野生ふきのあく抜き方法とは?下処理の時のポイントやおすすめレシピ

ふきは古くから日本人に親しまれてきた野菜の1つで、特有の香りと苦みが特徴です。またふきの花芽であるふきのとうは、春の味覚としてわたしたちの食卓を彩ります。ではそんなふきについて、詳しく知っていますか?今回は

  • ふきの特徴
  • ふきの下処理の必要性とその方法
  • ふきを使ったレシピ
について解説していきますよ。

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ふきってどんな野菜?

ふきとはどんな野菜なのでしょうか?説明します。

特徴

ふきはキク科フキ属の多年草で、原産国は日本。近縁種が少ない、日本独特の野菜です。

ふきという植物は地上に花芽と葉が見えていて、茎は地中に伸びています。

食用にあたるのは葉柄(ようへい)と呼ばれる長い葉の柄で、地上の葉と地下の茎の接続部分のことです。

ふきの種類は大きく分けて5種類あります。

  • 愛知早生ふき

    現在最も多く流通している種類。食用部分は太めで長さは1m前後、みずみずしくやわらかいのが特徴。
  • 野ぶき

    栽培されているものもあるが、基本的には山野に自生するふきのこと。山ぶきとも呼ばれる。長さ30~40cm。佃煮に適している
  • 水ふき

    長さ50~60cmほどで香りがよく、苦みは少なめ。水煮や缶詰などに加工されることが多い
  • 秋田ふき

    長さは2m近く、太さは3~6cmにもなる大きなふき。秋田や北海道が主な産地。繊維が多くかたいので漬物や佃煮、砂糖漬けなどの加工品に使われる。
  • ふきのとう

    春一番にふきの地下茎から出てくる花芽のこと。つぼみが開くと苦みがより強くなる。

愛知早生という品種が一般的に広く栽培されていますが、その栽培地域もほとんどが愛知県で、シェアの約4割を占めています

次いで群馬県、大阪府となっています。

また沖縄県や鹿児島県などの暑い地方では、自生しているふきはありますが栽培はされていません

ふきにはビタミンKやカリウム、食物繊維が豊富に含まれています

薬膳としても使われるフキには体を温める効果や解毒作用があり、咳や痰、生理痛にも有効だと言われています。

旬の時期

春から初夏にかけてが天然物の旬の時期です。

愛知県のハウスで栽培されているものは、10月から翌5月頃まで出荷されています。

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自分で採ってきたふきの下処理

スーパーなどで売られているふきはそこまでアクが強くはありません。ただ、自分で採ってきた自生しているふきとなれば話は別です。ここからはふきに欠かせない下処理について、詳しく解説していきます。

下処理が大切

市販の水煮に比べて、自生しているふきは香りも強くおいしいです。

ですが野生のふきはアクがかなり強いので、調理前に必ずアク抜きをします

ふきは葉と葉柄に分けて別々にアク抜きをします。ゆでた後に水にすぐつけることでさらにアクが抜け、変色も防ぐことができます

アクは体に悪い

ふきにはピロリジジンアルカロイド類という天然の毒が含まれています。もちろんふきのとうも同じです。

これは水に溶ける性質を持っているため、アク抜きをすることで取り除くことができます

一般的にふきのアクを抜かずに食べた程度で健康に害を及ぼすことはないでしょうが、海外では死亡例も報告されています。

安全においしく食べるため、アク抜きはしっかり行うのがベターです。

下処理方法

  1. ふきを鍋に入る長さにカットする
  2. まな板に並べて塩をふり、両y手で前後に転がすように板ずりをする
  3. 塩が付いたまま熱湯で4~5分ゆで、冷水につける
  4. 冷めたら皮をきれいに剥く

万が一これでもアクが気になるようなら水につけておくとよいでしょう。

葉やふきのとうも同様にアク抜きをしますが、葉はアクがさらに強いので水にさらす時間を長めにしてくださいね。

また、最初にカットするふきの長さは、鍋に入るギリギリの長さをおすすめします

あまりに細かく切りすぎてしまうと、最後に皮を剝く段階の作業数が増え、とても大変になってしまうからです。

ふきの下処理には、家庭にある一番大きい鍋かフライパンを使って作業するようにしましょう。

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ふきのおすすめ料理

ふきの下処理が完了したら、次はそのふきを使った料理を作ってみましょう。代表的なレシピをご紹介します。

つくだ煮

ふきを使った料理の一番代表的なものと言えば、やはりつくだ煮です。

ふきのつくだ煮、伽羅蕗(きゃらぶき)の作り方のご紹介です。

用意するものは

ふき、しょうゆ、砂糖、みりん、酒
  1. アク抜きをしたふき、調味料をすべて鍋に入れて煮込む
  2. 煮汁がなくなるまで煮詰めたら完成

あまりにも煮汁が多い場合には一旦ふきを取り出して、煮汁だけを煮詰めた後ふきを戻し入れます。

甘めが好きな方は砂糖はみりんを多めにするなど、お好みで分量を変えて作ってみてくださいね。

卵とじ

続いては甘辛いタレが卵に絡んでとてもおいしい、ふきの卵とじです。

ふき、卵、砂糖、酒、みりん、しょうゆ、一味唐辛子
  1. アク抜きをしたフキをフライパンで炒める
  2. 火が通ってきたら調味料をすべて入れ、蓋をして煮詰める
  3. 煮汁がなくなってきたら、溶き卵を入れる
  4. 菜箸でざっくり混ぜ合わせて一味唐辛子をふったら完成

ふきの苦みやクセが卵とじによってマイルドになり、食べやすいです。

きんぴらの卵とじ版と言った感じでおいしいのでぜひ作ってみてくださいね。

ふきご飯

最後はシャキシャキとしたふきの食感がおいしい炊き込みご飯です。

ふき、うるち米、もち米、油揚げ、麺つゆ
  1. アク抜きをしたふきと油揚げを小さくきざむ
  2. 米を洗って水と麺つゆを入れ、具材も加えて炊く

もち米が混ざっているのでおこわのような感じでもあります。冷めてもおいしいので、おにぎりにするのもおすすめですよ。

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まとめ

春の味覚の代表でもあるふきは、独特の香りと苦みが特徴的です。

この記事をまとめると

  • ふきには毒があるが、アク抜きで簡単に取り除ける
  • 市販されている水煮のふきはアク抜きが済んでいるので使いやすい

山菜の中でも特に人気のあるふき。生のふきは今の季節にしか味わえないものなので、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてくださいね。

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