食べ物や飲み物がの飲み込みにくくなった時に使うのが「とろみ剤」です。加齢や病気で飲み込む力が弱まったらとろみ剤で飲みやすくします。
とろみ調整剤を使ったからと言って、とろみがつくわけではなくダマになってしまうことも多いです。そこで、今回は
- とろみ剤とはどんなもの?
- とろみ剤がダマにならない方法
- とろみ剤は他の食品で代用できる?
についてご紹介します。
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目次
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とろみ剤とはどんなもの?
とろみ剤はどんな時に使用するか知っていますか?イメージ的には中華料理の「あんかけ」に近いトロトロした状態にするものです。
とろみ剤の特徴や味、使い方についてご紹介します。
特徴
とろみ剤は加齢や病気などで食べ物が飲み込みにくくなった方の食事に使います。とろみがつくことで食べ物がまとまり飲み込みやすくなります。
とろみ剤は加熱しなくても短時間でとろみがつき、使用量が決まっているので使いやすいのが特徴です。
どんな味?まずい?美味しい?
とろみ剤には種類があります。
- デンプン系
- グアガム系
- キサンタンガム系
それぞれに特徴があり、デンプン系のとろみ剤はにおいが変わることがあります。食事に混ぜるものなので無味無臭のとろみ剤を選びましょう。
キサンタンガム系は無味無臭なので、食事の味も臭いも変わらず使いやすいです。
使い方
とろみ剤は使用する量が決められています。また、とろみ剤の量はどの程度のとろみが必要かで変わるので医療従事者に確認しましょう。
- 飲み物に後から、とろみ剤を入れる
- 先に乾いたコップの中に、とろみ剤を入れる
どちらの方法でもOKです。決められた量の飲み物、とろみ剤を入れたらスプーンや小さな泡だて器で良くかき混ぜます。
よく混ぜることで、2~3分後にはとろみが安定します。とろみ剤を入れて直ぐにとろみがつく訳ではないので注意して下さい。
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とろみ剤がダマにならない方法
とろみ剤はダマになってしまいことが多いです。しっかり混ぜているはずなのに?と思っている方も多いでしょう。
ダマにならない方法をご紹介します。
正しい量を守る
飲む人にあった「とろみ」にする必要があります。とろみの強さは3段階あります。
- 薄いとろみ
- 中間のとろみ
- 濃いとろみ
量が少なければとろみがつかないですし、多ければ口や喉に張り付き逆に飲みにくくなってしまいます。
使用するとろみ剤に書かれている量を守って使いましょう。また、とろみ剤の中には途中で追加するとダマになるものもあります。
熱すぎる食品は少し冷ます
とろみ剤は熱すぎる食品に使う場合、冷たい食品と比べると、とろみの具合が緩くなることがあります。
とろみが緩いからといって追加してしまうとダマになったり、とろみが強くなって飲みにくくなってしまいます。
熱い食品は少し冷ましてからとろみをつけるようにしましょう。
混ぜながら加える
とろみ剤は飲み物などを混ぜながら加えるとダマになってしまうことがあります。飲み物にとろみ剤を入れたら直ぐにかき混ぜましょう。
- 様子を見ながらゆっくりかき混ぜる
- 飲み物をゆっくり入れてから、とろみ剤を入れる
この方法だとダマになる可能性が高いです。早く混ぜた方がとろみはつきやすくダマになりません。
二度混ぜする
とろみ剤はとろみがつきにくい飲み物があります。
- 牛乳
- オレンジジュース
とろみ剤を入れてもとろみがつかないので2倍入れて失敗したという話もききます。とろみがつきにくい飲み物は二度混ぜすることでとろみが安定します。
- とろみ剤を入れて30回以上かき混ぜる
- 5~10分程度、放置する
- 全体的に勢いよく、もう一度30回以上かき混ぜる
牛乳やオレンジューズはとろみがつかない訳じゃなく、とろみのつく時間がかかるだけなので少し時間をあけてかき混ぜるととろみが安定します。
二度混ぜすると均一なとろみを作ることができるのでダマになりにくいです。
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とろみ剤は他の食品で代用できる?
とろみ剤はどこにでも売っている訳ではなく、値段も高いです。他の食品で代用できると便利ですが、代用は可能でしょうか?
代用できる食品をご紹介します。
片栗粉
片栗粉は、じゃがいもから出来たでんぷん質の粉です。加熱することで糊状になりとろみがつきます。
加熱が必要な食材なら片栗粉でとろみをつけることができるので代用はできると思います。ですが、冷めてしまえばとろみはなくなります。
また、片栗粉は唾液アミラーゼにより分解されてしまう性質があります。食べ進めていくと、とろみが分解されてサラサラになってしまいます。
食事の時間が長くかかる場合などは冷めたら、とろみがなくなるのでおすすめはできません。
えのき
えのきもとろみが付く食材で料理に活用することができます。
- えのきは切り株を取り除き、ざく切りにする
- 鍋にえのきと水を入れて、クタクタになるまで煮る
- 最後にブレンダーにかける
形が残っているとむせる原因になるので形がなくなるまでブレンダーにかけます。飲み物などに入れることはできませんが、ポタージュや煮物、スープなどに使えばとろみがでます。
コーンスターチ
コーンスターチはとうもろこしが原料です。熱した液体に入れるととろみが付きます。冷めてもとろみの粘度はそのままです。
溶かすと白色になるので、色がついているスープやカスタードに向いています。
くず粉
くず粉も片栗粉やコーンスターチのように加熱しないととろみがでません。片栗粉よりもとろみは低めです。
くず粉は安定したとろみがつきますが、特徴としては冷えると固まります。
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まとめ
「とろみ剤がダマにならない5つの方法、ない時代の代用品は?」についてご紹介しました。
この記事をまとめると
- とろみ剤は食品を飲み込みにくい人のために「とろみ」をつけるもの
- 「正しい量を守る」「熱いものは少し冷ましてから」「とろみ剤は入れたら直ぐにかき混ぜる」「二度混ぜする」ことでダマになりにくい
- 「片栗粉」「えのき」「コーンスターチ」「くず粉」で代用できる
とろみ剤は入れれば綺麗にとろみがつくわけではありません。ダマができると上手くとろみがつかないのでダマにならないコツを実践してみまよう。
とろみ剤は冷たい飲み物にも使えます。もちろん料理にも使えるのでとろみをつけたい時には活用しましょう。