家紋では丸で囲んだものを多く見かけますが、これは「輪紋」というものです。その中でも細いラインで描かれたものは「糸輪」と呼び、様々なモチーフと組み合わせて用いられています。
今回は、「糸輪紋」にはどのような種類があるのか、5つのタイプに分けて詳しくご紹介いたします。
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目次
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糸輪紋の意味・由来とは?
読み方 | いとわもん |
家紋の分類 | 幾何紋 |
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糸輪はモチーフの周りに黒い輪をほどこしたもので、輪の太さによって厚輪、太輪、中太輪、丸輪、中輪、細輪、糸輪、毛輪など、輪といっても多様な種類がありました。
糸輪のみで使われることはほとんど無く、中にはたいてい他の紋のモチーフが入っており、糸輪はそれを囲む外の輪として用いられました。
特に戦国時代に人気のでた紋で、それまで輪が存在しなかったことで注目が集まったとされています。
中のモチーフも多様で、植物や動物、道具などあらゆるものが用いられました。
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糸輪紋の種類いろいろまとめて解説
糸輪は中に別のモチーフを入れて用いられるとお話しましたが、そのモチーフを5つのタイプに分けてご紹介したいと思います。
糸輪に「植物」
糸輪に桔梗 |
糸輪に五三桐 |
糸輪に蔦 |
糸輪に剣桜 |
まずは「糸輪×植物」紋ですが、植物紋は家紋の中でも多様な種類があるので、いろいろなバリエーションがあります。
桔梗は土岐家の定紋であった他、「水色桔梗」という鮮やかな水色の桔梗は明智光秀が使用していました。
また、「桐紋」は皇室で使用されていた格式高い印象の紋でした。
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糸輪に「動物」
糸輪に蟹 |
糸輪に向かい鳩 |
糸輪に蝶 |
続いては「糸輪×動物」紋で、蟹や鳩、蝶などが中に入れられていました。家紋に蟹は珍しい印象ですが、実は武士に人気の家紋だったのです。
蟹の大きなハサミや硬い甲羅が強さを誇張するものとして多くの武士に用いられ、また多くの種類がありました。
鳩は「勝利のシンボル」や「守り神」と言った意味合いを持っていたことで家紋に用いられていたものです。八幡大菩薩では神の使いとされており、非常に神聖なものでした。
糸輪に「豆◯◯」
糸輪に豆桔梗 |
糸輪に豆梅の花 |
糸輪に豆笹竜胆 |
糸輪に豆梨の切り口 |
糸輪に豆麻の葉 |
糸輪に豆撫子 |
糸輪に豆三つ巴 |
糸輪に豆三つ鱗 |
「糸輪×豆◯◯」は、中心にミニサイズの家紋を入れた可愛らしいデザインのものです。植物が多いですが、「巴」や「鱗」のようにその他の紋もいくつかあります。
今回ピックアップしたものは、全て中の紋が独立した紋として存在しています。
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糸輪に「覗き◯◯」
糸輪に覗き蔦 |
糸輪に覗き木瓜 |
糸輪に覗き三つ柏 |
糸輪に覗き梅鉢 |
糸輪に覗き抱き角 |
糸輪に覗き揚羽蝶 |
糸輪に覗き五三桐 |
糸輪に覗き陰蛇の目 |
「糸輪×覗き◯◯」は、糸輪紋の株に覗くようにモチーフを配置したデザインで、いろいろな家紋で見られるデザインです。
こちらも植物紋との組み合わせが多いですが、「抱き角」「揚羽蝶」「蛇の目」のようにそれ以外ものもの存在します。
家紋は輪紋の中に目一杯隙間なく描かれることが多いですが、このように余白があると少しお洒落な印象になります。
その他:糸輪に「◯◯」
糸輪に巴の角字 |
糸輪に重ね三階菱 |
糸輪に金輪結び柏 |
糸輪に三つ違い蝋燭 |
糸輪に五つ槌 |
糸輪に釜敷き十曜 |
糸輪に隅立て子持ち角 |
糸輪に右三つ巴撫で菱 |
最後はランダムにピックアップしてみました。植物や動物をご紹介しましたが、文字や器物、幾何紋など様々なのです。
このように、糸輪紋にはあらゆるジャンルの紋が組み合わせられ、非常にバリエーションに富んだものでした。
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まとめ
細いラインで描かれた輪紋の一つ、「糸輪紋」についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
糸輪紋は中に別のモチーフを入れたデザインがほとんどで、様々なジャンルの紋が入ることがわかりました。
輪の形をした紋は他にも種類がありますので、是非輪紋についても調べてみてくださいね。
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