「朧月」や「朧豆腐」というように「朧」という言葉がありますが、この朧を絵にするとどのようなデザインになるのでしょうか?
家紋には「朧紋」が存在しますが、なんとも言えないぼんやりとした様子を描いています。一体どのような紋なのでしょうか。
今回は、「朧紋」の由来・意味・種類や、関連する「月紋」についてご紹介いたします。
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朧紋の意味・由来とは?
読み方 | おぼろもん |
家紋の分類 | 自然紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
朧とは、月の光のぼんやりとした様子を表す言葉です。「月」と「龍」を合わせた漢字でおぼろと読みますが、龍の誰も見たことのないはっきりとしない様を表すために生まれた字ではないかと言われています。
しかし、現代の中国語で「朧」は月が輝く様子を表します。 そんな朧を用いた紋は、左右の雲に月が隠れた様子を描いています。
形のない朧は色々な形で表現され種類は様々ありますが、 使用例は少なく、実際に家紋として使用していた家はあまり無いようです。
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朧紋の種類いろいろまとめて解説
朧輪 |
朧蔦 |
朧梅輪 |
朧花菱 |
崩し朧蔦 |
地抜き朧梅輪 |
大関朧月 |
朧洲浜 |
朧紋は、ぼんやりとした形を輪で表したものが基本の形ですが、「朧蔦」や「朧州浜」のように他の紋と組み合わせたものもあります。
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別の紋に朧が加わるとどうなる?
「朧蔦」を実際の「蔦紋」と比較してみると、蔦紋はしっかりと葉脈が描かれているのに対し、朧蔦はそれが描かれず、ぼんやりとした印象になっていることがわかります。
また「州浜紋」に関しては、輪郭が緩やかになったような印象です。こちらが独立した州浜紋です。
このように、朧紋はやんわりとした輪のデザインがある他、他の家紋の印象をぼやかしたようなデザインとして使用されていました。
洲浜紋ってなに?
先ほど「洲浜朧」で登場した洲浜紋ですが、洲浜ってなに?と思う方もいらっしゃるかと思います。
洲浜とは浜辺にできる島型の洲のことを指し、平安時代頃から縁起の良いものとして文様が祝賀の際や、婚礼の飾りにもなっていたものです。
下記の記事では「洲浜紋」についてご紹介していますので、どんな家紋なの?と思った方は是非チェックしてみましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
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「朧月」と言うけれど互いの紋には登場しない?
「朧月」という言葉があるように、朧とセットのイメージがあるのは「月」ですね。月を使用した「月紋」もありますが、月紋の中にはあまり朧が登場しないのが特徴です。
朧紋・月紋とも違うモチーフとの組み合わせはあるのですが、一番接点のありそうなお互いを描いていないのは意外です。
こちたの記事では「月紋」について詳しくご紹介していますので、合わせてチェックしてみましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
はっきりとした形のないものをデザイン化した「朧紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
朧紋は単体ではやんわりとした輪の形に、他の紋と組み合わせるとぼんやりとしたモチーフになることが特徴でした。
同じように空のモチーフをした家紋は多数ありますので、是非合わせてチェックしてみてくださいね。
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