夏の虫である「蜻蛉」は複数で描かれ文様として、また家紋として武士から人気のあったものでした。
生き物をモチーフにした動物紋には様々な種類がありますが、蜻蛉が武士に好まれたのには一体どのような理由があるのでしょうか?
今回は、「蜻蛉紋」の由来・意味・種類などについてご紹介したいと思います。
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蜻蛉紋の意味・由来とは?
読み方 | とんぼもん |
家紋の分類 | 動物紋 |
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蜻蛉は、前にしか進まず退かないことから「勝ち虫」と呼ばれ、武士に好まれ武士の家紋や武具の文様に用いられていました。
古代、日本は「秋津島」と称されることがありましたが、これは「蜻蛉の島」という意味です。
蜻蛉は「豊穰の季節を象徴する虫」であったことから、五穀豊穰な土地柄を示す地名として用いられました。
蜻蛉紋は武士の間ではよく使用されましたが、全体としては珍しい家紋で、板垣氏や金子氏に使用されています。
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蜻蛉紋の種類いろいろまとめて解説
三つ蜻蛉 |
丸に向かい蜻蛉 |
違い蜻蛉 |
中輪に三つ竹蜻蛉 |
家紋には虫をモチーフにしたものが非常に少ないので、蜻蛉紋は珍しい紋となっています。蜻蛉一匹で描かれたものはあまりなく、二匹か三匹で描かれているのが特徴です。
輪紋を使用せず蜻蛉単体を描いた「三つ蜻蛉」「違い蜻蛉」や、輪紋に入れた「丸に向かい蜻蛉」、そして面白いデザインに「中輪に三つ竹蜻蛉」があります。
実際の蜻蛉ではなく竹とんぼをモチーフにした家紋なのです。とってもユニークですよね。また、この紋は誕生した時には既に竹とんぼという子どもの遊び道具があったこともわかりますね。
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数少ない虫をモチーフにした「蝶紋」
虫をモチーフとした家紋は数少ないですが、他に「蝶」を描いた「蝶紋」があります。蝶紋は蜻蛉紋に比べて種類も豊富で、使用した者もたくさんいるポピュラーな家紋です。
下記の記事では「蝶紋」の詳しい情報や、使用した戦国武将についてもご紹介していますので、合わせてチェックしてみましょう!
詳しくはこの記事をチェック!
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組み合わせて使われた輪紋
家紋では紋を「輪紋」で囲むスタイルが多く見られますが、蜻蛉紋にも「丸に向かい蜻蛉」「中輪に三つ竹蜻蛉」という輪紋と組み合わせたものがありましたね。
輪紋で囲むことで中のモチーフを強調する効果や、本家と分家を区別する効果、見た目のバランスを整える効果などがありました。
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輪紋は他の家紋でもた数登場しますので、いくつかご紹介したいと思います。輪紋には単なる輪だけでなく、柄模様のような紋も存在します。
陰輪 |
唐草輪 |
三重輪 |
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詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
虫を使用した家紋「蜻蛉紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
蜻蛉=勝ち虫として扱われ、武具の文様としても用いられるほど武士に人気の家紋であったことがわかりました。
全体としてはあまりポピュラーではありませんが、虫を描いた家紋は珍しいので興味を持っていただけたら幸いです。
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