武士には欠かせない移動手段は「馬」でしたが、馬をモチーフとした「馬紋」という家紋があります。
馬紋は馬全身を全て描いたものが多く、家紋として用いられるようになったのには馬を用いた風習も関係していました。
今回は、「馬紋」の意味・由来・種類や、同じく武士に好まれた「蟹紋」についてご紹介いたします。
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馬紋の意味・由来とは?
読み方 | うまもん |
家紋の分類 | 動物紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
馬は弥生時代に朝鮮半島から運ばれて来ました。馬は軍事で重要な役割を果たすため、戦いにおいて欠かせないものとなり、各地で放牧されました。
同時に神に生きた馬を献上する古代の風習があり、祭事に馬が使われるようになりました。
その後、木で作った馬などで代用され、平安時代には絵に描いた馬を奉納するようになります。
その頃から馬が家紋に用いられるようになりました。 また、平将門が反乱を起こした時、神から黒馬を賜ったという故事があります。そのため、平将門の末裔(まつえい)が馬の家紋を用いていたことがわかっていまsす。
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馬紋の種類いろいろまとめて解説
相馬繋ぎ馬 |
左駆け馬 |
片杭覇馬 |
馬紋は、馬全体を描いたものがほとんどです。どれもかけ走る馬の様子で、力強さや迫力が表現されています。
たてがみのある馬とない馬、つながれている馬とそうでない馬などまちまちですが、軍事で重要な役割を果たす馬を上手く描いています。
馬紋にはあまりバリエーションは多くなく、このように駆け抜ける馬や、平将門の末裔が使用していた「繋ぎ馬」などがあります。
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武士が好んだその他の家紋「蟹紋」
馬は戦いにおいて重要な役割を果たすものとして家紋に用いる武士がいましたが、同じように武士の「兜」に似ていることから武士に好まれた家紋がありました。
それは「蟹」をモチーフとした「蟹紋」です。馬の次に蟹がくるのは意外に思うかもしれません。
しかし、蟹の硬い甲羅が兜に繋がることや、大きなハサミで威嚇する姿が武士に好まれ、非常に多くのバリエーションを持ち、多くの武士に使用されていました。
詳しくはこの記事をチェック!
上記の記事では「蟹紋」について詳しくご紹介していますので、合わせてチェックしてみましょう!
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馬の口にはめる「轡」という道具も家紋に!
みなさんは、この馬が口に付けている道具を見たことがあるのではないでしょうか?これは「轡(くつわ)」というもので、手を引く縄をかけるための道具です。
平安時代にはこの轡が家紋化され、一時は隠れキリシタンがこっそり家紋に使用したものでした。
「十字紋」にも見えますが、これは轡紋で中に十字模様が入っています。キリスト教禁止令が出された際、十字紋を使えなくなった家々が轡紋を使用したと言われているのです。
詳しくはこの記事をチェック!
こちらの記事では「轡紋」について種類などを詳しくご紹介していますので、合わせてチェックしてみましょう!
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まとめ
武士には欠かせない移動手段ツールであった馬を使用した「馬紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
馬紋は他の紋と掛け合わせたりするこももあまりなく、家紋の種類は少ないものでした。
武士は戦いにまつわるものを家紋に取り入れる風習があったので、馬の他にも兜に見立てた蟹紋を使用したりしました。そちらも是非合わせてチェックしてみてくださいね。
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