土用の丑の日に食べる定番と言えば、やっぱりうなぎ。スーパーなどで手ごろな価格で手に入るものは、どうしても養殖ものになってしまいますよね。
一度は天然うなぎが食べてみたい…。そう考える人も多いのではないでしょうか。でも、実は天然だからと言っても必ずしも美味しいとは限らないのです。
- 天然うなぎはどんな特徴がある?
- 天然うなぎは美味しい?美味しくない?
- 天然うなぎの臭みを取る方法
今回は、こちらについて詳しく解説します。
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目次
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天然うなぎの特徴は?
特徴
まずは、天然うなぎの特徴について解説していきます。
天然うなぎは、その名の通り自然の中で生まれ成長してきたうなぎのことを指すため、生まれ育った環境の影響を強く受けるという特徴があります。
関東の利根川で漁獲された天然うなぎが特に良質と言われていますが、その理由は利根川自体の環境がとても素晴らしいからと言っても良いでしょう。
そのため、お腹が石などで擦れやすく繰り返された摩擦によって黄色く変化していることが多いのです。
旬の時期
天然うなぎに脂が最ものりやすい旬の時期は、実は毎年秋から冬にかけてだということをご存じでしょうか。
うなぎの旬と聞くと多くの人が夏を思い浮かべるのが多いのは、江戸時代の発明家である平賀源内による影響です。
これは、夏の暑い時期にうなぎが全く売れずに困っていたうなぎ屋さんを見かねた平賀源内が、「本日、土用丑の日」と盛大にうなぎ屋の軒先に宣伝をしたことが由来と言われています。
天然うなぎは10月から12月にかけて冬を越すために脂をしっかり貯える必要があります。そのため、天然うなぎに脂が最も乗りやすい旬の時期は、秋から冬にかけてになるのです。
生産地
日本で食べることの出来るうなぎとしては、養殖・天然問わず二ホンウナギという品種が最も有名です。
その中でも、天然の二ホンウナギの多くが青森県東北町に位置する小川原湖で漁獲されることで知られています。
しかし、現在の天然うなぎの漁獲量はピーク時のなんと1%にまで減少してしまっており、それと比例して天然うなぎを食べることの出来るお店も同様に減少傾向にあります。
値段
数が減少傾向にあるうなぎは、希少価値から値段もうなぎ昇りになっています。通販で購入出来る天然うなぎは、1万円を超えるものも珍しくありません。
お店で味わうことの出来るうな重などのメニューにおいても、養殖うなぎと天然うなぎを使用したものでは1000円以上の差があります。
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天然うなぎはまずいって本当?
自然の中で長い年月をかけて育てられた天然うなぎは、一定の環境下で育てられる養殖うなぎと大きく異なり、一匹一匹大きく個体差が生じます。
天然うなぎの個体差は主に味に現れるため、必ずしも天然うなぎが美味しいとは限らないのです。
どんな味?
天然うなぎの味は、先程解説した通り生育した環境に大きく左右されます。一般的には、天然うなぎには養殖うなぎのような余分な脂が少なく、さっぱりとした味わいと感じる人が多いです。
臭み
渓流などに生息する天然うなぎは、臭いにも個体差があり独特の泥臭さを感じる場合が多いです。その反面、清流などとても綺麗な場所に生息するうなぎには泥臭さなどは全くありません。
また、うなぎの体を覆っているぬめりも臭みの原因の一つです。
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天然うなぎの臭み取り
せっかく手に入れた天然うなぎ、大切なのは食べる前に臭みをしっかりと取り除くことです。ここでは、天然うなぎの臭み取りの方法を解説します。
お湯にくぐらせる
- 買ってきたうなぎをパックから出してザルに乗せる
- うなぎを、沸かしたお湯の中に素早くくぐらせる
- キッチンペーパーなどでうなぎの水気をしっかりと拭き取る
- フライパンでうなぎの皮目側を1分間、身側を30秒焼き上げる
さっと熱湯にうなぎをくぐらせることで、うなぎの皮に含まれるぬめりを溶かすことが出来るため身を柔らかくするだけでなく臭みを取ることが出来ますよ。
酒蒸しにする
- アルミホイルにうなぎの身を乗せる
- 酒大さじ3杯をうなぎにふりかけてアルミホイル全体で包み込む
- うなぎをグリルに入れ、約3分ほど焼いたらひっくり返す
- うなぎの身にタレを掛ける
- アルミホイルを被せずに1分間再びグリルで加熱する
うなぎを酒蒸しにすることで、臭みを取るだけでなく身をふわふわと柔らかくすることが出来ます。
緑茶で煮る
- フライパンに緑茶を入れて沸騰するまで火を入れる
- フライパンに半身のうなぎを入れて強火で3分ほど煮る
- そっとうなぎを取り出しキッチンペーパーで水分を拭き取る
- 別のフライパンを用意し、魚焼き用のホイルを敷きうなぎの皮目側を3分程度焼く
緑茶で一度うなぎを煮ることで、緑茶に含まれるカテキンがうなぎの臭みを取り除くことが期待できます。
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まとめ
この記事をまとめると
- 天然うなぎは、希少価値が高いものの生育した環境の影響を強く受けるため必ずしも美味しいとは限らない
- 濁流に生息していた天然うなぎは独特の泥臭さを持っている場合があり、うなぎのぬめり自体にも臭み成分が含まれている
- うなぎを食べるときは、事前に臭み取りをしっかりと行うことで更に美味しく食べることが出来る
いかがだったでしょうか。
現在は、養殖うなぎのブランドも確立されてきており、もはや天然うなぎと養殖うなぎの間に差は殆どないと言っても過言ではありません。
今回解説した臭み取りの方法を行えば、天然・養殖問わずよりうなぎを美味しく食べることが出来ますよ。
この記事が、みなさんの参考になれば幸いです。
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