スイカの種に毒はある?食べたらどうなる?体に悪い?栄養は?

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スイカが美味しい季節になりました! みなさんは、スイカを食べるとき、うっかり種まで飲み込んでしまった経験はありませんか?私は、子どもの頃、「お腹の中で芽が生える!」などという都市伝説が噂されていて心配になったものです。そこで今回は、

  • スイカの種に毒はある?
  • スイカの種は食べたらどうなる?体に悪い?
  • スイカの種を食べる国もある
  • 漢方としてのスイカの種の効果
  • スイカの種の美味しい食べ方
についてご紹介します。

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スイカの種に毒はある?

食べても大丈夫?

岐阜薬科大学・水野瑞夫名誉教授などの言及を参考にすると、結論として、食べても大丈夫とのことです。スイカの種の外側(種皮)はとっても頑丈にできているので、うっかり飲み込んでしまっても、ほとんどが消化されないで体の外へ出ていくとのこと。種は脂肪分とたんぱく質でできていることから、消化されても心配はありません。

ただ、スイカの」の種には、ABA(アブシシン酸)と呼ばれる「酵素阻害物質」が含まれています。これは、種が発芽するまで変質しないように守る役割があり、人間の体内に入ると、消化に必要な酵素を妨げてしまいます。よって、消化不良や下痢などの症状がでることもあるので、」のままでたくさん食べないようにしましょう。加熱すれば、その酵素阻害物質を除去することができます。

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スイカの種は食べたらどうなる?体に悪い?

虫垂炎(盲腸)になるって本当?嘘?

結論から言うと、虫垂炎(盲腸)には、ならないということです。

一説には、ヨーロッパでは、ブドウの種を食べると虫垂炎になるという言い伝えがあったようです。この言い伝えが東洋に入ったとき、スイカの種に変わったのではないか、と言われています。

また、別の説には、虫垂炎の原因は色々ありますが、糞石(大便が固まって小さな石のようになったもの)が、虫垂内に詰まって炎症を起こすことがあります。黒くて小さな糞石が、一見するとスイカの種のようにも見えます。そこで、先人たちは、摘出した虫垂内の黒い塊を、スイカの種と見誤い、そこから噂が広がった可能性もあります。

いずれにしろ、スイカの種が原因で虫垂炎になるという根拠はないのでご安心ください。

そのまま出てくる

スイカの種を食べても、消化されずに便として出てきます通常、1日から2日程度で排出されるのでご安心ください。

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スイカの種を食べる国もある

スイカの種は、ウリ科のつる性一年草の種実です。中国、台湾、東南アジアの国々などでは、お酒のおつまみや、ナッツ菓子として、スイカの種が食べられています。ビタミンやミネラルなどの栄養があるので、栄養補給の点からもよさそうです。中国では、炒ったスイカの種に塩を振って作る西瓜子(シーグワヅ)が有名です。日本のスイカの種と違って、大きく平べったいのが特徴です。器用に前歯で種の殻を割り、中身の白い実だけを食べます。

スイカの種の栄養

3~4000年以上につくられたエジプトの王墓(ツタンカーメンの墓)からもスイカの種が発見されています。古代の人が、水分補給や栄養源としてスイカを食べていたことが伺えます。そんなスイカの種にはさまざまな栄養成分が含まれています。

カリウム・・・ナトリウムを身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。

マグネシウム・・・骨や歯の健康維持に欠かせない成分で、体温・血圧の調整や筋肉を動かす際にも役立ちます。スイカの種28gで、一日に必要なマグネシウム量の約30%が摂取できるという栄養士もいます。

ビタミンB6・・・皮膚や髪、筋肉などを生成するために欠かせないたんぱく質の代謝を促します。

葉酸・・・ビタミンB12とともに赤血球を作り出すときのサポートをする役割があります。貧血対策に重要な成分です。

β-カロテン・・・皮膚や粘膜を健康に保つ効果があります。強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生や酸化力を抑え、ダメージを受けた細胞を修復します。

モリブデン・・・たんぱく質や鉄の代謝に関与しています。有害物質分解酵素の構成成分であったり、鉄分を活性化させて造血を促すなどの働きがあります。

ビタミンB1・・・、糖質の代謝を助けエネルギーをつくり出し疲労回復に役立ちます。

ビタミンB2・・・細胞の新陳代謝を促進し、皮膚や粘膜の機能維持や成長に役立ちます。

ビタミンE・・・活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれます。

パテトテン酸・・・動脈硬化を予防しストレスをやわらげる働きがあります。

他にも、タンパク質、ビタミンC、カルシウム、セレンなどが含まれます。

漢方としてのスイカの種の効果

飲んですぐ効く!というわけではありませんが、自然療法の観点から以下のような効能が期待できそうです。

止血作用

止血や骨の形成に必要なビタミンKが含まれています。また、カルシウムは、血液を凝固させる働きがあるので傷口を早く治したり、神経の働きにも作用します。

鎮静作用

ビタミンBとEの栄養素には情緒を安定させ、緊張をときほぐす効果や不眠改善にも効能があるとされています。

痛み緩和

脱水症状によって起こる頭痛に対しては、カリウムが効果的と考えられます。また、マグネシウムは血管を緩める作用があるため、偏頭痛への効果も期待されています。

滋養強壮

漢方の「五味」の考え方によると、スイカの「甘味」は滋養強壮に作用すると期待されています。また、食物繊維により腸内環境が整うことで、結果的に免疫力が高まることも考えられます。

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スイカの種の美味しい食べ方

炒める

作り方レシピ
  1. スイカの種を取り出してザルなどで洗う

  2. フライパンにスイカの種をのせ、弱火で炒る

  3. 塩少々を加えて完成

    ※歯で殻を割って中身だけを食べましょう。

天日干し

1~2日間天日干しにします。手間がかかりますが、殻(黒い部分)は取って食べるようにしましょう。キッチンバサミなどを使って割ることができます。このスイカの種(白っぽい部分)に少量のオリーブオイルと塩を加えてオーブンでローストすれば、サラダ、ヨーグルト、グラノーラ、クッキーなどの焼き菓子などにも利用できます。お好みで、アンチエイジングなどの効果が期待できるシナモンなどのスパイスを加えてみるものいいでしょう。

まとめ

今回は、「スイカの種に毒はある?」というテーマでご紹介しましたが、いかがでしたか?

この記事をまとめると

  • 種には「酵素阻害物質」が含まれているため、生で食べるのは控えよう
  • スイカの種が原因で虫垂炎になるという因果関係はない
  • 種を食べても便として排出されるので心配ない
  • スイカの種にはさまざまな栄養成分が含まれている

「スイカの種を食べる」という習慣がない日本人にとっては、ひと手間かかることかもしれませんが、栄養を摂取するという点からもぜひ参考にしてみてくださいね。

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