ルバーブはシベリア原産のタデ科の植物です。タデ科の植物といわれるとギシギシ、エゾノギシギシ「蓼(タデ)食う虫も好き好き」などと言う言葉があるように苦味がある植物です。ルバーブは苦味こそありませんが、酸味が強く毒性があるといわれています。
- ルバーブに含まれている毒性とは
- ルバーブの安全な食べ方について紹介
- 毒性もあるけど嬉しい効能もある
扱い方次第で毒にも薬にもなるルバーブを詳しく知り、良い効能を摂り入れていきましょう。
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目次
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ルバーブには毒性がある?
ルバーブには毒性があるので、食べ方には注意が必要だといわれています。ルバーブのどこに毒性があり、危険性はどれくらいなのでしょうか?
葉っぱに毒性が
ルバーブ全体に毒性があるとされるシュウ酸が含まれています。その中でも特に「葉」の部分に毒性が多く含まれています。
大昔、ヨーロッパではルバーブの葉も食べられていたようですが、シュウ酸は毒性があること、そしてルバーブにシュウ酸が含まれていることが分かってからは、ルバーブ(特に葉の部分)を食べないようになりました。
一般的に販売されているルバーブには葉が付いていないことが多いので、食べる機会は少ないはずです。自家栽培や道の駅などの産直で購入する時には葉が付いていることがあるので、取り除いて食べるようにしましょう。
中毒症状は?
ルバーブに含まれるシュウ酸には、以下のような中毒症状があるといわれています。
- 栄養分欠乏
- 胃腸の不調
マグネシウム・カルシウム・ナトリウムなどのミネラルと結合する性質があり、大量摂取すると体に必要なミネラルが欠乏してしまいます。鉄分が不足している人もシュウ酸の影響を受けやすいといわれ、気づかないうちに鉄欠乏症になってしまうのです。
シュウ酸は大量摂取すると中毒症状を起こすことがあり、生のルバーブを2本以上を食べると循環系系の障害や嘔吐、下痢などの症状が現れます。大量摂取をすると中毒症状を起こしてしまいますが、少量で適切な処理をして食べる場合には中毒症状は見られません。
死亡例も
大量に食べることがなければ、安全であるルバーブですが、食品安全委員会ではルバーブの死亡例について紹介しています。
「摂取後の中毒症状としては、胃痛、下痢、吐き気、嘔吐及び腎臓損傷が挙げられる。死亡例もいくつかある。
当初は、ルバーブの葉に高濃度のシュウ酸及びシュウ酸塩が含まれていることが主な毒性の原因と考えられてきたが、アントラキノンも毒性の原因である可能性が強い」
シュウ酸以外の毒性についても中毒症状があるとのことなので、注意が必要です。
ルバーブの安全な食べ方
死亡例も上げられるので、食べるのが怖い!と思ってしまいますが、食べ方さえ注意をすれば問題はありません。
どこを食べる
ルバーブの可食部は「茎」です。しかし、茎でも生食することはやめましょう。茎を生食した場合には、皮をむいて、水に浸して毒性となる部分を取り除いてから食べるようにしてください。
アク抜き
ルバーブを一番安全食べる方法は「加熱調理」です。茹でることによって出る灰汁をしっかり取り除くことで、毒性となる部分を取り除くことができます。加熱調理したルバーブは、ジャムなどの加工品の他に、シロップ、ルバーブパイなどといったように、様々な料理に使うことが可能です。
加熱調理することでルバーブの葉も食べられるようになると思うかもしれません。食品安全委員会の報告では、ルバーブの葉を加熱し使用していたこともあったようですが、毒性が強いため、現在は茹でてあっても食べない方が良いといわれています。
ルバーブの効能は?
死亡例や注意が必要なルバーブですが、ルバーブは美容や健康にとてもよい効果があります。どのような効果があるのか紹介していきます。
腸内環境を整える
ルバーブは食物繊維がたっぷりで、腸内環境を整えるのにぴったりです。便秘などの解消につながるので、大腸がんの予防にも効果があります。腸をきれいにすることは、美肌にも繋がるので、女性にはぜひ食べてほしいルバーブなのです。
しかし、出産前後の女性にはルバーブの子宮収縮を促進する作用があるので、食べるのを控えたほうが良いでしょう。
生活習慣病の防止
アントシアニンなどルバーブは豊富です。抗酸化作用があるといわれるアントシアニンは、脂質代謝によって蓄積される活性酸素を減らし、老廃物の排出を促します。このことで、老化・動脈硬化を予防する働きがあります。生活習慣病を防ぐためにもルバーブは効果的なのです。
血圧を上げる
ルバーブにはカリウムやミネラルが含まれています。カリウムやミネラルは血圧を調整するのに重要な役割があります。カリウムの摂取によって、血圧低下や脳卒中などの予防にも効果的であると考えられているので、低血圧などが気になる人は、ぜひルバーブを食べましょう。
むくみ防止
カリウムが含まれていることで、血圧の調整ができることが分かっていますが、ナトリウムの排泄や筋肉の収縮にも効果があるため、むくみ解消にも効果があります。
まとめ
ルバーブの毒性と、安全な食べ方について紹介をしました。
この記事をまとめると
- ルバーブにはシュウ酸とアントキノンなど毒性のある成分が含まれている
- 一番簡単な方法は葉の部分を食べず、茎を茹でて加工ることで、灰汁を取り除けば毒性が弱まり安全に食べることができます
- 毒性に注意が必要ですが、むくみ防止や生活習慣病の改善など体によい効果ある
毒性が気になる人も多いかと思いますが、茹でて食べることによって毒性は心配ありません。甘酸っぱく、デザートや料理の隠し味にぴったりなルバーブです。栄養もあり、美容効果や生活習慣病の改善なども期待できるので、ルバーブが手に入ったらぜひ色々な料理に使って食べてください。