スポンサードリンク
幼児期の食事で注意したいことがいくつかあります。その一つが「生もの」です。大人は何気なく生卵や半熟卵を食べていますが、赤ちゃんは食べても大丈夫なのでしょうか?今回の記事は、主に「厚生労働省」の情報を元にご紹介します。
- 3歳の子は生卵・半熟卵を食べて大丈夫?
- 子供が生卵を食べるリスク
- アレルギーについて
スポンサードリンク
目次
|
|
3歳の子は生卵・半熟卵を食べて大丈夫?
生ものは何歳から与えていい?
結論から申し上げると、「生もの」は3歳以上から与えてもいいということです。
生卵
生卵と言えば、卵かけご飯。その他、マヨネーズ、アイスクリーム、メレンゲなども生卵を使います。小さい子どもにとって食べやすそうなものもありますが、3歳まではNG!卵をはじめ、肉・魚などの食材を与える際は、よく加熱してから与えましょう。
半熟卵
温泉卵、オムレツ、親子丼など、私たちは日常的に半熟卵を食べています。半熟卵は、加熱調理されていますが、中身が生の場合があります。半熟卵も生卵と同じく3歳になってから与えた方が安心です。3歳まではよく加熱調理してから与えましょう。
厚生労働省のHPの記載
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」は、2019年に改定されました。
改定後:卵(卵黄)の摂取開始は生後5~6ヶ月
改定された理由として、アレルギーの発症は、遺伝によるものや、食物を与える時期の遅れが主な原因だと発表しています。「早い時期に卵を摂取することでアレルギーの発症を抑えられる」「離乳食の開始を遅らせることは予防にならないこと」というのが、厚生労働省の考えです。
スポンサードリンク
子供が生卵を食べるリスク
食中毒
子供に生卵を控える理由は、サルモネラ菌による食中毒です。食後4~48時間後に発症し、38度~40度の高熱と下痢嘔吐による脱水症状を伴います。特に子供は重症化しやすく注意が必要です。
海外のほとんどの国では、生卵を食べる習慣がなく、しっかり両面固く焼き固めることが推奨されています。サルモネラ属菌は 60℃15 分の加熱で殺菌されますのでしっかり加熱しましょう。
卵のサルモネラ菌は「表面」と「内部」に存在する可能性があります。卵の表面のサルモネラ菌は、卵殻についた糞などに由来します。日本で販売されている卵は、しっかり洗浄・殺菌されているので一般的には安心です。
また、鶏がサルモネラを保菌していたことなどにより、卵の中にサルモネラが入ってしまうことがありますが、日本では10万個に数個という確率です。予防のポイントは、卵は買ったらなるべく早く食べることです。
アレルギー
生卵はアレルギーの心配もあります。加熱した卵料理なら食べられるという人でも、マヨネーズ、半熟卵などはかゆみや湿疹が出るという場合があります。
しっかり加熱した卵が食べられるようになったら、プリンやオムレツなど、軽く火を通したもので試してみましょう。
なお、「食物アレルギー研究会」によると、乳幼児に多い鶏卵、牛乳、大豆のアレルギーは3歳までに5割、小学校の就学までに7~8割が治ると言われています。
スポンサードリンク
アレルギーについて
卵アレルギーの症状は?
症状の出方や頻度には、個人差があります。アレルゲンが入ってから2時間以内に症状が現れます。
【皮膚症状】蕁麻疹、かゆみ、発疹
【粘膜症状】目や口の周りの腫れ
【呼吸器症状】咳、くしゃみ、呼吸困難
【消化器症状】下痢、嘔吐、血便、腹痛
【全身症状】アナフィラキシーショック(血圧低下、意識消失、顔面蒼白)
※アナフィラキシーショックの場合は、すぐに救急車(119)を要請してください。
黄身を与えていいのは何歳から?
厚生労働省の離乳食の本によると、「卵は生後5~6か月から食べさせても大丈夫」と記載されています。以下、目安の月齢です。
生後5~6か月(離乳食初期)
固ゆでした「茹で卵」の卵黄を少量(1日1回小さじ1杯程度)ずつ与えてみましょう。※卵黄は2/3以下にとどめましょう。
生後7~8か月(離乳食中期)
固ゆでの黄身に慣れてきたら白身を少量ずつ与えてみましょう。卵の白身には卵アレルギーのアレルゲンが含まれています。白身を含む場合は全体の1/3の量にしましょう。卵黄は1日1個~OK。
生後9~11か月(離乳食後期)
アレルギーの心配がなければ、黄身・白身の両方を与えてもOKです。白身を含む場合は全体の1/2程度にしましょう。
1歳~1歳3か月(離乳食完了期)
アレルギーの心配がなければ、黄身・白身の両方を与えてもOKです。その場合、白身を含む全体の量は1/2~2/3程度にしましょう。
3歳~
生卵・半熟卵を与えてもOKです。ただし、アレルギーの心配がある場合は、少量ずつ様子をみながら与えましょう。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」
「授乳・離乳の支援ガイド」によると、「この月齢はあくまで目安であり、子どもの食欲や成長、発達の状態に応じて調整すること」と書かれています。
厚生労働省が示している月齢をきっちり守らなければならないというわけではありません。お子さんの成長、体質、発達に応じて、参考程度に活用しましょう。
スポンサードリンク
まとめ
今回は、「3歳の子は生卵・半熟卵を食べても大丈夫?」というテーマで、厚生労働省のHPを参考にご紹介しました。いかがだったでしょうか?
この記事をまとめると
- 生卵・半熟卵を与えてもいい年齢は3歳以降
- 厚生労働省によると、卵黄は生後5~6か月頃からOK
- ただし、3歳未満の幼児には加熱調理してから与えること
- 幼児期に卵アレルギーを発症しても、小学校就学までに8割の子どもが治る
消化機能が未発達な子どもに「生もの」を与えるのはハードルが高いものです。アレルギーの不安をするために、厚労省のHPやネット情報を参考にしてみましょう。ただ、きっちりしすぎて食事が楽しめないのは本末転倒です。家族みんなで食事を楽しむことも忘れないでくださいね。
スポンサードリンク