日本で花粉症といえば、真っ先に思いつくのはスギ花粉ですよね。近年ではイネ科やキク科の植物に対するアレルギーも増えています。またそれに伴って口腔アレルギー患者が増加していて、この2つには深い関係があることがわかっているそうです。今回は
- 花粉症と口腔アレルギーの関係は?
- 花粉症の人がアレルギー症状が出る食べものは?
- 症状が出てしまった場合の対処法
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目次
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花粉症と口腔アレルギー症候群の関係
まずはこのふたつの関係性について解説します。
花粉症のメカニズム
花粉症の代表的な症状としてあげられるのは、
- 鼻づまり
- 鼻水
- くしゃみ
- 目のかゆみ
などです。ではなぜこのような症状が出るのでしょうか。そのメカニズムについて説明します。
花粉症とは、鼻腔内に入ってきた植物の花粉に対する免疫反応によって、鼻水等の症状が引き起こされるもののことを言います。そのメカニズムは、
- アレルゲンが鼻腔内の粘膜に付着する
- これを異物と判断し、抗うため体内に抗体が作られる
- その抗体がマスト細胞という細胞に結合する
- その後再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出される
これによって鼻水等のアレルギー反応が引き起こされるのが、花粉症です。
もっとわかりやすく言えば、アレルギーはよくコップに例えられます。
コップに有害物質(花粉やダニ、排気ガスなど全ての有害な物質のこと)が水のように溜まっていき、それが溢れたときにアレルギーを発症する、というものです。
通常このコップは毎日の食事などで掃除されるものなのですが、栄養素が足りなかったり偏った食生活を続けているとコップが掃除しきれず、どんどん溜まっていってしまうのです。
アレルゲンの構造が似ている野菜に反応
口腔アレルギー症候群とは、原因となる食べ物を食べたとき、約30分以内に口の中のかゆみや腫れなどのアレルギー症状があらわれるという病気のことです。
口腔アレルギー症候群は、花粉と食材の中の類似する物質がアレルギーを起こすことから、花粉症と関連があると言われています。
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花粉症の人が玉ねぎで症状が?
玉ねぎで花粉症の症状が出るなんてことがあるのでしょうか?
口腔アレルギー症候群の症状が出る
玉ねぎなどの野菜や果物は、口や喉のかゆみや違和感をもたらす「口腔アレルギー症候群」を引き起こすことがあるとされています。
口腔アレルギー症候群は花粉症の人に多く見られ、関連があることがわかっています。
通常の食物アレルギーとの違い
一般的な食物アレルギーはどのようにして起こるのか、順番に確認していきましょう。
- 免疫システムが原因となる食べ物を異物と認識
- それを攻撃するために抗体を作る
- この抗体が腸管粘膜内にある細胞に付着
- 腸管に入ってきた原因となる食べ物と結合
- ヒスタミンという物質が放出される
このことによって気管支が収縮し、血管が拡張し、水分が漏出して様々なアレルギー反応を起こすのです。
対して口腔アレルギー症候群は、食べ物が腸に届く前に口腔内でアレルゲンが直接接触した部位にアレルギー反応を起こすものです。
アレルギー反応を起こす花粉のアレルゲンと類似したタンパク質を含んだ食材を食べたときに、口腔粘膜でアレルギー症状を発症することがあるのです。
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症状が出た時の対処法
アレルギー症状が出た場合の対処法についてご紹介します。
軽度な場合の対処法
花粉症の症状である鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ以外にもアレルギー症状とされるものがあります。
- 蕁麻疹
- 口や喉のかゆみや違和感
- 頭痛
- めまい
- 吐き気、嘔吐
- 下痢、腹痛
これらの何かしらの症状が出た場合、それはアレルギー反応である可能性が高いです。
軽度ならほとんどの場合時間の経過とともに症状は治まりますが、念の為にアレルギー検査をしておくことをおすすめします。また症状が長引く場合には必ず病院にかかってくださいね。
ショックを起こした場合
上記のような症状が複数起こった場合、それはアナフィラキシーである可能性があります。
アレルギーと言えば比較的身近なものに感じるかもしれませんが、決して甘く見てはいけません。アナフィラキシーショックが起こると、意識障害などが起こり生命を脅かす危険性もあります。
まずはしっかりとアレルギー検査をして、自分にどのようなアレルギーがあるのかを知っておくのが第一歩ですね。
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まとめ
花粉症と口腔アレルギー症候群の関係についてご理解いただけましたか?
この記事をまとめると
- 花粉症の人は口腔アレルギー症候群を引き起こしやすい
- 口腔アレルギー症候群は食べ物でアレルギー症状が出る病気
- 花粉と玉ねぎのアレルゲンは似ているため、花粉症の人が玉ねぎでアレルギー症状を起こすことがある
花粉症と言えば、ほとんどの人が患っていると言えるほど身近なものですよね。
たかが花粉症と甘く見ず、アレルギー検査で自分に悪影響のあるものをしっかりと見極める必要がありますね。
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