京野菜といったら、どんな野菜を思い浮かべますか?青ネギの代表品種「九条ネギ」?それとも年末に見かける大きくて丸い「聖護院大根」?丹波の黒豆も有名ですね!「伏見とうがらし」と「万願寺唐辛子」は、どうでしょう?「トウガラシ」とありますが、辛いのでしょうか?今回は
- 「伏見とうがらし」の特徴
- 「万願寺唐辛子」の特徴
- 「伏見とうがらし」と「万願寺唐辛子」おいしい食べ方
について紹介をします。
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目次
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伏見とうがらしとはどんな食べ物?
ナス科トウガラシ属、別名「ひもとう」あるいは「伏見甘(ふしみあま)」ともよばれています。トウガラシ属の中でも細長く、果実は長いもので20㎝位になります。では、どんな京野菜なのでしょうか?
いつからどこで栽培されている?
伏見とうがらしは江戸時代から栽培されている在来種で、以前は伏見地区(京都市南部)で生産されていたことから「伏見とうがらし」と呼ばれています。
「京野菜」の生産拡大と流通販売力をのばす目的で現在は、京都市北部に位置する福知山市や京丹波町、南丹市、宇治市など近隣地域で主に栽培が行われています。
そしてこの地域を中心に京都で生産されたものだけを「伏見(甘長)とうがらし」という名で出荷できます。
どんな味?
とうがらしは辛味種と甘味種に分類されています。伏見とうがらしは、甘味種の中で最も長く食味はピーマンに近いです。でもピーマンよりは青臭さはなく優しい食味で果肉はやわらかく、さわやかな風味と野菜特有の甘さを持っています。
栄養素と旬の時期
出回る期間は、4月から10月頃までになり、おいしい盛りの時期は6月から9月になります。「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEと「コラーゲンの生成を促す」ビタミンCの含有量が最も多く、美肌効果が期待できます。
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万願寺唐辛子はどんな食べ物?
ナス科トウガラシ属、偶発的に生まれた「万願寺唐辛子」人気上昇中の大型甘長とうがらしの肩には、くびれがあります。
いつからどこで栽培されている?
「伏見とうがらし」を母に持ち、父は「カリフォルニアワンダーの交雑種」と考えられている「万願寺唐辛子」は、大正末期に、舞鶴市満願寺地区で栽培されたのが始まりと伝えられています。
昭和58年からJA京都で販売が始まり、平成元年に京野菜として『京のブランド産品』第一号に認証されました。在来種の万願寺唐辛子は、辛いものが時々出来たり、紫に発色したりと品質が不安定でした。
そして、度重なる品種改良により問題の色味、食味を克服し今では、生産者が定めた選別基準に沿って選果され出荷されています。現在は全国各地でつくられるようになりました。
しかし、舞鶴市をはじめ綾部市、福知山市で栽培されている「地理的表示保護制度」に登録されているGI(地理的表示)マークが付いたものだけが「万願寺唐辛子」になります。
どんな味?
伏見とうがらしと同様に甘味種になります。「とうがらしの王様」ともいわれるだけありボリューム感があり、肉厚でやわらかく青臭さもなく苦みもなく、しかも種まで食べられます。もちろん辛味はまったくありません。
栄養素と旬の時期
出回る時期は、5月下旬から8月下旬で、盛りの時期は6月中旬から8月中旬になります。栄養素は主にビタミンACEといわれる抗酸化作用効果や美肌効果が期待できる栄養素を含んでいます。また血圧の調整や神経の情報伝達に関与しているカリウムの含有量が多いです。
ししとうとの違いは?
万願寺唐辛子との明らかな違いは見た目の大きさになります。ししとうもまた、ナス科トウガラシ属、甘味種の小型果になります。関西での需要が多く通年出回っています。
とうがらしを美味しく食べる方法
「伏見とうがらし」と「万願寺唐辛子」の違いについてお伝えいたしました。続けておいしく食べる方法についてご案内いたします。
新鮮なとうがらしの見分け方
「伏見とうがらし」と「万願寺唐辛子」に共通している鮮度の見分け方は、鮮やかな濃い緑色でツヤとハリがあるのを選びましょう。
「万願寺唐辛子」には肩にくびれ(エボ)があり、くびれを含まない長さが13〜23㎝の長さが丁度いい時期に収穫されています。あまり曲がっていないものが「秀品」として出荷されています。(上記写真参照)
「伏見とうがらし」はすらりとして真っ直ぐで長すぎずないものを選びましょう。
保存方法は?
乾燥を防ぐためにペーパータオルでまとめて包んでから保存袋に入れて野菜室で保存をします。
オススメのレシピは?
一番シンプルでおつまみにもなる、網焼きです。焼き味噌や醤油味に鰹節をかけても絶品です。下記のサイトにはたくさんのレシピが掲載されてます。
詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
以上になります。いかがでしょうか。
この記事をまとめると
- 「伏見とうがらし」は、ナス科トウガラシ属の甘味種になり、とうがらしの中では最も長い種類になります
- 京の伝統野菜であり、京都市北部の地域で生産されたものだけが「伏見とうがらし」となります
- 「万願寺唐辛子」は、伏見とうがらしとカルフォルニアワンダーの雑用種と自然交雑したと考えられており、トウガラシ属の甘味種になります
- 『京のブランド産品』第一号に認証されたのが「万願寺唐辛子」です
- 「伏見とうがらし」と「万願寺唐辛子」のおいしい食べ方は、網焼き、天ぷら、煮びたしと色々おいしい食べ方があります (専用サイトを参照)
「とうがらし」という名称から辛いと連想してしまうので、これからは、「伏見甘とうがらし」「万願寺甘長とうがらし」と覚えておいてくださいね!
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