【家紋】楓紋の意味・由来を解説!植物紋の一種

「紅葉」と言えば銀杏やもみじの木ですが、今回はもみじをモチーフとした「楓紋」に着目してみました。植物紋に分類される紋で、平安時代頃から人気の文様となりました。

それでは、「楓紋」の由来・意味・種類や、植物紋と共に使われる蝶についてご紹介いたします。

スポンサードリンク

楓紋の意味・由来とは?

読み方 かえでもん
家紋の分類 植物紋
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<<

楓は、その葉の形がカエルの手に似ていることから「カエルデ」が「カエデ」になったと言われています。

平安時代から、その葉の色の変化の美しさが好まれて「紅葉の賀」という秋のお花見のような行事が行われていました。現代では「紅葉狩り」が行われていますね。

楓紋は「カエデモン」の他に「モミジモン」とも呼ばれており、平安時代から貴族の間で衣服の文様として用いられ、その後家紋になったと言われています。その証拠に、「枕草子」や「栄華物語」にもその様子が残されています。

楓紋の使用家は、公家の今出川氏、源義光流の市川氏、桓武天皇の4世平良文流の高山氏、日下部氏流の八木氏などががあります。近代の有名人では、一万円札に描かれている福沢諭吉がこの楓紋を使っていました。

スポンサードリンク

楓の家紋の種類解説

中輪に楓

陰楓

違い楓

枝楓

中輪に立ち楓

楓枝丸

楓胡蝶

楓蝶

楓紋には、1枚の葉や複数枚の葉で描かれたものなど様々です。家紋でよく見られる「輪紋」の中にモチーフを入れたものとして「中輪に楓」があります。


輪の太さによって異なる種類があり、他に「丸に楓」「糸輪に三つ楓」「細輪に三つ楓」などがあります。

中には枝も描かれた「枝楓」「楓枝丸」もあり、華奢で繊細な印象です。このように枝付きのものは、他の植物紋でも見られるデザインです。

スポンサードリンク

楓紋×蝶紋

楓紋にも「楓胡蝶」「蝶楓」がありますが、植物紋によく見るデザインで、花や葉などの植物自体で蝶を描いています

蝶は優雅なことから女性に人気のあった紋で、色々な紋に取り入れられています。

「植物紋×蝶紋」にはどんな種類があるの?

先ほど「楓胡蝶」「蝶楓」でご紹介したメインの紋に蝶を掛け合わせたデザインは、他の紋でも多数種類があるのでいくつか見てみましょう。

「蝶紋」は清盛流の代表紋にもなった紋でもあります。

楓蝶

変わり銀杏蝶

菊蝶

鷹の羽蝶

植物紋×蝶の他にも、「鷹の羽蝶」など植物意外の紋と掛け合わせたものも多数あります。どれも上手い具合に蝶に見立てていますよね。

これ以外にも蝶デザインの紋は沢山ありますので、探してみてましょう。

スポンサードリンク

福沢諭吉の家紋は「割り楓紋」

1984年から一万円札に描かれている福沢諭吉は、家紋に「割り楓紋」を使用していました。映画などで福沢諭吉が描かれる際も、割り楓紋の紋付を着ていることが多いそうです。また、福沢諭吉の息子の墓には楓紋が刻まれています。

スポンサードリンク

まとめ

紅葉の季節には欠かせない楓を描いた「楓紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

楓はかつてから現在まで、長い年月人々に好まれている秋の植物です。福沢諭吉も使用していたのは、なんだか親近感がありますよね。

現代で家紋を使用することになったら、きっと秋好きの方が多数用いるのではないでしょうか。そのようなことを考えてみるのも面白いですよ。

スポンサードリンク