椿の家紋の意味・由来を解説!花の家紋

濃いピンク色の花を咲かせる「椿」は、かつては油や炭の原料として扱われていたことをご存知ですか?

人々の生活の中にあった椿ですが、家紋としてはあまり好まれなかったようなのです。それには一体どのような理由があるのでしょうか?

今回は、「椿紋」の意味や由来、種類についてご紹介したいと思います。華やかな椿が紋として好まれなかった理由について解説していますので、早速見ていきましょう!

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椿紋の意味・由来とは?

読み方 つばきもん
家紋の分類 植物紋
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<<

椿は日本原産の常緑樹で、古くから油や炭などの材料として扱われていました。また、観賞用として花道や茶道の場でも使用され、華やかなことから陶磁器や染め織物の文様としても使用されていた花です。

現代でもヘアオイルとして「椿油」を使用した商品があるように、椿から採れる油には強い保湿力があります。

実用性もあり美しい花のため、古くから女性に好まれた人気のある花ではありましたが、椿の花はポトリと落ちることが「不吉」とされ、大名の間では家紋に使用されることはあまりありませんでした


しかし、椿油の産地である紀伊大島では、家紋に使用している島民も多いようです。また、「椿」という漢字を持つ名字にちなんで椿氏が使用していた他、山脇氏、小沢氏にも家紋として使用されていました。

不吉な花ともされていたため大名間で椿紋は人気が無かったものの、日本橋水天宮の神紋には椿紋が用いられています。

水天宮は安産の神とされており、ポトリと落ちる椿の花が安産をイメージするため用いられたと考えられています。

武士にとっては馘首に通じるイメージだったようなので、同じ「ポトリ」でも印象に良し悪しがあるのが椿紋の面白いところです。

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椿紋の家紋の種類解説

椿
三つ椿車

頭合わせ三つ椿

椿紋は花が丸ごと落ちる姿が不吉とされていたため、家紋に用いられることが少なかったため、紋の種類もあまり豊富ではありませんでした。

日本橋水天宮の神紋には、「椿」が用いられています。花と葉を描いたもので、一番シンプルなものです。椿を神紋としている神社は意外と存在ておりし、敷地内に椿が植えられているところもあるようです。


他には、中心に葉を描き3つの立体的な椿で円形を描いた「三つ椿車」や、3つの椿が内側で向き合うように描かれた「頭合わせ三つ椿」などがあります。

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椿紋以外の花の家紋は何がある?

花をモチーフにした家紋は他にも沢山あります。代表的なものだと藤紋、葵紋、桔梗紋、菊紋、桜紋、梅紋、など。他にも色々あるので以下のページにてチェックしてみましょう。

花の家紋まとめ20選!家紋の種類一覧で解説

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まとめ

華やかな花でありながら、家紋としてはあまり好まれなかった「椿紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

花をモチーフとした家紋は沢山ありますが、椿紋に関しては種類が少ないのが残念なところです。ポトリと花が落ちる姿を不吉として好まないのは、戦いが行われていた時代ならではの考え方かもしれません

現代では、椿はヘアオイルの原料になっていたり、シャンプーの名前にも使われているので、もしも現代で家紋を取り入れるとしたら椿も懸念されることなく使われるのではないでしょうか。

そんなことを考えてみるのも面白いですね。花の紋は種類豊富なので、是非他の紋もチェックしてみてください。

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