よく「妊娠中にチーズを食べてはいけない」と聞いた事がありませんか?
しかしチーズはカルシウムを簡単に摂取できる食品です。妊娠中にも積極的に取り入れていきたい栄養になります。そこで今回は、
- 妊婦さんがなぜ粉チーズを食べてはいけないのか
- 妊婦さんはどの種類のチーズを食べてもよいのか
- 妊婦さんでも安心して食べられるチーズメーカー
これらのテーマについてご紹介します。
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目次
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妊婦さんが粉チーズを食べちゃ駄目と言われる理由
リステリア菌について
リステリア菌は、土壌・河川・下水など様々な自然環境に生息しています。リステリア菌による感染症を「リステリア症」と呼びます。
症状は「脳髄膜炎」「敗血症」「流産」が挙げられます。通常であれば感染しても無症状か軽症で落ち着きます。しかし、乳児や高齢者または病気などにより免疫力が低下している方は重症化しやすくなります。
妊婦さんはリステリア菌に弱い
リステリア症は妊婦さんでは感染のリスクが10~20倍まで高まります。さらに、胎内感染してしまうと、流産や死産を引き起こします。
また、胎児に感染してしまうと「新生児髄膜炎」「敗血症」「運動・神経障害」等の原因となるため、赤ちゃんも非常に大変な状態になってしまいます。
リステリアの感染経路
リステリア症は食品を介して感染症します。汚染源は「肉」「乳製品」「野菜」等が挙げられます。
リステリア菌は6%の食塩に対しても耐性があり、4度でも増殖するため、冷蔵庫の中で食品を保存していても菌は増殖しています。
直前に十分に加熱する事は感染予防に有効ですが、加工・調理済みの食品でも感染します。リスクを避けるために、妊娠中はそれらの食品を避ける事が推奨されています。
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妊婦さんはチーズを食べて大丈夫?
雪印のパルメザンチーズ(粉チーズ)は食べられる
粉チーズには「ナチュラルチーズ」か「プロセスチーズ」の2種類があります。購入する際には種類別の記載を確認するようにしてください。
日本製のものはナチュラルチーズであっても加熱処理され、リステリア菌の検査も行っているので基本的に妊娠中に食べても問題はありません。
注意するべきは外国産の粉チーズです。外国産の粉チーズは製造過程で殺菌処理されていないものがあるため、感染リスクが高くなります。妊娠中は控えるようにしましょう。
日本製の粉チーズの中でも雪印メグミルクの商品である「粉チーズ マイルド」「雪印北海道100 粉チーズ芳醇」はプロセスチーズに分類されます。
どちらも安心して妊娠中に食べる事ができる粉チーズです。
プロセスチーズは基本大丈夫
ではなぜプロセスチーズは食べても安心なのでしょうか?
プロセスチーズは保存性を高めるために加熱処理されている商品です。リステリア菌は加熱処理により死滅するため、妊娠中に食べるならばプロセスチーズを選んでください。
「スライスチーズ」「6Pチーズ」「ベビーチーズ」などはプロセスチーズに含まれます。
ナチュラルチーズは要注意
ナチュラルチーズは風味を楽しむための非加熱の食品になります。例えば、「モッツァレラチーズ」「クリームチーズ」「カマンベールチーズ」などがこれに含まれます。
日本のナチュラルチーズは加熱処理されている物もありますが、外国産の物は未加熱処理の物が多いので、妊娠中は食べないようにしましょう。
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妊婦さんも安心できるチーズメーカー
森永乳業のチーズ
森永乳業で製造されているナチュラルチーズは法令に基づいた条件で殺菌した原料乳を使用して製造されています。出荷前にも検査を行っているので、安心して食べられるチーズメーカーです。
ただし「家庭応援とろけるチーズ」はパッケージに<要加熱>と記載されています。これは加熱調理を前提に製造された商品ですので、必ず加熱してから食べるようにしてください。
明治のチーズ
「プロセスチーズ」「北海道十勝カマンベールチーズ」「シュレッドチーズ・ブロックチーズ(生食用)」はいずれも原料となる生乳は殺菌されています。
またリステリア菌の検査で問題の無いものを出荷していますので、安心して食べていただけます。
ただし「シュレッドチーズ(加熱用)」は製造工程中でチーズの加熱殺菌は行われていない商品になります。加熱調理用の商品のため、リステリア菌の検査は行っておらず、食べられる際には十分に加熱が必要になります。
雪印メグミルク
雪印メグミルクで製造されているチーズも、法令に基づいた条件で殺菌されています。さらにリステリア菌の検査を定期的に実施されており、安全性を確保しています。
また、輸入しているナチュラルチーズに対しても、買取りの際に分析センターで検査の上、リステリア菌が発見された場合には購入しない体制を取られています。
チーズの品質管理には万全を期しているメーカーですので、妊婦さんは安心して購入してください。
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まとめ
「妊娠中に粉チーズを食べても良いのか・どんなチーズなら食べられるのか・どこのメーカーなら安心して食べる事ができるのか」について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- 妊婦さんはリステリア症の感染リスクが健常人の10~20倍
- リステリア症に罹ると「流産」「死産」「新生児髄膜炎」等、さまざまなリスクがある
- リステリア症は「肉」「乳製品」「野菜」等の食品を介して感染する
- 妊婦さんが食べるチーズは「プロセスチーズ」がお勧め
- 「森永乳業」「明治」「雪印メグミルク」のチーズは妊婦さんでも安心して食べることができる
私たちの生活に欠かせないチーズですが、厚生労働省でも妊娠中に控えた方が良い食べ物として注意喚起を行っています。
しかし栄養的観点からもチーズはカルシウムの補給に適した食品と言えます。妊娠中は普段より少し意識をしながら、チーズを食事の中に取り入れて