妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“カルパス”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?カルパスが持つ栄養素や、危険性の有無について着目しました。それでは、
- カルパスは妊娠中でも食べられる?
- カルパスに含まれる栄養素
- 添加物・塩分の影響とは?
- 妊婦さんがカルパスを食べる時の注意点
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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カルパスってどんな食べ物?
カルパスはロシア発祥の食べもので、ひき肉など複数の肉類に調味料を混ぜて長期間熟成させた加工肉です。加熱処理はせず、低温でじっくり乾燥させます。
カルパスは水分含有量が55%以下のものを言い、カルパスによく似たサラミは35%と決まっています。
何の肉が原料?
カルパスの原料として使われるお肉は豚肉が多いですが、特に決まりはありません。豚肉100%のカルパスもあれば、豚肉と牛肉を混ぜ合わせたもの、牛肉だけで作られたものなど様々あります。
中にはイノシシの肉や馬肉を使ったものもあります。カルパスに似たサラミにもお肉の定義はなく、豚肉・牛肉・鶏肉・それ以外のお肉で作られています。
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カルパスは妊娠中でも食べられる?
カルパスは妊娠中でも食べることができます!ですが、すすんで摂りたい食べ物ではありません。妊娠中に限らず、「カルパスやソーセージ、ベーコン、ハムなどの加工肉は体に悪い」と言えます…!というのも、カルパスには「AGE」という成分が大量に含まれています。
AGEは日本語で「終末糖化産物」と言う:体を老化させる物質で、食べるとでシミ・しわができたり肌のハリを失ったりと老化現象を促進させる
この老化を進める物質であるAGEが、カルパスなどの加工肉には多く含まれてしまっているのです。AGEは加工肉だけに含まれる物質ではなく、白米などその他の食材にも含まれています。しかし、加工肉の含有量は比べ物にならないほど高いため、危険性があるとされているのです。
カルパスは添加物が多い
カルパスなどの加工肉には、お肉だけではなくラードや調味料・たん白加水分解物・ポークエキス・酵母エキスといったものも加えられています。どれも美味しくするための原料ですが、これらの原料が“体に悪い”と言われることもあります。添加物も使用されている食品ですが、妊娠中はできるだけ体に良い自然なものを摂りたいものです。朝食やサラダ、ちょっとしたおやつになどにカルパスがあると美味しいですが、妊娠中はできるだけ控えた方が安全です。
- リン酸ナトリウム
- 亜硝酸ナトリウム
リン酸ナトリウムを摂取しすぎると骨粗しょう症になるリスクがあることや、発色剤として亜硝酸ナトリウムは発がん性物質そのものと言われています。
製品によっては『無添加』のものがあるので、どうしても継続的に食べたい場合はそういったものを食べるようにしましょう。
腹痛・下痢
カルパスに含まれる添加物の『亜硝酸塩』は発色を良くしたり保存性を高めるためのものですが、過剰摂取すると腹痛や下痢といった症状を引き起こす可能性があります。
一時的に食べる場合や少量であればすぐに影響が出る可能性は低いですが、毎日食べ続けたり沢山食べるとこうした副作用も起こり得るので注意しましょう。
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カルパスに含まれる主な4つの栄養素
カルパスはお肉でできているので、たんぱく質をメインとした栄養素が含まれています。脂質も多い加工肉ですが、脂質は体にとって一番のエネルギー源です。カルパスの原料となっているお肉が豚肉の場合は、他にビタミンB1・B2を含んでいます。
- 脂質:脂質は、1gあたり9kcalのエネルギーを生み出す三大栄養素の中での一番のエネルギー源です。人間の体内では、取り入れた糖質をグリコーゲンとして保存するだけではなくて脂質にすることで、生体維持に必要なエネルギーが無くならないようにしています。細胞膜やホルモンの材料になり、コレステロールや中性脂肪として存在しています。
- たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
- ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
- ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
妊娠中にカルパスを食べる時の注意点
妊娠中にカルパスを食べる時の注意点は、添加物以外にも『塩分』の問題があります。妊婦さんの体や赤ちゃんに関わるので、カルパスを食べる時はよく注意してください。
塩分の摂りすぎによる妊娠高血圧症
カルパスには、味を整えるため・保存性を高めるために塩分が多く含まれています。ココが妊娠中に注意したいところで、沢山食べると塩分の摂りすぎとなってしまいます。
妊娠中の塩分過多は、『妊娠高血圧症候群』になる可能性が高くなります。 この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- 妊娠中、カルパスは控えた方が良い食べ物!
- その理由は、添加物や塩分が多く含まれているため
- 塩分の摂りすぎは妊娠高血圧症の原因となる
カルパスは小腹が空いた時のおやつにも美味しい食べ物ですが、危険な添加物もたくさん使用されています。また、塩分の摂りすぎとなることもあるので、妊娠中はできれば食べるのを控えるようにしましょう。
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