近年、健康意識の高い方を中心に、全粒粉パンへの関心が高まっています。しかし全粒粉パンのことを「体に悪い」と言う方もいます。それは一体なぜなのでしょうか。
今回は、
- 全粒粉パンと普通のパンとの違い
- 全粒粉パンはなぜ体に悪いと言われるのか
- 全粒粉パンの栄養素
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目次
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原材料
全粒粉パンとは、材料に全粒粉を用いたパンのことです。全粒粉はグルテン量が少なく、ふっくらとしたパンが焼けないと言われていましたが、作り方を工夫することによってその問題点は解決できます。そのため今では全粒粉100%のものも市場に出回っているのです。しかし、市販で売っている全粒粉パンのすべてが全粒粉100%というわけではありません。製パン性を高めるために全粒粉と強力粉を混ぜ合わせて作られているパンも多くあります。そのため全粒粉パンを買うときは、その配合量に着目することが大切です。
普通のパンとの違い
全粒粉パンとは、全粒粉を使用したパンのことです。普通パンには強力粉を使いますが、その強力粉の代わりに全粒粉を使ってパンを作ると「全粒粉パン」と呼ばれるようになります。
すべて全粒粉だけで作ったパンでなくても、全粒粉と強力粉などを合わせて作ったパンも「全粒粉入りパン」と呼ばれることがあります。全粒粉パンの特徴は、小麦の風味が強いこととざらっとした舌触り・甘味が控えめで、酸味や旨味があることです。
カロリーは低い?グルテンは?
全粒粉は、同じようにパンの原料として使われている小麦粉やライ麦粉に比べるとカロリーや糖質が若干低いのが特徴です。また、カロリーだけでなくグルテンも他のパンに比べて低いと言われています。
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全粒粉のパンは体に悪いと言われる理由
ここまで読んで、全粒粉パンに対して健康的で体に良いイメージがを抱いた方がほとんどかと思います。ですが一方で、全粒粉パンは体に悪いと言う方もいます。一体なぜなのでしょうか。以下に説明させていただきます。
フィチン酸
その理由の一つには、全粒粉に含まれている胚芽の中に含まれる「フィチン酸」という成分によるものです。フィチン酸は、体に有害な物質を排出する働きを持っていますが、それと同時に鉄やカルシウム・マグネシウムや亜鉛といった成分の吸収を妨げ、排出するといった働きも持っているのです。このことから、必要な栄養素が不足してしまい体に悪いとも言われています。ですが日常的に全粒粉パンを食べたからと言って、それだけでミネラル不足になることはありません。過剰摂取さえしなければ特に心配し過ぎる必要はないのです。
添加物を使用したもの
全粒粉でパンを作ると、小麦粉で作るよりもふっくらとしたパンを焼くことが難しいため、ふっくらとしたパンを作るために添加物を多く使用している場合があります。そのため全粒粉パンを買うときは、原材料表示をよく見て添加物が含まれていないものを選ぶようにしましょう。
残留農薬
農薬は表皮に付着している割合が高いため、表皮ごと粉にしている全粒粉は残留農薬の量が多い可能性が高いです。そのため気になる方は、農薬を使用していない国産小麦で作られた全粒粉を選ぶようにしましょう。
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全粒粉パンに含まれる栄養成分
全粒粉パンは体に良いとされる意見もたくさんありますので、ここからは「全粒粉パンに含まれる栄養成分」についてご紹介させていただきます。
食物繊維
食物繊維は、基本的に野菜類やキノコ類・藻類に多く含まれている栄養素ですが、なんと全粒粉にも食物繊維は多く含まれていることが知られています。そして、全粒粉に含まれる食物繊維の量は強力粉に比べて4倍も多いと言われているのです。食物繊維の1日あたりの目標量は「成人男性で20g/日以上」「女性18g/日以上」とされています。そのため、6枚切りの100%全粒粉食パンでしたら、1日に2枚食べるだけで1日に必要な食物繊維の約半分を摂ることができるのです。
鉄分
貧血予防にも欠かせない鉄分ですが、18~29歳の女性(月経無し)が1日に摂ったほうが良いとされる鉄分推奨量は6.0㎎/日。全粒粉の鉄分は100gあたり3.1㎎で、なんと強力粉の3倍以上もの鉄分が含まれています。そのため、100%全粒粉の食パンを1枚食べるだけで、1日に必要な鉄分のおよそ半分を摂取することができるのです。
カリウム
血圧降下作用やむくみ防止効果・筋肉機能調整効果などがあるカリウムが、全粒粉は強力粉に比べ、4倍ほど多く含まれています。
ビタミンB群
全粒粉は小麦の外皮や胚芽部分まですべてを粉にしているので、ビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれています。
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全粒粉パンのダイエット効果
全粒粉パンには食物繊維が豊富に含まれており、カロリーやグルテンが低いためダイエットに向いていると言われています。また、噛みごたえもあるので満腹感が得られることもダイエットの強い味方です。
痩せる食べ方
痩せる食べ方としては、全粒粉パンを朝に食べることをおすすめします。
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まとめ
この記事をまとめると
- 全粒粉パンとは、強力粉の代わりに全粒粉を使って作ったパンのこと。
- 全粒粉パンには、鉄やカルシウム・マグネシウムや亜鉛といった成分の吸収を妨げ、排出する働きを持つフィチン酸という成分が含まれていることや、添加物・残留農薬が多く含まれている商品もあるため体に悪いという意見もある。
- 全粒粉パンは、食物繊維・鉄分・カリウム・ビタミンB群などの栄養素を豊富に含んでいる。