩ウニ」にすることで日持ちもして美味しさを保つこともできますし、アレンジ料理も可能なので試してみてくださいね!
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