妊娠中(妊婦)でもパンチェッタは食べられる?生ハム・パスタは危険?

妊娠中の食事には控えた方が良いものがありますが、ハムのパンチェッタは食べることができるのでしょうか?今回は、

  • 妊娠中でもパンチェッタは食べられる?
  • パンチェッタの食べ過ぎは体に悪い?
  • 妊婦さんが豚肉を食べる効果

これらのテーマについて紹介いたします。

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妊娠中でもパンチェッタは食べられる?

パンチェッタとは?

パンチェッタは、豚バラ肉のことを言います。日本ではあまり馴染みがありませんが、イタリアではよくカルボナーラに入れたり生ハムとして食べたりしているお肉です。

パンチェッタの特徴としては脂肪分が多く、写真のように白い部分が沢山あります。加熱して食べる時は、カリカリにして脂を落としますが、生ハムとして食べる時は脂の部分の甘みも楽しむのがイタリア流です。

妊娠中でも食べられる?

妊娠中の食事には何かと気を遣いますが、生ハムとしてのパンチェッタは妊娠中に控えた方が良いとされています。その理由は、妊娠中は免疫力が下がっているため、細菌などの侵入に弱く食中毒になりやすいからです。

生ハム・肉や魚のパテには、“トキソプラズマ菌”“リステリア菌”が含まれていることがあります。トキソプラズマ菌は胎児が『先天性トキソプラズマ症』となり、先天性障害や流産を起こすリスクがあるので、妊娠中は控えたい食材なのです。

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豚肉の栄養成分と妊娠中への効果

パンチェッタは脂肪分が多いお肉ですが、豚肉そのものは体に嬉しい栄養成分が豊富な食材です。妊娠中に食べる、妊婦さんと赤ちゃんにどんな効果があるのでしょうか?

豚肉に含まれる主な成分である、“たんぱく質”“鉄分”“ビタミンB群”それぞれの妊婦さんへの効果について詳しく見てみましょう。

妊娠中期以降はタンパク質量を増やして

タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。

たんぱく質の摂取目安量
  • 妊娠前の成人女性…50g/1日
  • 妊娠初期…50g/1日
  • 妊娠中期…60g/1日
  • 妊娠後期…75g/1日

妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。

妊娠中は貧血になりやすい

妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。

特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。

豚肉には鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。

ビタミンB群の各効果とは?

豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群の中でも、豚肉に含まれるB1・B2・B6・B12それぞれには、妊婦さんにとってこのような効果があります。

ビタミンB群の働き
  • ビタミンB1…糖質をエネルギーに変える時に必要
  • ビタミンB2…タンパク質の代謝に働き成長を促進
  • ビタミンB6…鉄分の合成を高めてつわりの吐き気を軽減
  • ビタミンB12…DNAの合成を助ける働きがある

どれもビタミンBですが、それぞれに異なる働きがあります。特にビタミンB1に関しては牛肉の10倍も含まれています!

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パンチェッタの食べ過ぎは体に悪い?

パンチェッタは生ハムの状態だと妊娠中に食べられないだけではなく、塩分量や添加物の問題から体に悪いと言われることもあります。食べてみるとわかりますが、パンチェッタは保存生を高めるために多くの塩分が使用されています。

塩分過多になると高血圧を引き起こしますが、妊婦さんが高血圧になることを『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。

妊娠高血圧症候群とは?

この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。

妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

肥満にも注意

また、パンチェッタは脂肪分が多いので食べ過ぎは肥満に注意する必要があります。妊娠中は適度に体重を増やす必要がありますが、太り過ぎは難産などトラブルの原因にもなります。

パンチェッタを食べる際はよく加熱して余分な脂を落とすなど、工夫して食べるようにしましょう。

妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • 生ハムにはトキソプラズマ菌のリスクがあるので妊娠中は控えた方が良い
  • 「加熱食肉製品」は加工途中で加熱・殺菌されているので、妊娠中でもそのまま食べることができる
  • 妊娠中は免疫力が低下しているので、生焼けは食中毒にかかる可能性が高い
  • 生ソーセージ/生ウインナーは加熱処理されていないタイプなので、しっかり加熱する必要がある

妊娠中は、念のため生ハムを食べるのは控えた方が良いとされています。生ソーセージや生ウインナーに関しても、熱処理されていないため、生焼けだと食中毒を起こすことがあります。

加熱食肉製品なのかそうではない生タイプなのか、よく見て適した加熱調理をするようにしましょう。

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