鰻はスタミナ食として、古くから食べられてきた食材です。土用の丑の日に鰻を食べるという文化は未だに存在し、土用丑の日に鰻重を食べるという方は多いのではないでしょうか。
そんな鰻重ですが、鰻重の他にも似たような料理に鰻丼というものがあります。そこで気になるのが、鰻重と鰻丼に違いはあるのか?ということ。実はこの2つの違いは「器の種類」だけではないんです。ということで、今回の記事では下記のような内容で鰻重と鰻丼の違いについて解説をします。
- うな重とうな丼の違いとは?
- 異なる呼び方をする理由
- うな重と蒲焼きの違いは?
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目次
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うな重とうな丼の違いとは?
皆さんは「うな重」と「うな丼」どちらがお好きですか?一般的なイメージだとうな重のほうが高級なイメージがありますよね。しかし、うな重とうな丼の違いはを明確に知っている方は少ないのではないでしょうか。ここでは、うな重とうな丼の3つのちがいについて解説をします。
ウナギの量が違う
うな重とうな丼の1つ目の違いはご飯の上にのる「ウナギの量」にあります。一般的には、うな重のほうがうな丼よりもウナギの量が多く、値段もうな重のほうが高く設定されています。うな重のほうが値段が高いイメージをもたれている方も多いかと思いますが、これはウナギの量が関係しているのです。
ご飯の量が違う
うな重とうな丼の2つ目の違いは「ご飯の量」です。ウナギの量と同様に、うな重のほうがご飯の量も多い傾向にあります。しかし、うな丼の場合お店によっては、ご飯の量だけを増やすことができます。
使う器が違う
うな重とうな丼の3つ目の違いは「使う器」です。この違いが一般的に言われているうな丼とうな重の一番の大きな違いです。うな丼は丼を使い、うな重は重箱が使われます。
また、うな重に使われる重箱は、お店によって素材、柄、サイズが違い鰻屋さんごとにこだわりの詰まった重箱が使われます。うな丼はうな重よりもリーズナブルなお店で提供されており、大手牛丼チェーン店などでも丑の日にはうな丼が販売されています。
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異なる呼び方をする理由
上記では、うな丼とうな重の違いについて解説をしました。では、うな重とうな丼はなぜ異なる呼び方をするのでしょうか?ここでは、うな重とうな丼が異なる呼び方をする理由について解説します。
江戸時代ではうな丼のみ
うな丼が誕生したのは江戸時代後期で、かつては丼を使って店内で提供されていました。当時のうな丼も現在のうな丼と同様に、鰻の蒲焼きに醤油ダレをつけたものを白米の上にのせて食べられていました。
明治時代にうな重が誕生
うな重が誕生したのは明治時代と言われています。うな丼を、温かいままお客さんに「出前」を届けれるように「重箱」が使われたのがうな重の始まりだと言われています。当時のうな重は、上と下の段にお湯を挟めるように設計されており、真ん中に挟んでいるウナギをホカホカの状態で届けるように開発されたそうです。
その後、うな重は見た目にも高級感があるため多くの鰻屋さんが店内でも提供するようになりました。
しかし、丼よりも大きいうな重に同じ量のウナギを入れると見た目がスカスカになるという問題が生まれました。それを解決するために、うな重はうな丼よりも多くのウナギを入れて値段を高めに設定したと言われています。
当時の考えが現在でも受け継がれており、うな重はうな丼よりも高級食品として扱われているのです。
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うな重と蒲焼の違いは?
うな重に似た食べ物はうな丼の他にも「蒲焼き」があります。では、うな重と蒲焼きには違いがあるのでしょうか?ここでは、うな重と蒲焼きの違いについてご紹介します。
蒲焼きとは?
蒲焼きという調理方法が考案されたのは、うな丼が考案された時代と同じ「江戸時代」です。当時はウナギのぶつ切りを串にさして焼いており、この焼く様子が蒲(がま)の穂に似ていることから「がま焼き→蒲焼き」に変化していきました。
現在では、ウナギや穴子などの細長い魚などを開いて串を打ち、タレを塗りながら照り焼きにする調理方法を「蒲焼き」と呼んでいます。
また、蒲焼きには「関西風」と「関東風」の2つのタイプが存在します。関東風は素焼き(白焼き)にした後、蒸してからタレをつけて再度焼きます。一方で関西風は、腹開にし、蒸さずにタレをつけて焼きます。
重箱に入っているかどうか
蒲焼きという調理方法で焼かれたウナギは、必ずしも重箱が使われるわけではありません。蒲焼きで焼かれたウナギは、うな重に使われたりうな丼に使われたりと多種多様です。
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まとめ
今回の記事では「鰻重と鰻丼の違いとは?異なる呼び方をする理由は?蒲焼との違いも紹介!」について解説をしました。
最後にもう一度、本記事の要点を振り返っておきましょう。
この記事をまとめると
- うな重とうな丼の違いは「ウナギの量・ご飯の量・器の違い」の3つある
- うな重は重箱が使わるのに対し、うな丼は丼が使われる
- うな丼は江戸時代に誕生し、かつてはうな丼しか存在しなかった
- うな重は明治時代に誕生し、出前の際にホカホカな状態をキープするために開発された
いかがでしたでしょうか?普段何気なく食べているうな重やうな丼も、誕生の背景や違いについて知ることでさらにうな丼やうな重を食べるのが楽しくなりますよ!
今後、うな重やうな丼を食べる際は、ぜひ本記事でご紹介をした違いを思い出しながら食べてみて下さい。