ボツリヌス菌で起こる食中毒の症状は?
ボツリヌス菌は自然界の菌の中でも非常に強い毒の一つです。そんなボツリヌス菌で起こるボツリヌス症は、主に食品から感染してしまいます。
そこで今回は、
- ボツリヌス菌の症状について
- どんな食品から感染する?
- ボツリヌス菌は臭いで判断できる?
これらのテーマについて調べて見ました。
ボツリヌス菌が死滅する温度についても詳しく調べましたので、最後までじっくりご覧ください。
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目次
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ボツリヌス菌の症状は?
ボツリヌス菌はどのような菌でどんな症状がでるのでしょうか。はじめに詳しく見ていきましょう。
ボツリヌス菌はどんな菌?
ボツリヌス菌とは、土や海、川などの泥砂中に含まれている菌の一種です。ボツリヌス菌は低酸素状態になると繁殖が進み、毒素が産生されます。自然界に存在する毒素の中で最も強毒で、これは フグ毒の1,000倍以上 あると言われています。ボツリヌス菌は食品中に発生することもあります。食品中にボツリヌス菌が発生し毒素が産生されたものを摂取すると、ボツリヌス食中毒になる危険性があります。特に1歳未満の乳児は腸内環境が整っておらずボツリヌス菌が体内で毒素を作り出してしまうケースがあります。これを乳児ボツリヌス症と呼び、特に注意が必要です。
ボツリヌス症の症状は?
まずボツリヌス症の症状を以下にまとめました。
- 疲労感
- めまい
- 視力調節の低下
- 口の渇き
- ろれつが回らなくなる
- 嘔吐
- 下痢
- 便秘、腹部の膨満
これらの症状が見受けられたら、ボツリヌス中毒になっている可能性があります。少しでも異変に気がついたらすぐに医療機関を受診してください。
次に乳児ボツリヌス菌の場合は以下の症状が挙げられます。
- 便秘が数日間続く
- 哺乳力の低下
- 筋力低下
- 脱力状態
- 顔の表情がなくなる
- 泣き声が小さくなる
乳児ボツリヌス症の場合、赤ちゃんの様子を注意深く確認して見てください。ボツリヌス菌は適切な治療を受ければ治癒する可能性が高いので、少しでも異変を感じたら小児科を受診するようにしましょう。
ボツリヌス菌の潜伏期間は?
ボツリヌス症になった場合、症状が出るまでの時間は 摂取後8時間〜36時間 程度(長い場合10日)かかります。はじめに現れる症状としては神経症状が多く、軽度なものから重篤なものまでさまざまです。最悪の場合、死亡する可能性も考えられるので甘く見てはいけません。症状が出たらボツリヌス症の可能性も考えて医療機関を受診してください。医師に感染している可能性を伝えたほうが、速やかに対処できるため早期に回復する可能性が高いです。
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どんな食品から感染する?
ではボツリヌス菌はどんな食品から感染するのでしょうか?知っておくと症状が出た時に、思い当たる可能性があります。
低酸素状態の食品
ボツリヌス菌は酸素が低い状態だと増殖します。例として、 瓶詰め、真空パック食品、缶詰など が挙げられます。また保存状態の温度も影響するので、保存する場合は食品の表記をしっかりと確認するようにしましょう。
発酵食品
ボツリヌス菌は発酵食品でも増殖する可能性があります。空気に触れないで発酵させるものは注意が必要です。例えば、いずしやきりこみなどが挙げられます。いづしは主に北陸や東北、北海道などの冷寒地で作られる郷土料理です。これは秋刀魚やニシン、鮭や金目鯛などの魚介類を野菜や米飯と一緒に漬け込んだものです。またきりこみとは生のニシンや鮭を包丁で刻んで、塩と麹で漬け込み熟成させた発酵食品です。
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ボツリヌス菌は臭いで判断できる?
では食品を見てボツリヌス菌に汚染されているかどうかは判断できるのでしょうか。また防ぐ方法などのポイントをしっかり抑えておきたいですよね。詳しく調べて見ました。
ボツリヌス菌は気がつかない?
実はボツリヌス菌は 無味無臭で見た目や臭いは全く無い ようです。そのため食品に菌がいて増殖していても気がつくことはないようです。しかしむやみやたらに心配する必要はありません。保存方法や保管場所、消費期限などををしっかり守っていれば安全に食べることができます。
ボツリヌス菌を防ぐには?
ボツリヌス菌を防ぐ際のポイントは以下の通りです。
- 食品にある記載を確認し守るようにする
- 食べる直前にしっかりと加熱する
- 原材料をしっかりと洗浄する
ボツリヌス菌は十分に加熱すると菌が失活します。加熱して食べるものはしっかりと加熱するようにしましょう。死滅する温度としては120℃で5分程度加熱することが有効です。また発酵食品や瓶詰めを自家製で手作りする場合は、材料の洗浄を怠らずに行い、保存容器も煮沸消毒するなどして菌の発生を防ぐように注意しましょう。
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まとめ
今回は「ボツリヌス菌で起こる食中毒の症状は?腐った匂いで判断はできる?」についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
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ボツリヌス菌は自然界にある毒素の中でもかなり強く、フグ毒の1,000倍ほどである
- ボツリヌス症の潜伏期間は摂取後8時間〜36時間程度である
- ボツリヌス菌は低酸素状態の食品や発酵食品などで増殖する危険性がある
- ボツリヌス菌は無味無臭で増殖していることに気付きにくい
- 食品表記をしっかり守ったり加熱をしっかり行うことでボツリヌス菌の増殖を防ぐことができる
ボツリヌス菌は無味無臭のため増殖していても気がつかづゼッシュしてしまう可能性があります。しかし表記を守り正しく保存をしていれば心配することない病気です。少しでもおかしいと感じたら、自分の食べたものを振り返り確認し医療機関に相談しましょう。
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