ほろ苦さと甘さを両方一度に楽しむことが出来るティラミスは、特に大人に人気の洋菓子の一つです。しかし、いくら美味しいティラミスであっても適切な保存方法を守らないと食中毒が発生しまうこともあるのです。
- 過去にティラミスで起きた食中毒事故について
- 腐敗したティラミスの特徴
- 古いケーキは食中毒になりやすい?
今回は、こちらについて詳しく解説します。
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目次
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ティラミスで食中毒に?
2006年7月、大阪で発生したサルモネラ菌による食中毒事件が発生しました。
事件内容:調理されたティラミス生地を使用して製造された洋菓子を喫食した279名中80名に下痢・発熱・腹痛などの症状が認められた。
この大規模な食中毒事故の発生原因と症状は、以下の通りです。
原因
殺菌液卵と思い込んで未殺菌液卵を使用した
ショートケーキなどと違い、ティラミスは製造工程で加熱を行わないで作る生菓子です。また、原材料に卵やチーズなどの乳製品を多く使用します。
汚染された卵に付着していることの多いサルモネラ菌は、熱に弱い特性を持っているため通常の焼き菓子であれば焼成の段階で死滅させることが可能です。
しかし、卵を加熱せずに使用するティラミスにおいては、付着していたサルモネラ菌を加熱により死滅されることが出来ないため喫食により食中毒が発生してしまったものと思われます。
液卵は製造段階で殺菌することが可能で、本来加熱工程のないティラミスなどの生菓子には殺菌済の液卵を使用することが鉄則です。
調理器具からの二次汚染
人の手指には汚れが発生しやすいため、調理を行う前にしっかりと手洗いを行う必要があります。
特に爪の間や指の先には汚れが蓄積しやすいため手指の細菌が調理器具を介して加熱工程のないティラミス生地を汚染してしまった場合、細菌は爆発的に増殖して食中毒の発生原因となります。
調理器具からの二次汚染は、食品工場だけでなく家庭でティラミスを作る場合であっても同様のリスクがあります。しっかりと手洗いを行うだけでなく、汚れが蓄積しないように日頃から爪を短く切っておくことも非常に重要なポイントです。
症状
サルモネラ菌による食中毒の主な症状は以下の通りです。
- 吐き気
- 下腹部の痛み
- 微熱(38℃前後)
- 下痢
など
サルモネラ菌による食中毒は、重症化すると死亡する恐れもあるため注意が必要です。
ティラミスの消費期限は?
市販されているティラミスは生菓子ということもあり、消費期限は非常に短くなっています。保存温度をしっかりと守ったうえで、必ず製造日当日中に食べることを守りましょう。
お店で購入した場合は、必ず消費期限を記載したシールが貼られているはずですので、その期限をしっかりと守るようにしましょう。
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ティラミスが腐ったらどうなる?
見た目
腐敗が進行したティラミスの特徴は、クリーム生地の色が黄色く変色したり表面にフワフワとした綿毛のようなカビが生えることが多くなっています。
尚、カビが生えてしまった場合にカビだけを取り除いたとしても目に見えないカビの菌糸がティラミス全体に広がっている恐れがありますので必ず廃棄するように心掛けましょう。
味
食べたときに甘さではなく、酸っぱさを感じた場合は腐敗が進んでいると判断しても良いでしょう。
食べ続けると食中毒の発生に繋がる恐れもあるため、すぐに廃棄しましょう。
臭い
食べる前にティラミスから腐敗したような強い臭いや発酵臭がした場合は、ティラミスが腐敗していることのサインです。
ティラミスが腐っているかどうかを確認するには、外観と臭いに異常がないことをしっかりと確認することが非常に大切になります。
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古いケーキは食中毒になる?
卵や乳製品に注意
ケーキに使用される卵や乳製品は、スポンジなど火を通すものならばある程度日持ちさせることが出来ます。
しかし、生クリームなどの火を通さない材料については、温度変化によって非常に傷みやすいため注意が必要です。
ケーキを買うときに持ち帰り用として保冷剤を入れてくれるのは、移動時のわずかな温度変化であってもケーキにとっては腐敗に繋がってしまう恐れがあるためなのです。
ケーキの消費期限は?
市販のケーキを購入すると必ず「消費期限」を記載したシールを貼ってくれます。この消費期限に書かれた時間を必ず守って食べるようにしましょう。
消費期限を経過したケーキは著しく品質が劣化するため、厳重に注意が必要です。
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まとめ
この記事をまとめると
- 過去、ティラミスから大規模な食中毒事故が発生したことがある
- 原因は未殺菌の液卵を使用したことと、調理器具からの二次汚染が疑われた
- ティラミスには加熱しない生菓子のため、品質劣化が起こりやすいケーキ
- 腐敗しているかどうかを判断するためには、外観と臭いに異常がないことを確認する
- 消費期限を超えたケーキは食べずに廃棄することを心掛ける
いかがだったでしょうか。頑張った自分へのご褒美として購入したティラミスで、食中毒を起こしてしまっては元も子もありません。
消費期限を過ぎてしまった場合は、勿体ないという気持ちを抑えて廃棄する勇気も時には必要になりますよ。
この記事が皆さんの参考に幸いです。
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