水の上に浮かぶ花と言えば「蓮」ですが、蓮にもいくつかの家紋が存在します。あの何枚もの花弁は、どのように描かれたのでしょうか?
蓮は仏教やヒンドゥー教とも繋がりがあり、宗教との関連から家紋になったそうなのです。
今回は、「蓮紋」の意味や由来・パーツ別に蓮紋の種類をご紹介いたします。
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蓮紋の意味・由来とは?
読み方 | はすもん |
家紋の分類 | 植物紋 |
>>家紋辞典で他の家紋もチェック<< |
蓮はインド原産のハス科の植物で、水の中に生えるのが特徴です。古来より仏教やヒンドゥー教では「神聖な植物」として扱われていました。
日本には中国を通じて伝来し、家紋となった正確な理由については判明していませんが、仏教信仰によるものではないかと考えられています。
レンコンは蓮の根でもあるため、蓮紋は「蓮根紋(れんこんもん)」とも言われています。
名字に「蓮」の付く蓮見氏や蓮井氏、蓮田氏、蓮沼氏などの家紋に用いられ、その他の使用例はあまりありません。家紋の中では珍しいものとなっています。
蓮の家紋の種類解説
蓮の花 | 細輪に五つ蓮の実 | 中輪に蓮の花 | 抱き蓮の花 |
蓮の丸 | 葉付き立ち蓮の花 | 丸に蓮の葉 | 真向き蓮の葉 |
使用家はあまりなかったものの、蓮紋にも様々な種類が存在します。蓮紋には、花・葉・実など、色々なパーツで描かれたものがあります。
<花のみ> 蓮の花だけをモチーフにしたものには、「蓮の花」「中輪に蓮の花」「抱き蓮の花」などがあります。
どれも花弁が多い蓮の花の特徴を細かく描いていますね。「抱き蓮の花」は花で円形を描いており、他の紋でも見られるデザインです。
<花と葉・茎> 花以外に葉や茎も描いたものは更にゴージャスな印象です。
「蓮の丸」「葉付き立ち蓮の花」などがありますが、「葉付き立ち蓮の花」の方が存在感がとても大きな紋となっています。それに対し「蓮の丸」は華奢で繊細な印象です。
「丸に蓮の葉」「間向き蓮の葉」などの種類があり、しっかりと葉脈も描かれています。 <実のみ> 蓮には実ができることをご存知でしょうか?「細輪に五つ蓮の実」は蓮の実をモチーフにしたものです。
余談ですが、蓮の実は栄養価が高く、中国や東南アジアでは、おしるこやかき氷のトッピングとして現在も食べられています。
実は根っこに直結しており、酸素を取り入れるためにこのような穴が空いているのだそうです。
レンコン模様の家紋はない
蓮は根っこがレンコンなので「蓮根紋」とも言われていますが、見つかっている家紋の中にレンコンをモチーフにした紋はありません。蓮根紋と言うほどなので根を描いたものもありそうですが、それがないのは意外ですね。
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蓮紋以外の花の家紋は何がある?
花をモチーフにした家紋は他にも沢山あります。代表的なものだと藤紋、葵紋、桔梗紋、菊紋、桜紋、梅紋、など。他にも色々あるので以下のページにてチェックしてみましょう。
まとめ
水に浮かぶ花、蓮をモチーフにした「蓮紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
他の花の家紋と比べ、いろいろなパーツで描かれているのが蓮紋です。葉や茎、実で構成された家紋には、様々な種類がありました。
使用家は少ないものの、大きく広がる花弁の豪華さを好んで用いられたのでしょう。花紋に興味のある方や、花がお好きな方は是非、他の花の家紋もチェックしてみてくださいね。
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