全粒粉は体に悪いの?体に良いの?小麦粉との違いは?使い方は?

パン屋さんに行くと、必ず「全粒粉」を使ったパンがありますよね。クッキーなどのお菓子にも全粒粉のクッキーなどもありますし、多くの人は「全粒粉=体にいい」イメージを持っていると思います。しかし一方で、小麦粉や全粒粉は体に悪い、という情報も見かけますよね。そこで今回は、

  • 全粒粉って何?

  • 全粒粉は体に悪いの?

ということをご紹介していきます。

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全粒粉ってそもそもなに?

小麦粉とは製造法が違う

全粒粉は「ぜんりゅうふん」と読みます。全粒粉と普通の小麦粉では製法に違いがあります。普通の小麦粉は、小麦ブラン(ふすま)と呼ばれる小麦の粒の皮の部分を除いてから挽いて作りますが、全粒粉は、その小麦ブランの部分も丸ごと挽いて作ります。

そのため粉になった時の色が小麦粉よりも茶色く、つぶつぶ、ザラザラとした状態になるのです。全粒粉は「グラハム」とも呼ばれていて、クラッカーやビスケット、シリアルなどにも使われています。

味や香りなどの特徴は?

全粒粉をパンやお菓子にすると、次のような味・食感を楽しめます。

  • 香ばしい
  • 素朴な味わい
  • パンにすると硬い食感になる

全粒粉は小麦ブランを丸ごと挽いているので、小麦の香りがよく、素朴な味わいになります。フランスの田舎風パンや北欧風のパンなどのハード系のパンにすると香りが立っておいしいです。

パンにするときは小麦粉の分量をすべて全粒粉に変えても作れなくはないのですが、ボソボソとした食感になってしまいます。ですから、小麦粉の20%くらいを全粒粉にして作ると食感も香りもおいしいパンになります。

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どんな成分が体に悪いといわれるの?

体に影響を与える可能性のある成分

では、そんな全粒粉はどんな成分が含まれていて、果たして体にいいのか悪いのか・・・?全粒粉に含まれる成分とそのメリットとデメリットをご紹介していきます。

  • 食物繊維
  • ビタミンB群
  • ミネラル
  • タンパク質

全粒粉に含まれる食物繊維は便秘解消効果があり、腸内の善玉菌を増やすため整腸作用もあります。ビタミンB群は皮膚や血を作るのに欠かせない栄養で、通常の小麦粉と比べるとこちらも全粒粉の方が多く含まれています。

さらに全粒粉にはミネラルも豊富で貧血予防にも効果があります。これらのことから、全粒粉は体にいいことが分かりますね。

では、全粒粉が体に悪いと言われる原因は何があるのでしょうか?

その理由

  • 残留農薬(防カビ剤、除草剤など)が残っている可能性がある
  • 皮を含むため、輸入時にカビの毒素が発生しやすい
  • 全粒粉のパンの中にはふんわり仕上げるために添加物を加えているものがある

全粒粉の成分自体は体にいいものなのですが、全粒粉は皮ごと挽いて粉にするため、農薬などが皮に付着しているのをそのまま挽いている可能性があります。また、全粒粉は外国産が多く、輸入されるまでの間にカビが生えやすくなってしまうことも、体に悪いと言われる原因のようです。

全粒粉はパンにすると硬めの食感になるので、やわらかいパンを好む日本人向けに添加物を加えてやわらかくなるようにしている場合もあります。添加物は体によくないので、できるだけ無添加のパンを選ぶようにしましょう。

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全粒粉を使って作るときの注意点は?

使い方のポイント

最初にもお伝えしましたが、全粒粉は香りがいい一歩で、ザラザラした食感があり、あまり口当たりがいいとは言えないです。そのため、

  • パンにするときは小麦粉の20%くらいを全粒粉に置き換える
  • クッキーにするときはグラハムクッキーなどの食感を楽しむものにする

という工夫をしてあげると、全粒粉の良さを生かしつつ、口当たりもいいパンやお菓子にできますよ。

食事への取り入れ方

全粒粉は低GI食品で、普通の小麦粉で作ったパンやお菓子と比べると血糖値の上昇が緩やかです。全粒粉自体を食事に取り入れるのは難しくても、全粒粉を使ったものを食べるように意識すると手軽に取り入れることができますよ。

  • 朝食のパンを無添加の全粒粉のパンにする
  • おやつには全粒粉クッキーを食べる
  • パスタを全粒粉入りのパスタにする

ちなみにGI値とは、食後2時間後までの血糖値を測定したもので、GI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすいということになります。人の体は血糖値が上がると、膵臓から「インスリン」を分泌して、糖をエネルギーに分解し、筋肉などで使われます。

しかし、急激に血糖値が上がってたくさんのインスリンが分泌されると、エネルギーを使いきれなくなってしまいますよね。そこでインスリンは、使い切れない分の糖を脂肪として蓄えるのです。

そのため、GI値が高い食品は血糖値が上がりやすいため、太りやすい食品だと言えるのです。

消化されにくいところに注意

いいことばかりのように思える全粒粉ですが、食べる時には注意も必要です。全粒粉に含まれる食物繊維は、消化によくなく、食べ過ぎると消化不良を起こしてしまうこともあります。あまり神経質になる必要はありませんが、胃腸が弱い人などは少しずつ食べて様子を見る方が安心です。

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まとめ

いかがでしたか?全粒粉はおいしくて健康にいい食品だということが分かりましたね。今回の内容をまとめると、

この記事をまとめると

  • 全粒粉は小麦を皮ごと挽いて作られる

  • 全粒粉は食物繊維、ビタミンやミネラルが豊富

  • 小麦の皮に付着した農薬などが含まれている場合がある

  • 輸入時に通常の小麦粉よりもカビの毒素に侵されやすい

  • 全粒粉のパンは添加物に注意する

  • 全粒粉は低GI食品で生活習慣病予防にも効果的

ということをご紹介してきました。体にいいというイメージのあった全粒粉が、ネット情報などで体に悪いと書かれているのを見ると心配になりますよね。基本的には全粒粉は体にいい食品なので、安全なメーカーのものを選ぶ、無添加のものを選ぶなどして、正しい知識を持って購入するようにしましょう。