醤油にも種類はたくさんあり、地域によっても使われる醤油が異なります。「たまり醤油」は一般的な醤油とは大きく異なる醤油であり、上手に使うことで料理の幅を広げることが可能です。
この記事ではたまり醤油について紹介します。
- たまり醤油の特徴と他の醤油との違い
- たまり醤油を他の醤油で代用できるのか
- たまり醤油で料理上手!おいしい使い方
他の醤油とたまり醤油を使い分け、料理の幅を広げませんか?
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目次
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たまり醤油の特徴
たまり醤油は他の醤油と異なり、色が濃く何となく使い方が難しいと思っていませんか?
たまり醤油は東海3県(三重県・愛知県・岐阜県)や九州地方で使われる醤油で、馴染みのない人も多いかもしれません。どのような醤油なのか知ることで、難しさを感じなくなります。
原材料
醤油の基本となる原材料は「大豆・小麦・食塩」です。
一般的な醤油は大豆を蒸し、小麦を炒る、大豆・小麦、食塩と麹を混ぜた「もろみ」を仕込み、発酵・熟成させます。熟成したもろみから醤油を絞り、火入れや濾過をさせて完成です。
たまり醤油の場合には、原材料のほとんどが大豆であり、小麦はほんの少し、塩分も他の醤油に比べて少なめです。
原材料の蒸した大豆に麹を加えて味噌玉を作り、1年以上もの長い間発酵熟成をさせます。
熟成工程の間に味噌玉から染みだすもろみ液(もろみ・味噌玉)を何度も味噌玉にかけ戻しをしながら熟成を進めて作られていきます。
味・風味・色
たまり醤油はその工程内容からも分かるように、何度もなんども味噌玉にたまりを掛けていくことで、色が濃く仕上がります。
とろみが強く、風味も濃く、独特な香りがあるのが特徴です。
見た目の色は濃いですが、実際には濃口しょうゆよりも塩分が薄いので、塩分を気にする人にはぴったりなのがたまり醤油となります。
色合いとしては濃口しょうゆと同様な使い方ができます。
料理に深いコクが出る
とろみが強く風味も濃いたまり醤油を料理に使うことで、深いコクが生まれます。
原材料が大豆のみ(小麦を使用する場合もありますが、ほとんど使いません)で、大豆の風味が強いので、まろやかな味わいでもあります。
醤油、さしみ醤油の違い
たまり醤油は、普通の醤油(濃口・薄口)・さしみ醤油と一番異なる部分は「色」が一番わかりやすいと思います。
色の濃い順は
たまり→再仕込→濃口→薄口→白
塩分濃度の高い順は
薄口→白→濃口→再仕込→たまり
になります。
再仕込とたまり醤油の濃度はほぼ変わりませんが変わりませんが、色が濃いから塩分濃度が高いというわけではありません。
さしみ醤油は、通常の醤油ではなく、醤油に出汁などを加えているので加工品となり、他の醤油とは区別されます。
たまり醤油の代用品!
地域によってはたまり醤油が売っていなかったり、たくさんの量を使わないけど、たまり醤油を使いたいと思うこともあるかもしれません。
たまり醤油の代用品はあるのでしょうか?
濃口醤油
たまり醤油の代用品には、ぜひ濃口醤油を使って下さい。
濃口醤油をたまり醤油の代わりに使うことができます。
とろみなどはありませんが、たまり醤油と同じように便利に使うことが可能です。
濃口醤油にみりんや砂糖を加える
もし、たまり醤油のようなコクや甘味を再現したい場合は、濃口醬油にザラメを加えると良いです。
醤油2:みりん1:ザラメ0.5の割合で合わせて、ザラメが溶けて沸騰しない程度に加熱します。
ザラメがない時には、きび砂糖や三温糖でも構いません。
甘さはお好みで調節しても問題はありませんが、みりんのアルコール分が完全に飛ばない状態なので、煮物や炒め物など、加熱調理をするものに使いましょう。
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使い方
たまり醤油を使ったレシピをご紹介します。
通常濃口・薄口醤油を使うところ、たまり醤油にすることで甘さやコクが生まれ、いつもと違う料理に生まれ変わります。
魚の煮つけ
材料
- 赤魚4切れ
- 水 110ml
- 酒 大さじ5
- 砂糖 大さじ4
- 〇生姜 20g
- 〇たまり醤油 大さじ5
- 〇みりん 大さじ3
- サラダ油 小さじ1
作り方
- 小鍋に湯を沸かし(沸騰する直前)、魚にかける、直ぐに冷水にとり、水気を拭き取る
- 魚が重ならない程度の鍋に魚と水をを加えて加熱する
煮立ったら を皮目を上にして加え、落し蓋をして、強めの火加減で2分煮る - 〇を加えて、再び落し蓋をして3分煮る
- 蓋を外し、油を加えて火を強め、煮汁を掛けながら、3分程煮詰める
漬け丼
材料
- マグロ刺身・・・400g
<漬けダレ> - 〇酒・・・大さじ3
- 〇みりん・・・大さじ3
- 〇たまり醤油・・・大さじ3
- 昆布茶・・・小さじ1/2程度
作り方
- 鍋に酒、みりん、たまり醤油を入れ火にかけ、沸騰させる
(アルコール分が飛び、全体が濃厚なとろみがつきます) - 仕上げに昆布茶を加えるとさらにおいしくなります
- 切ったマグロのさしみをバッドなどに並べて、アツアツの漬けタレを注ぎます
- お好きな味加減になるまで漬けて、アツアツのご飯の上に並べれば完成
チャーハン
材料
- ごはん 170g
- 油 適量
- お好きな具材 適量
- たまり醤油 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 鶏ガラ顆粒 小さじ½
- 塩コショウ・味の素 少々
作り方
- 具を細かめに刻んでおきます(具材の記載はしておりませんので、お好きなチャーハンの具材をご用意ください)
- たまり醤油・みりん・鶏ガラ顆粒をまぜ、合わせ調味料にしておきます
- ご飯は冷や飯ならレンジで温め、卵は溶いておくと手際よく出来ます
- 油をひいたフライパンでご飯を炒めます(中火)
- ご飯がほぐれたら卵を入れ、ご飯ごと手早く混ぜて炒めて下さい
- 卵に火が通ったら、具を加え、塩胡椒・味の素を加え軽く炒めます
- 仕上げに合わせ調味料を加え、さらに炒めて味を絡ませます
めんつゆ
材料(5:1:1の割合)
- 濃口醤油 1200cc
- たまり醤油 225cc
- 氷砂糖 250g
作り方
- 濃口醤油と氷砂糖を鍋に入れ、火にかける
- 氷砂糖が溶けたら、火を止め、たまり醤油を入れる
- 冷まして、保存容器に入れ、1週間寝かせる
マヨネーズを加えてドレッシングに
材料
- マヨネーズ 大さじ4
- たまり醤油 大さじ1
- 白ごま 適量
作り方
- ボウルに、すべての材料を入れて混ぜ合わせる
- お好きなサラダにかけて食べる
まとめ
たまり醤油、そしてたまり醤油を使った料理のレシピを紹介しました。
この記事をまとめると
- たまり醤油は大豆のみ(小麦・塩は少量)で作られるため、大豆に味わいが深くまろやかでとろみがある醤油
- たまり醤油の代用は濃口醤油でできる
- 煮魚、漬け丼、ドレッシングなどたまり醤油が使える幅は広い
地域によってはなかなか見かけることがないたまり醤油ですが、濃口醤油で代用することも可能です。コクがあるまろやかな味を、ぜひ一度お試しください。