鶏レバーは食中毒を引き起こす可能性が高い!?カンピロバクター食中毒とは?

様々な場所で鶏肉の刺身、鶏わさなど生の鶏肉を提供している飲食店をみるようになりましたよね。どれも美味しいのですが、やはり気になるのは食中毒の危険性があるのではないかという点です。今回は鶏レバーについて食中毒の危険性があるのかを解説していきます。

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鶏肉に潜む食中毒菌!

カンピロバクターって?

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2019年は東京都だけで食中毒が119件も発生したことがわかりました。このうち36件が「カンピロバクター」によるものだとわかっています。そのほかに多いのは「アニサキス」「ノロウイルス」「O157」です。

アニサキスとは?
アニサキスは魚介類に寄生する寄生虫と呼ばれるものの一種です。約15ミリ程度のの白い糸状の体を持ちます。近年、芸能人たちがアニサキス被害にあったことを公表してから様々なニュースなどで取り上げられるようになり、日本中で認知されるようになりました。アニサキスは、オキアミというプランクトンの一種を食した魚介類に寄生します。その寄生された魚介類を食べた人間にも感染し悪さをします。軽い腹痛を伴うケースから、激痛、腸閉塞(腸が詰まってしまい、食物が移動できなくなる事)に至るケースなど、症状は様々です。アニサキスはヒトの体内に入ると約1週間で死んでしまいますので、全くの無症状で済むこともあります。通常の治療として「内視鏡による除去」を行います。除去するとすぐに、症状は治まります。除去が難しい場合も、薬で症状を抑えることが可能になっています。

アニサキス症って?
アニサキスが寄生して引き起こされる症状の総称をアニサキス症と言います。アニサキスが寄生する場所で胃アニサキス症や腸アニサキス症、消火器外アニサキス症など名前が異なります。胃アニサキス症は、アニサキスが口から体内に入り、胃の壁に突き刺さることで発症します。アニサキスが寄生して3~4時間後に、上腹部痛、吐き気、嘔吐などの症状が現れるといわれており、これらの症状は、胃の壁にアニサキスが突き刺さったことによる直接の痛みではなく、胃壁とアニサキスに対するアレルギー反応なのです。治療はアニサキスの除去が有効といわれています。腸アニサキス症は、アニサキスが口から体内に入り腸に食いつくことで発症します。胃アニサキス症よりも奥に寄生している状態なので、治療がしにくく厄介です。腸に寄生してから十数時間~数日後に、強い下腹部痛、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が現れるといわれています。ごくまれに腸閉塞や腸穿孔(腸に穴が開く)に至るケースも見られ、入院加療が必要となる場合があります。

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カンピロバクター食中毒の発生原因

引用:愛知県衛生研究所

カンピロバクターによる食中毒は生の鶏肉や加熱不十分の鶏肉料理(鶏肉の刺身、鶏のlレバーなど)が多いです。焼肉やバーベキューでの加熱不十分というケースもあります。直接生肉を食べなくても、生の鶏肉を触った箸や手にカンピロバクターが付着することで、どこかのタイミングで口に入って食中毒を引き起こすケースもあります。

鶏レバーは高確率でカンピロバクターに汚染されていますので、他の部位よりもさらに気を付けて加熱調理することが大事です。覚えておきましょう。

カンピロバクターの特徴

カンピロバクターは家畜の消化管によくいる「常在菌」の一つです。食肉処理後の鶏肉には高確率でカンピロバクターが潜んでいることがわかっています。カンピロバクターは恐ろしいことに「少数の菌だけで食中毒を引き起こせる」ほど増殖力が強いのです。

症状

下痢・腹痛

食中毒の症状として以下のものがあります。

  • 下痢
  • 腹痛
  • 発熱
  • ギランバレー症候群(手足のしびれや麻痺が生じる)

カンピロバクターはお腹の中で増えるので、症状が出るまでに2~7日の潜伏期間があります。

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鶏肉の扱いには細心の注意を

下痢・腹痛

私たちの身近にある鶏肉には高確率でカンピロバクターが潜んでいます。なので時期に関係なく、鶏肉はしっかり加熱調理をしてから食べるようにしましょう。間違っても自身で判断して生肉を食べることのないようにしてくださいね。

注意するべきこと

  • 肉やレバーは十分に火を通して食べよう
  • 鶏肉を生で食べるのはやめよう
  • 生肉を触った手や箸、まな板はかならず洗浄しよう

食中毒かな?と思ったら
「食中毒かな」と思ったら、脱水症状を起こさないように水分補給をすること、吐き気や嘔吐がある場合は吐きやすいように横向きに寝かせることが大事。仰向けではなく横向きに寝かせるのは、吐いたものがのどに詰まるのを防ぐためです。特に、乳幼児や高齢者の場合、吐いたものが口の中にあれば、薄いビニール手袋などをしてかきだしてあげましょう。下痢が続いた場合、下痢止めの薬を飲みたくなるかもしれませんが、自己判断で市販薬を使うのはおすすめできません。食中毒の原因である細菌やウイルスが体外に出るのを邪魔し、症状を悪化させてしまうことがあるからです。同様に、市販の解熱鎮痛剤なども使わないほうがいいでしょう。ただし、下痢が1日10回も続く、血便がある、あるいは、激しい嘔吐や呼吸困難、意識障害などの重い症状がみられる場合は、医療機関を受診してください。※全日本病院協会HPより

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まとめ

この記事をまとめると

  • 鶏レバーには高確率でカンピロバクターが潜んでいる!
  • 鶏の生肉は食べないようにしよう!
  • 生肉を触れた手やまな板、箸にも注意しよう!

このように食材についての幅広い知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方はぜひご覧になってくださいね!

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