「万字」という言葉を聞いたことはありますか?家紋では文字紋に分類されるもので、地図で見る「卍」をモチーフとしたものです。
モチーフとしては大変シンプルですが、幸運に繋がる縁起の良い家紋としていろいろな家で用いられてきました。
今回は、文字紋の一つ「万字紋」の由来・意味。種類や、旗印として使用していた戦国武将「石田三成」についてご紹介いたします。
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万字紋の意味・由来とは?
読み方 | まんじもん |
家紋の分類 | 文字紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
万字は「卍」と同じで、現在は神社を表す記号として地図などで使用されています。「卍」は漢字ではなく梵字に分類されます。
元々は仏教やヒンドゥー教との関わりがあるとされています。 万字は文様として人気があり、図形には「幸運福来」の意味が込められていました。
新石器時代の壺からも万字が発見されており、文様としての歴史は長いものと思われます。
使用者は多く、小野氏、服部氏、鳥居氏、岡部氏、朝比奈氏などが用いていました。
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卍紋の種類いろいろまとめて解説
左卍 |
右卍 |
万字崩し菱 |
三つ卍の丸 |
丸に五つ割り卍 |
隅立て卍崩し |
丸卍 |
石持ち地抜き卍 |
卍紋は卍の回転の向きによって右卍と左卍があり、一つのモチーフとしてはシンプルですが様々な種類がありました。
形も卍そのものの四角形や、丸型の「丸卍」「三つ卍の丸」、菱形の「万字崩し菱」などバリエーションは豊富です。
「三つ卍の丸」は、中に入った卍が立体的に見えるような構成をしています。
また、輪紋で囲んだ「丸に五つ割卍」や、餅紋でもある「石持ち地抜き卍」など、他の家紋と組み合わせたものもあります。
余談ですが、餅は日持ちするため軍の食糧として重宝していたことにより、家紋として用いられるようになりました。
このように、「卍」という一つの梵字だけで様々な種類に飛んでいるのです。
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石田三成の旗印「大一大万大吉」
石田三成の家紋の由来を画像付きで解説!大一大万大吉は旗印、九曜紋、下り藤が家紋関ヶ原の戦いで徳川家康に敗北した石田三成は、「大一大万大吉」という旗印を使用していました。漢字がたくさん積み重なった独特の文様ですが、家紋ではなく「旗印」なのです。
「一人が万人に、万人が一人に尽くすこと。そうすれば平和になる」という意味が込められ、この旗印を使用していたそうなのですが、家紋はこちらを使用していました。
「九曜紋」と言われるもので、黒い丸は空の星を表現しています。星は現代では「★」と書きますが、かつては「●」が一般的でした。
下記の記事では、その「星紋/九曜紋」について詳しくご紹介していますので、是非一緒に見てみましょう!
詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
地図の記号として馴染みのある「卍」を使用した「万字紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
卍を漢字で万字と書く事を始めて知った方も多いかもしれません。シンプルですがバリエーションも多く、いろいろな家で使用されいたポピュラーな家紋です。
石田三成は旗紋に使用しており、彼の歴史は別途記事でご紹介していますので、是非合わせて見てみてくださいね。
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