スイカの種の栄養・効果効能|食べ方・噛んで食べても大丈夫?

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スイカを食べているとき、誤って種を飲み込んでしまった経験はありませんか?

子どもの頃に、スイカの種を食べると「お腹の中で芽が生える」とか「盲腸になる」という噂を聞いて、心配になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際のところ、スイカの種を食べてしまっても大丈夫なのでしょうか。そこで今回は、

  • スイカの種にも栄養がある!
  • スイカの種に毒性はないの?
  • スイカの種の美味しい食べ方

についてご紹介します。

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スイカの種にも栄養がある!

日本では、スイカを食べるとき、種を出して食べる方が多いと思いますが、スイカの種を食べる国もあります。例えば、中国、台湾、東南アジアの国々などでは、栄養価の高いおやつとして食べられています。中国では、炒ったスイカの種に塩を振って作る瓜子(グワヅ)や「甘草西瓜子(カンソウシーグワヅ)」と呼ばれるものがスナック菓子として販売されています。中国などで食べられているスイカの種は、日本のものよりも、大きく平べったいのが特徴です。

栄養成分

スイカの種には豊富な栄養素が含まれています。主な栄養成分は、

  • カリウム・・・細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。また、ナトリウムを身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます
  • ビタミンB6・・・皮膚や髪、筋肉などを生成するために欠かせないたんぱく質の代謝を促します。
  • 葉酸・・・ビタミンB12とともに赤血球を作り出すときのサポートをする役割があります。貧血対策に重要な成分です。また、葉酸は妊娠中に摂取すべき重要な栄養素の1つでもあります。特に妊娠初期や妊娠を希望される方は摂取しておきたい栄養成分です
  • マグネシウム・・・骨や歯の健康維持に欠かせない成分です。体内の多くの酵素反応やエネルギー産生に関わる働きがあり、体温・血圧の調整や筋肉を動かす際にも役立ちます。エネルギーの生成や鉄分の代謝、神経伝達物質の生成などにも関わっています。
  • β-カロテン・・・強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生や酸化力を抑え、ダメージを受けた細胞を修復します。皮膚だけではなく粘膜を健康に保つ効果も期待できます。
  • モリブデン・・・肝臓や腎臓、皮膚などに存在し、たんぱく質や鉄の代謝に関与しています。有害物質分解酵素の構成成分であったり、鉄分を活性化させて造血を促すなどの働きがあります。

他にも、カリウム、タンパク質、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分、セレン、パテトテン酸など、様々な栄養成分が含まれています。

効果・効能

上記の栄養成分により、次のような効果・効能が期待できます。

  • 生活習慣病予防
  • 高血圧予防
  • 貧血予防
  • 動脈硬化予防
  • 血液サラサラ効果
  • 美肌効果
  • リラックス効果
  • ダイエット効果
  • 利尿作用
  • 不眠改善   など

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スイカの種に毒性はないの?

丸ごと食べてもそのまま出てくる

スイカの種を食べても消化されずに便として出てきます元々、植物の種は鳥や動物に食べられ、排せつ物と共に体外から排出されます。こうして、別の土地に種を広げてもらい繁殖していくのです。

人の場合も同じで、スイカの種を飲み込んでも、1日から2日程度で便とともに排出されるのでご安心ください。

噛んで食べても大丈夫?

スイカの種は噛んで食べても大丈夫です。

ただし、スイカ・ブドウ・レモンの種にはABA(アブシシン酸)と呼ばれる、酵素阻害物質というものが含まれています。酵素阻害物質とは、種が最適なタイミングで発芽するまで、変質しないように守る役割を果たすものです。「誤って何粒か飲み込んでしまった!」くらいでは全く問題ありませんが、「生の状態の種」をたくさん食べてしまうと、胸焼けなどの消化不良の症状が現れる場合があります。特に消化器系の弱い方は、食べ過ぎないように注意しましょう。

盲腸にはならない?

岐阜薬科大学・水野瑞夫名誉教授によると、食べても大丈夫とのことです。

「スイカの種の外側(種皮)はとっても頑丈にできていて、うっかり飲み込んでしまっても、ほとんどが消化されないで体の外へ出てくるんだ。それに、種は脂肪分とたんぱく質でできているから、消化されてもなんの心配もないよ。「虫垂炎になる」っていうのは、ただの迷信なんだ。もちろん、おなかの中で芽が出るなんてこともないよ。」(引用:JAグループ福岡―アキバ博士の食農教室―)とのことです。

また、諸説ありますが、ヨーロッパでは、ブドウの種を食べると盲腸(虫垂炎)になるという言い伝えがあるようです。ブドウの種が盲腸に入り込むことで、虫垂炎を引き起こすと考えられていました。この言い伝えが東洋に入ったとき、スイカの種に変わったのではないか、と言われています。

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スイカの種の美味しい食べ方

先述したように、スイカの生の種には、ABA(アブシシン酸)と呼ばれる「酵素阻害物質」が含まれています。しかし、加熱することで除去できますのでご安心ください。

炒める

作り方レシピ
  1. スイカの種を取り出してザルなどで洗う

  2. フライパンにスイカの種をのせ、弱火で炒る

  3. 塩少々を加えて完成

天日干し

1~2日間天日干しにしていただきます。この場合、殻(黒い部分)は取って食べるようにしましょう。殻を取るのが面倒な方は、お茶としても活用できます。

作り方レシピ
  1. スイカの種を1日~2日天日干しする 

  2. フライパンでスイカの種を弱火で炒る(香ばしい匂いがしてきたら取り出す)

  3. すり鉢でスイカの種を粉末状にする

  4. すりつぶしたスイカの種を、お茶のパックに入れ、お湯を入れて1分~2分で完成 

まとめ

今回は、スイカの種についてご紹介しました。

この記事をまとめると

  • スイカの種には豊富な栄養成分が含まれている
  • スイカの種を飲み込んでも便と一緒に排泄される
  • スイカの種が原因で盲腸になるという因果関係はない
  • スイカの種を食べる際は、加熱して食べましょう

日頃捨ててしまっているスイカの種ですが、適切な方法で調理すれば無駄なくいただけますので、ぜひ、試してみてださいね。ただし、食べ過ぎにはご注意ください。

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