『食べ合わせ』という言葉を聞いたことがありますか?食材にはそれぞれにいろいろな栄養素が含まれていて、その栄養素の組み合わせによっては吸収率を下げたり、上げたりします。また、胃腸に負担のかかる食べ合わせもあります。卵は栄養価が高く優秀な食材です。その卵の栄養をしっかりと吸収するためには食べ合わせが良いものと一緒に食べなくてはいけません。そこで、今回は
- 食べ合わせとは?
- 卵と食べ合わせの悪い食品は?
- 卵と食べ合わせの良い食品は?
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目次
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食べ合わせとは?
1回の食事ではさまざま食材を同時に食べます。主食、副食、主菜、副菜などを組み合わせるのがバランスが良いとされていますが、使われている食材によっては体に悪い影響があると言われています。しかし、昔から言われている『うなぎと梅干し』『天ぷらとスイカ』のようなものは科学的な根拠はなく、冷蔵や輸送の技術、賞味期限の概念などがなかったことや、贅沢への戒めとして生まれたものが多いようです。
最近は、科学的な根拠の元で吸収率を下げる栄養素の組み合わせや、胃腸に負担をかける可能性がある組み合わせがわかってきています。しかし、影響を及ぼすほどの量を食べるのはあまり現実的ではないため、そこまで気にする必要はないようです。
ただ健康思考の方や、より効率的に栄養を摂取したいという方は食べ合わせを知っているとメリットになることが多いと思うので知っておいて損はありません。
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食べるものの組み合わせによって良い悪いがある
昔は『食べ合わせ』といえば一緒に食べると胃腸に負担がかかるもののことを言っていましたが、最近は一緒に食べると栄養の効果が高くなったり、体に良い効果があるものを『食べ合わせが良い』と言います。食べ合わせの良し悪しは、相乗効果で栄養効果を最大限に引き出せたり、食材の栄養を相殺してしまうことで判断します。
ビタミンCと組み合わせが悪い栄養素
ビタミンCは美容と健康に効果的な栄養素です。意識して摂っている人も多いでしょう。ビタミンCを摂りたい時に注意したいのが、 ビタミンCを壊して吸収率を下げてしまう「アスコルビン酸酸化酵素」 です。アスコルビン酸酸化酵素はきゅうりやにんじんに多く含まれています。
しかし酵素は熱や酸に弱いため、火を通したり、塩でもんだり、レモンや酢、ドレッシングをかけることで働きが弱まります。ビタミンCを摂りたい時には生のきゅうりではなく、酵素を弱めてから食べるようにすれば問題ありません。
カルシウムと組み合わせ悪い栄養素
カルシウムは骨や歯の健康だけでなく、神経や筋肉の機能を助ける効果もあります。米ぬかや玄米に含まれる フィチン酸 や、ほうれん草やタケノコに含まれる シュウ酸 はカルシウムの吸収を下げます。また、コーヒーに含まれるカフェインや、インスタント食品、ハム、ソーセージに含まれるリンはカルシウムの排出を促します。
鉄分と組み合わせが悪い栄養素
貧血の予防には鉄分の摂取が重要です。鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が吸収率が良いとされていますが、日本人が食品から摂る鉄分は非ヘム鉄の方が多いそうです。非ヘム鉄の吸収を下げてしまうのが カフェインやカルシウム、タンニン、リン です。鉄分を効率的に摂取したいときには、食事のときには濃いお茶や牛乳は避け、時間を置いて飲むようにしましょう。
知らないと危険な食べ合わせの例
知らないと危険な食べ合わせの例をご紹介します。
紅茶×レモン
ポストハーベスト農薬が使われているレモンを皮ごと紅茶に浮かべて飲むと、農薬とカフェインが反応して発がん性物質が生じると言われています。国産のレモンを使ったり、皮を剥いて使えば問題ありません。
ハム×ジャム
発色剤としてハムに使われる亜硝酸ナトリウムと、ジャムの保存料として使われるソルビン酸は組み合わせることで発がん性物質が生じると言われています。
ほうれん草×ベーコン
ほうれん草とベーコンの炒め物は定番のメニューですが、ベーコンの発色剤として使われる亜硝酸ナトリウムとほうれん草のショウ酸が反応すると発がん性物質が発症すると言われています。また、ほうれん草は鉄分を多く含む食材ですが、ベーコンにはリンが含まれるため、鉄分の吸収も阻害します。
意外と知らない良い食べ合わせの例
食べ合わせの良い例をご紹介します。
揚げ物×キャベツ
トンカツやコロッケ、唐揚げなどの揚げ物は、キャベツと食べるのがおすすめです。キャベツにはビタミンUが含まれていているので胃腸を保護する働きがあり、脂っこい料理による胃もたれを防いでくれます。
ほうれん草×ゴマ
ほうれん草に含まれるビタミンCと、ゴマに含まれるビタミンEは合わさることで、相乗効果をもたらし抗酸化作用を高めます。
豚肉×玉ねぎ
豚肉に含まれるビタミンB1は疲労回復効果があります。このビタミンB1がタマネギに含まれる硫化アリルから変化したアリシンと結びつくと、より効果を高めます。
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卵と食べ合わせが悪い食品は?
卵は栄養価が高くいろいろな栄養が含まれていますが、食べ合わせによってはその栄養を十分に吸収できなくなってしまいます。
卵の栄養成分や効能
卵は『完全栄養食』と呼ばれるほど栄養が豊富に含まれています。特にタンパク質が豊富なのですが、卵のタンパク質はとても質が良く、必須アミノ酸のバランスが優れています。
しかし、卵黄にはコレステロールが多く含まれているので、過剰摂取すると血中コレステロール値が上昇する可能性があります。
卵とほうれん草
卵を茹でると硫黄のような臭いがします。これは卵白から硫化水素が微量の発生するからで硫黄が含まれています。硫黄はほうれん草の鉄分の吸収を阻害する働きがあります。しかし、ゆで卵ではなく、スクランブルエッグなら卵を割ったとき硫黄が気化するため問題ないと言われています。
卵と納豆
生卵には納豆に含まれているビオチンの吸収率を下げる働きがあります。
卵とキノコ類
卵は消化に時間がかかります。食物繊維が多いキノコ類も消化に時間がかかるため、消化に悪い物同士が合わさることで胃腸に負担がかかります。
卵とところてん
ところてんも食物繊維が多く消化に時間がかかるため、卵とは食べないようにしましょう。
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卵と食べ合わせが良い食品は?
完全栄養食の卵と相性の良い食材をご紹介します。
卵自体が栄養豊富で万能な食材
卵は完全栄養食と言われるほど栄養が豊富です。また和食、洋食、中華などどのような料理にも使える万能食材です。普段の食卓に積極的に取り入れていきましょう。
ビタミンCを含む食材
完全栄養食と言われる卵ですが、卵にも含まれていない栄養素があります。『ビタミンC』と『食物繊維』です。そのため、サラダやフルーツなどビタミンCと食物繊維を多く含むものと食べるのがおすすめです。
まとめ
『卵と食べ合わせが悪い食品と食べ合わせが良い食品』についてまとめましたがいかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
- 卵は消化に時間がかかる食材と相性が悪い
- 卵にはビタミンCと食物繊維が含まれていないのでサラダやフルーツと食べると良い
食材には食べ合わせが良いものと悪いものがあります。せっかくの栄養素も食べ合わせのせいで吸収率が下がってしまうともったいないですよね。効率的に栄養を摂取したい方はぜひ食べ合わせに注目してみてくださいね。
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