煎茶・番茶・緑茶のようにお茶にまつわる言葉は色々ありますが、これらの違いを聞かれたら何と答えますか?改めて聞かれると、答えられない人も多いのではないでしょうか。この記事では、
目次
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煎茶って何?
お茶には、ツバキ科ツバキ属の植物カメリアシネンシスの葉を原料とするものと、カメリアシネンシスの葉以外の植物を原料とするものがあります。カメリアシネンシスの和名は「チャ」といいます。
煎茶とは
緑茶の一種である煎茶は摘んだ茶葉を蒸して揉んで作るお茶のことです。新鮮なうちに蒸すことで発酵が進まないようにした後、何段階に分けて茶葉を揉み、乾燥させながら茶葉の形を整えて作られます。
種類や特徴
生葉を蒸す時間の違いで、浅蒸し・中蒸し・深蒸しに分けられます。
蒸し時間 | 茶葉の形 | 茶の色・味 | |
浅蒸し | 10〜30秒程度 | 細くて整った形の茶葉 |
黄金色のような黄色 |
中蒸し | 30秒〜1分程度 | ||
深蒸し | 1〜3分程度 |
葉が柔らかく揉んで砕けるため |
にごりのある濃い緑色 芳ばしい香り 甘味、コク |
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煎茶と番茶と緑茶の違いは?
お茶を発酵の度合によって分類したもののうち、不発酵茶にあたるのが緑茶です。煎茶と番茶はどちらも緑茶に含まれます。
煎茶と番茶と緑茶の違い
緑茶を栽培方法や製造方法によって分類すると次のように分類されます。
煎茶・深蒸し煎茶:最も一般的なお茶、上級品ほどうまみや香りが良い
かぶせ茶玉露:直射日光を避けて苦味を押さえ、うまみを増した高級茶
抹茶:直射日光を避けて育て、蒸したのち葉脈を取り除いて乾燥させ、石臼で挽いて粉にしたもの
渋味成分カテキンがお茶の味を決める
ポリフェノールの一種カテキン類は、日本茶特有の渋みや苦みをもたらす大切な要素です。お茶に含まれるカテキン類は次の4種類です。
- エピカテキン:おだやかな苦み
- エピカテキンガレート:強烈な苦味と渋み
- エピガロカテキン:おだやかな苦み
- エピガロカテキンガレート:強烈な苦味と渋み※日本茶の約半分を占めるカテキン
カテキンは高温で抽出されやすく、低温では抽出されにくい特徴があります。エピカテキンガレート・エピガロカテキンガレートは冷水ではほとんど抽出されません。
高温で渋みが強くなるのは温度によって抽出されやすさが変わるこの性質によるものです。温度や抽出時間を調節すればお茶の渋みをコントロールできます。渋みを抑えて旨みを強くしたいなら低温で淹れましょう。水出しのお茶ならほとんどカテキンが抽出されず、渋みと苦味を抑えたお茶になります。
お茶の種類
同じ茶葉から育て方や加工・仕上げの違いによってたくさんの種類のお茶が作られます。お茶には次のような種類があります。
栄養や効能
お茶には様々な栄養成分が含まれています。 テアニン:脳の神経細胞を保護する、カフェインの興奮作用や覚醒作用を鎮める、記録力アップ
カテキン:抗酸化作用により、老化・がん・生活習慣病などの予防
カフェイン:覚醒作用、利尿作用、血管収縮・拡張作用
ビタミンC:肌の健康を維持する
ビタミンB2:皮膚や粘膜の再生作用葉酸:造血
βカロテン:体内でビタミンAに変換される
ビタミンE:強い抗酸化作用、老化防止
カリウム:ナトリウムを体外に排出する、細胞の浸透圧調整、神経・筋肉の働きを維持する
カルシウム:骨や歯の生成、筋肉の収縮、神経興奮の抑制
リン・マグネシウム:骨や歯の生成
ナトリウム:神経・筋肉の働きを維持する
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煎茶の飲み方
お茶の成分を逃さずに美味しく飲むにはいくつか手順があります。ここでは美味しい煎茶の淹れ方を紹介します。
美味しい煎茶の淹れ方
美味しい煎茶の入れ方を紹介します。
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人数分の茶碗に8分目までお湯を注いで適温まで冷ます
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煎茶を急須に入れる
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覚ました茶碗のお湯を急須に入れ、お茶が浸出するまで待つ
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均等に濃淡がないようにお茶をまわし注ぐ
お茶は最後の1滴まで絞り切りましょう。2煎目も美味しく味わえます。
茶葉の適量は5人分で10g程度が目安です。少人数のときはやや多めに入れましょう。
お茶の種類 | 湯温 | 浸出時間 |
煎茶 | 70℃ | 2分 |
煎茶並 | 85℃ | 1分 |
番茶 | 90℃ | 30秒 |
様々な要素で味や風味が変わる
お茶は淹れる温度や飲むときの温度で味が大きく変わります。飲むときの気分で温度を変えて楽しむのもおすすめです。日本茶は渋味・苦味・旨味・甘味が複雑に絡み合うことで味わいが変わります。
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まとめ
煎茶と番茶と緑茶の違いやお茶の淹れ方などについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
- 煎茶とは、緑茶の一種で摘んだ茶葉を蒸して揉んで作るお茶のこと
- 番茶とは夏・秋の比較的大きな茶葉を原料としたお茶のこと
- 煎茶の飲み方にはコツがある
多くの栄養成分が含まれていて繊細な味が楽しめるお茶。淹れ方を工夫してお好きな味でお茶を楽しんでくださいね。
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