妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“あんこ入りの和菓子”は妊婦が食べても良いのでしょうか?妊娠中、どうしても甘いものがやめられないこともありますよね。そこで今回は、
- あんこは妊娠中でも食べられる?
- あんこが含む主な栄養成分
- 妊娠中に甘いものが食べたくなる原因と注意点
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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あんこは妊娠中でも食べられる?
『あんこ』を使った和菓子は、妊娠中でも食べることができます。洋菓子よりも低カロリーでヘルシーなので、小腹が空いた時や甘いものが食べたい時にオススメなのです。
また、あんこの原料である小豆に含まれる“ビタミンB群”、“タンパク質”、“食物繊維”、“鉄分”には妊娠中に嬉しい効果があります。それぞれ栄養成分の妊婦さんへの働きについて、みてみましょう。
ビタミンB群の各効果とは?
ビタミンB群の中でも、小豆に豊富に含まれるB1・B2・B6には、妊婦さんにとってこのような効果があります。
- ビタミンB1…糖質をエネルギーに変える時に必要
- ビタミンB2…タンパク質の代謝に働き成長を促進
- ビタミンB6…鉄分の合成を高めてつわりの吐き気を軽減
どれもビタミンBですが、それぞれに異なる働きがあります。
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妊娠中期以降はタンパク質量を増やして
タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。
- 妊娠前の成人女性…50g/1日
- 妊娠初期…50g/1日
- 妊娠中期…60g/1日
- 妊娠後期…75g/1日
妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。
妊娠中は貧血になりやすい
妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。
特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。
小豆には鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。
妊娠中の便秘に食物繊維
小豆には、食物繊維が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。
妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。
また、食物繊維を摂ることで腹持ちを良くし、妊娠中の体重増加を緩和させる効果もあります。食べづわりなどでつい食べ過ぎてしまい、体重が急増してしまった…!という時は、食物繊維たっぷりの小豆を食事に取り入れてみましょう。
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妊娠中におすすめのあんこの和菓子
あんこはバターや小麦粉を使った洋菓子よりもヘルシーなので、妊娠中のおやつにおすすめなことがわかりました。あんこを使ったおすすめ和菓子には、このようなものがあります。
- おはぎ
- おしるこ
- 白玉あんみつ
- 柏餅・桜餅
- 最中
- どら焼き
- お団子
- たい焼き
- 大福
あんこを使った和菓子は、意外にもバリエーションが豊富にあります。『甘いものが食べたい!』という欲求が満たされるだけではなく、小豆が持つ鉄分やたんぱく質といった体に嬉しい栄養成分を摂ることができますよ。
妊娠中(妊婦)でも甘いものが食べたい!
“妊娠中のあんこ”について紹介してきましたが、妊娠中は、食の好みが変化することがよくあります。妊娠前はそこまで好きではなかったものが食べたくなったり、好きだったものが受け付けなくなったりと、人によって様々です。
また、第一子の時は食べられなかったものが、第二子妊娠中には食べたくなるなど、その都度異なる人も多いようです。
妊娠中に甘いものが食べたくなる原因
食生活が変化する妊娠中に、『どうしても甘いものが食べたい…!』と思った経験はありませんか? 特に妊娠後期に現れやすい症状で、胎児により多くのブドウ糖を栄養素として届けていることが原因 と言われています。
胎盤を通じ赤ちゃんにブドウ糖を沢山届けている分、ママの体の糖分が少なくなっています。それを補うために、”無性に甘いものが食べたくなる現象”が起きるのです。
妊娠中に甘いものが食べたくなるのは、胎児にブドウ糖を届けているため!
→特に妊娠後期にみられやすい症状
食べ過ぎは妊娠糖尿病に注意
妊婦さんの甘いものの食べ過ぎには注意が必要です。その理由には、『妊娠糖尿病』や『過度な肥満』となる可能性があるためです。
甘いものには、たくさんの砂糖が使用されています。砂糖による甘さを妊婦さんは求めて胃いるわけですが、妊娠中の糖分の摂り過ぎには注意が必要です。
その理由は、糖分を過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあるからです。これは『妊娠糖尿病』と呼ばれており、より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、 妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性 があります。
- 新生児低血糖
- 新生児高ビリルビン血症
- 低カルシウム血症
- 呼吸窮迫症候群
体質によっては妊娠中に甘いものを食べ続けても、妊娠糖尿病にかからない人もいます。上記のような影響が出ることは少ないものの、妊婦さん全員がかかる可能性はあるということを覚えておきましょう。
また、甘いものを食べ過ぎると胎盤内のコレステロールが増えることもあります。胎盤内の血液がドロドロした状態になり、エコーでは胎盤が白っぽく写るのが特徴です。こちらも妊娠後期に現れやすい症状の一つです。
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- あんこは妊娠中にもオススメ食材!
- 小豆に含まれる鉄分:妊娠中に起こりやすい貧血を予防する!
- 小豆に含まれるタンパク質:エネルギー作りには欠かせない栄養素!
- 小豆に含まれるビタミンB群:様々な栄養の吸収をサポート&つわりの吐き気軽減効果も◎
- 妊娠中に甘いものが食べたくなるのは自然な現象
小豆にはタンパク質や鉄分が豊富に含まれているので、栄養不足になりがちなつわり中にもオススメの食べ物です。洋菓子よりもヘルシーで体に良いので、ぜひ妊娠中の食事に取り入れてみましょう♩
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