和菓子の一つ「わらび餅」は、“甘藷澱粉”と呼ばれる粉を使って作るものですが、”片栗粉と同じ?”と言われることがあります。甘藷澱粉と言われるものと、片栗粉には何か違いがあるのでしょうか?それぞれの原料の違いや特徴について、着目しました。今回は、
- 甘藷澱粉と片栗粉の違い
- それぞれ代用できる?
- わらび餅粉の賞味期限切れはいつまでOK?
これらのテーマについて紹介いたします。
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甘藷澱粉と片栗粉の違いは?
片栗粉は料理にとろみを付けたり、唐揚げの衣として使ったりする食品ですが、『片栗粉と甘藷澱粉は同じ?』と疑問に思われることがあります。
甘藷澱粉はわらび餅の原料として用いられているもので、片栗粉に見た目がよく似ています。
結論からお答えすると、 甘藷澱粉と片栗粉は別物 になります。では、それぞれどんな原料からできているのでしょうか?片栗粉とわらび餅粉の原料や特徴について、確認してみましょう。
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片栗粉とは?
片栗粉の原料は、主にじゃがいもから取れる「でんぷん」です。じゃがいもを切ると包丁が白くなるかと思いますが、この白いものが片栗粉の素となるでんぷんです。
でんぷんは加熱すれば上手く消化することができますが、生の状態だと消化されにくいため、生でそのまま食べると腹痛などの症状を発症するのです。
片栗粉は65度以上になると固まる性質を持っています。加熱すると固まるのは、でんぷんの結晶構造が水と熱の作用でほどけ、膨張して粘性を持つ『糊化』という現象が起こるためです。
甘藷澱粉とは?
甘藷澱粉とは、さつまいもから取れるでんぷんのことを指します。わらび餅の原料として使われる甘藷澱粉ですが、わらび餅粉とは本来「わらび」という植物のでんぷんを原料とするものです。
しかし、わらびからでんぷんを取るには、10kgのわらびから取れるわらび粉はたったの100gです。生産量が少ないので、市販のわらび餅粉は「さつまいものでんぷん」を使用しているものがほとんどです。さつまいものでんぷんである『甘藷澱粉』に、少量の本物のわらび粉を混ぜたものもあります。
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『甘藷澱粉』は乾燥ものなので、未開封であれば長期保存が可能です。しかし、なかなか一度に使いきれるものではありません。期限切れのわらび粉がいつまで食べられるのかなど、賞味期限や保存方法について上記記事で詳しく紹介しています。
甘藷澱粉と片栗粉は代用できる?
片栗粉のでんぷんはじゃがいも、わらび餅粉のでんぷんはさつまいもと野菜は異なりますが、それぞれ代用することはできます◎
しかし、味や食感が完全に同じわけではありません。甘藷澱粉を片栗粉で代用すると、やや固めで弾力のある仕上がりになります。柔らかいわらび餅にはあまりならないので、食感が少々固くても良い場合のみ、代わりに片栗粉を使ってみましょう。
代用のコツ
わらび餅を片栗粉で代用する時に失敗しない、美味しく作るコツを下記記事で詳しく紹介しています。あわせてチェックしてみましょう!
詳しくはこの記事をチェック!
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甘藷澱粉の賞味期限はどれくらい?
甘藷澱粉は、どれくらい日持ちするか知っていますか?わらび餅になる前の甘藷澱粉としては賞味期限が長いものですが、わらび餅にした後はあまり日持ちしません。
わらび餅の日持ちは約2日と短い!
市販のわらび餅の賞味期限は、長くても2日が目安です。時間が経つと固くなってしまったり、腐ってしまうこともあるので注意しましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
この記事をまとめると
- 甘藷澱粉と片栗粉は別物!
- 本来わらび餅粉はワラビのでんぷんを使用するが、多くはサツマイモのでんぷんである甘藷澱粉を原料としている
- 片栗粉の原料はじゃがいものでんぷん
- 片栗粉でわらび餅は作れるが、食感や味に多少の差が出る
片栗粉と甘藷澱粉は、原料がじゃがいも・さつまいもという違いがありました。本来わらび餅はワラビから取れるでんぷんを使用するものなので、完全な別物になります。代用すると多少の違いはありますが、絶対に代用できないわけではないので、家庭でわらび餅粉(甘藷澱粉)がない時は代用してみてください。
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